さて、結局8回にわたって続いた、「ディレイ基礎編」も、ようやくラストです。長かったw
単純な効果のエフェクターだけに、逆に広く深い使い道があるものですね。では、今回は「ルーパー」です。
いってみましょう!
「ル−パー」とは、「ループ」、つまり、あるフレーズを繰り返して、そこに音を重ねていって楽曲を作っていくようなスタイルのために必要な機材です。どういうことかというと・・・
サンプルサウンド
こんな感じのプレイをするためのものですね。ギター一本で即興の曲を作ったり、いろいろおもしろい使い方ができます。
ディレイかどうかと言われると、ちょっと違ってくる感じもしますが、これは大容量の記憶ができるデジタルディレイならではの機能といえなくもありません。「ルーパー」として、ほとんどMTR的な構造の、単体機で高機能なものもありますが、デジタルディレイの1機能としてもよく搭載されています。
ではまず、「ディレイの1機能」としてルーパーが搭載されている機種をいくつか挙げてみます。
BOSS DD-6
最大6.2秒のディレイタイムと、HOLD機能を生かし、単純なサウンド・オン・サウンドのループ機能を使うことができます。ルーパーとしてみると非常に簡易的なものですが・・・この機種の主な目的はやはりディレイですからね。
BOSS DD-20
こちらは、さすがに多機能なディレイというだけあって、ループ機能もDD-6よりしっかりしています。ディレイタイムも23秒と長いので、より作りこんだフレーズをループさせることが可能ですね。
【エフェクター】AKAI HEAD RUSH E2 |
ループ機能の操作性と反応性については定評があり、スコットランドのアーティスト「KT Tunstall」さんも、ルーパーとして使っています。先ほどのサンプルにもこれをつかいました。
KT TunstallさんによるE2を使った映像はこちら
Line6 DL4
近年大ブレイク中の、ペダル型でプリセットのついた多機能ディレイのさきがけ的なモデルですが、こちらにもルーパーが搭載されています。14秒のループに、0.8秒のプリ・ディレイ、ハーフ・スピード、リバースなどといった効果があり、その点ルーパーとしてもおもしろいペダルといえそうです。
Damage Control Time Line
こちらも、ルーパーをその機能の一つにもつ、多機能ディレイです。太い音が特徴で、人気のあるモデルですね。
公式の解説によると、「独立トラック、パン、レベルコントロールを備えた最長20秒の2トラックルーパー。メトロ
ノーム機能を備えたクォンタイズ・ループレコーディングが可能。」だということです。
Eventide イーブンタイド ディレイ TIMEFACTOR |
では、次に「ループ専用機」をご紹介しますね。
Digitech JamMan
ルーパー専用機として作られた、Digitechのペダルです。ちょっとBOSSのTWIN PEDALシリーズみたいな外観ですが・・・w
XLR端子を搭載していたり、99種類のループをコンパクトフラッシュに保存できたりと、機能性も高いですね。
BOSS LOOP STATION RCシリーズ
それぞれ、RC-2、RC-20XL、RC-50です。BOSSならではのルーパー、「LOOP STATION」ですね。
気軽に、コンパクトなルーパーとしてはRC-2、もう少し本格的に、できるだけコンパクトに、となるとRC-20XL、そして本格的なルーパーが必要ならRC-50というように選ぶことができますね。
RC-50までいくと、本当にすごいですよ。3種類のループを搭載していて、その3つフレーズを一つとして、99プリセットが可能です。まず慣れるまでに相当時間がかかりそうですが、使いこなせば非常に凝ったループ/サンプリングプレイができますね!
Electro-Harmonix 2880 Super Multi Track Looper
4トラックのループ/サンプリングルーパーです。フェーダーで各ループのテンポを調整したり、ミキシング、逆再生、オクターバーなどをあわせて、独創的なループを作り出せる、まさにエレハモらしいルーパーです。
DJのミックスのようなこともできそうですね。
さらにフットコントローラを使うことで、「ループ作成、録音、プレイ、トラックセレクト、リバース、オクターブ機能を足元でコントロール」できるそうです。(許可を得て、説明文を使わせていただきました)
まさに最強ですね。これは一度使ってみたいですw
というわけで、今回はルーパーについていろいろ見てみました。簡易的で手軽なものから、本格的なものまでいろいろあっておもしろいです。
基礎編シリーズは次回から、リバーブについて書いてみようと思います。