音楽とギターと独り言のmellencampさんが来日・・・じゃなかった、大阪にいらしたのでお会いしてきました。
その時に、このEpiphone LP'56GTを試してみましたので、レポートしたいと思います。
このEpiphone LP'56GTは、57年に、レスポールに「PAF」と呼ばれるハムバッカーが搭載されるようになる前の、P-90が載ったレスポールを再現したモデルです。このころのレスポールといえば、ゴールドカラーですね。
ただ、このギター、アルダーボディのメイプルトップということで、「見た目」は当時のレスポールを再現してはいますが、中身は別物と考えた方がいいかもしれません。ネックはマホガニー、ローズ指板です。
では、セッティングいってみましょう!
Epiphone LP'56GT
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Marshall AVT100X
今回はアンプ直結というシンプルなセッティングでした。歪みはAVTに内臓のタイプを使っています。プリチューブなので、音は軽めですが、小音量ではそれなりに使える音でした。空間系などのデジタルFXは使っていません。
また、今回は私も弾きましたが、主にmellencampさんによるすばらしいプレイを聴いた形でのレポートとなります。
- 操作性
56年のレスポールを主に再現したモデルですが、ネックは今のものと変わりません。以前ヒスコレの56年レスポールを試したときには、ネックの太さまで再現されていましたが、そこまではしていないようです。
一つ気になったのは、チューニングの安定性です。弦が新しいというのもあると思うのですが、チューニングがけっこうずれやすいように思いました。おそらくナットかブリッジの問題だと思います。
ただし、こういう価格帯のギターでは、そういった部分での個体差が出やすいので、必ずしもこのタイプのギター全てがそうとは言い切れません。特にナットの溝切りについては差が出やすく、チューニングに問題のない個体もあれば、チューニングが狂いやすい、言ってしまえば「はずれ」のものも存在するということを書いておきますね。個人的な考えですが、特に定価が10万円を切るあたりのギターは、そういう「機能面での個体差」が激しいように思います。作りが精巧といわれるFender Japanでもナットは電装系についで弱点とされる部分ですので、ご購入の際は、できるだけ試される(初心者の方はギターの弾ける人に試してもらう)か、後で調整するのがいいと思います。一応、通販でも、ギターリペアを行っているお店なら、買うときにある程度調整してくれるところもあります。
- サウンドレポート
クリーンサウンドは、まさにシングルコイルの音だと思いました。音を甘くして高域のきらびやかさをなくしたストラト、という感じですね。試しているときはボディがアルダーだと知らなかったので、P-90ってここまでシングルっぽかったかな、と思いましたが、今は納得です。
しかし、歪みは中域が太く、抜けるタイプの音だと思いました。あまり「レスポール」を感じさせない音ではあるんですが、これはこれでいいですよ!
ボディ構造やピックアップが、「ストラトとレスポールの中間」的な仕様なので、ある意味どっちつかずともいえるんですが、使いやすい音に思いました。抜けと太さがいいバランスです。コードはかなり太めのサウンドですが、篭りを感じさせないのはP-90だからだと思います。ストラトとレスポールの中間的なギターといえばPRSがありますが、さすがにPRSのような艶やかさはありません。が、逆に言えばあまり主張しすぎない音なので、特に女性ヴォーカルのポップスには向いているギターだと思います。
あと、アルダーボディなので普通のレスポールより軽いです。このあたりもプラスな要因かと思います。しっかりとした調整さえすれば、「使えるモデルですよ!」
というわけで、Epiphone LP'56GTのレポートでした。mellencampさんとは非常に話も弾んで、とてもおもしろかったです。ご多忙な中、お時間を作っていただいて、本当にありがとうございました。
それにしても、P-90というピックアップに興味が出てきました。次に買うならP-90搭載モデルかな(・・・って、まだまだ先の話ですよw テレキャス買ったばかりで、大変気に入っていますしw)