お借りしたペダルをレビューさせていただく、「エフェクト世界紀行」、今回はSoul Power Instrumentsのさいとうさんからお借りした、「ADULTRONIX」というオーバードライブについて書いていきたいと思います。
では、いってみましょう!
Soul Power Instruments ADULTRONIX
こちらが、今回お借りしたADULTRONIXです。名前の通り、ちょっと妖艶なプリントが魅力ですね!
コントロールは、Gain、Tone、Levelと、高域をほんの少しブーストする、エッジスイッチが搭載されています。
さいとうさんのブログ、soulpowerを見ますと、「OD880をベースに、両電源化することで回路の途中のカップリングコンデンサやバイアス電流を極力排除。ストレートでガッツのある音に仕上げてあります。」と書かれています。
では、ちょっと中身を見てみます。「パーツの表記等は消して欲しい」ということでしたので、その点はご了承くださいね。
・・・と、こんな感じになっています。オペアンプが2つあるところとか、OD880の回路がベースなのかな、と思わせる部分ですね。
こちらもSoulpowerさんからの引用ですが、「オリジナルを参考にしたとこはドコかというと…オペアンプの後にクリッピングが入るって辺りと、その後に反転増幅が入るとこっすかねぇ。でも定数は全然変えちゃってます。そうそう、あんまりコンデンサを通って音が劣化してくのもヤだから、両電源でカップリングコンデンサを省略して作ってます。」ということだそうです。なるほど・・・・!
ちなみにクリッピングも、ゲルマニウムダイオードとLED、という個性的な組み合わせです。ではでは、レビューいってみたいと思います。
- 操作性
単純明快ですね。何も迷うことはないと思います。LEDは赤ですが、BOSSに使われるようなタイプではないようで、とても綺麗です。
- サウンドレポート
サンプルサウンド
ちょっとしたサンプルを録ってみました。ゲイン12時、トーンは1時くらいで、エッジスイッチがONとなっています。ギターはテレキャスで、序盤はヴォリュームが7あたり、その後フルテンにしてあります。リアPUです。
聞いていただくと分かると思いますが、非常にレベルの高い仕上がりだと思います。何というか、「驚異的な個性」があるわけじゃないんですよね。しかし、多くの要素が高品位な仕上がりで、バランスが取れていて使いやすいと思います。
高域もきれいで、それに加えておそらく「元気のある歪み」に欠かせない低域も粘っこい感じだと思います。
最初、このペダルはハムに合うと思ったんですが、シングルでも使いやすい音色なので、あえてシングルPUでサンプルを録ってみました。
他にもさいとうさんが録られたサンプルが、こちらや、こちらにありますね。
音色もそうなんですが、アタックのコントロールがやりやすく、カッティングにも非常に向いているペダルだと思います。
というわけで、SoulpowerのADULTRONIXでした。やはりなによりもこの、バランスのいい作りはすごいと思います。何かに特化したペダルもすごく魅力的ですが、こういったバランスがよくて使いやすいペダルって、なかなかハンドメイド系では少ないと思います。使い込んで味わいが増していくタイプですね!