エフェクトボードに配置するペダルに電源を供給する際に、無くてはならないのがパワーサプライです。
パワーサプライというと、用は電源周りのものなので1台のアダプターもパワーサプライに含まれますが、一般的に「パワーサプライ」と言えば、1台で複数のエフェクターに電源を供給できる機材を指すことが多いです。
パワーサプライには大きく分けて2種類のタイプがあります。独立型(オールアイソレート)かそうでないか。独立型とは、各電源出力が個別に絶縁(アイソレート)されていて、出力ごとに接続したエフェクターが他の出力に影響を及ぼさないものを言います。
例えばデジタルエフェクトとアナログエフェクトに同じパワーサプライから電源を供給する際、デジタルエフェクトからのノイズがアナログエフェクト側に影響し、出力にノイズが乗る、ということがあります。
また、一般的なセンターマイナスDC9Vのエフェクターと、センタープラスDC9Vで動くエフェクターを共存させる、という場合にも独立型のパワーサプライが必要になります。(独立していない場合、極性が異なる電源…もっと厳密に言えばグランド/アースの極が異なるエフェクターを同じパワーサプライから共存することはできません。)
こう書くと、非独立型の電源にメリットが無いように見えますが、独立させていないタイプのパワーサプライにはより小型化や大出力化が望める、といった利点ももちろんあります。例えばミニサイズに多数のエフェクターを接続でき、大容量出力も出来るとして人気の高いOne Control Distroは非独立型ですが、その利点を生かしたモデルとも言えます。
つまり、ボードの構成や接続するエフェクトなどに合わせて電源を選ぶのが最も良いのですが、今回はその中から完全独立型(全ての出力がアイソレートされているもの)をまとめてみたいと思います。
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ちなみに、2018年にも当時のモデルを元に同様の記事を載せていますので、今回は2021年版としてまとめたいと思います。
独立型のパワーサプライを見る上でのポイントを先に簡単にまとめます。
- 出力の個数
- 各出力の電圧設定と電流容量
- 最大電流容量
まず出力の個数。これはそのまんま、いくつアウトプットがあるか、です。最近のモデルであれば、だいたいどの出力からもセンターマイナスDC9Vが出せますので、それで使うエフェクターの数に合わせたものを選ぶのが良いと思います。
次に各出力の電圧設定と電流容量ですが、これもそのまま、1つの出力の電圧と電流です。例えば9V/300mAという場合、その出力はセンターマイナスDC9Vの電圧で、最大300mAまでの電流を出力できるものです。中には9Vと12Vを切り替えられるようなものもあります。
最後に最大電流容量ですが、これは各出力ではなくパワーサプライ全体で出力できる電流です。例えば、9V/500mAの出力が6個ありますが、最大は2Aまでですよ、というもの。これは各アウトプット自体は、最大500mAまでに対応していますが、全てのアウトプットで500mAを出力すると3A(500×6=3000ですね)になります。ですが、パワーサプライ全体では2Aまでしか供給できませんので、実際に使うエフェクターの組み合わせを考えて使いましょう、というものです。これが書かれていない場合は、各出力の最大まで全て使える、と考えて良いと思います。
ではいってみましょう。
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