「真空管搭載」のエフェクターって、電源等の問題から「真空管の音」は出ないと言われてきました。たしかに、「真空管っぽい」部分はあるものの、実際のフルチューブアンプと比較するとどうにも・・・というのが多いように思います。
そんな中、「真空管の動作電圧」にこだわったペダルを一挙4つもリリースする「新ブランド」の登場です。
さっそく見てみましょう。
新鋭ブランド「Blackstar Amplification」は、イギリス、ノーザンプトンにその拠点をかまえるメーカーです。すでにエフェクトのほかに、アンプも製作しているようですね。日本の総代理店は、グレッチなどを扱っていることでも有名な神田商会さん。その説明によると、「真空管アンプの設計、製造に50年以上携わる4人の創立者でスタートしました。」とのことなんですが、このアンプの設計、製造というのがどうやらMarshallのことらしんです。
つまり、元マーシャルのエンジニアさん達が集まって作った(らしい)新ブランドということですね。まずは発売された4つのペダルを見てみましょう。
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サイズは160 x 119 x 80 (mm)と、VOXのcooltronシリーズの縦を短くし、厚みを増したような大きさで、重さ1.2kgと重いんですが、これはおそらく内部に電源トランスが入っているからだと思います。電源には16Vのアダプタ(付属)を使うようです。
コントロールはGain、Tone、Levelとシンプルですが、Tone回路が独特で、「Aクラス動作」するみたいですね。どういう仕組みか分かりませんが、とりあえずTone回路には常に電流が流れる、ってことでしょうか?
特徴的なのは、アウトプットが通常のものと、スピーカーエミュレートしたものが用意されているという点ですね。フロア型プリアンプとしても使える構造になっているようです。チューブアンプのようなレスポンスを再現する、とのことですね。バイパスはトゥルーバイパスではなく、「高品位バッファアンプ」を通るタイプです。
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コントロールはBoost、Bass、Trebleと、2バンドEQを搭載したブースターという形になっています。
こちらはトーン回路もフルチューブということで、またしてもよく分かりませんが、ブースト回路、トーン回路それぞれで真空管を通る形となるみたいですね。(スペックを見ると12AX7は1本みたいなんですが・・・)
このペダルには、通常のアウトプットのほかに、真空管アンプ専用のアウトプットが搭載されています。
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ISF(Infinite Shape Feature)コントロールは、特許申請中で、「USA サウンドからUK サウンドまで幅広い キャラクターを作り出します」とのことなんですが、イメージとしてはちょうど昨日ご紹介した、EMMA ReezaFRATzitzのBiasコントロールみたいな感じなんでしょうか?
Ch.1でクリーン/クランチ、Ch.2でリードということで、もはや完全にフロア型プリアンプと考えてよさそうですね。もちろん、スピーカーエミュレータを通るアウトプットも用意されています。
サウンドはまだ分かりませんが、これが「使える」となれば、Hughes & KettnerのTUBEMANよりも安いフロア型プリアンプとして人気が出そうですね。
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真空管を搭載したハイゲインディストーションといえば、RadialのTONEBONE HOT BRITISHが有名で人気ですが、あれを超えることができるのかどうか、というのは興味があります。
アウトプットは、通常のものと、スピーカーエミュレータを通るものが用意されています。
というわけで、4種類のペダルをご紹介してきましたが、どれも「きになる」ものですね!
特に、300V動作の真空管回路は、こういったペダルでは今までまずなかったもので、その実力は興味があります。(セイモアダンカンのTWIN TUBE CLASSICは高電圧動作を実現しているようでしたね)
今回ご紹介した4種類のほかに、まだ正規に日本に入っていないものがもう一つあるみたいで、そちらもまたご紹介できれば、と思います。