生産終了になったRobotalkを120台限定で復刻した、「Robotalk Limited Edition」を買っちゃいました。
今年の夏に新作が出るという話(こちら参照)なんですが、オートワウは持っていなかったし、欲しいと思っているうちに生産終了となってしまったこともあり、夏まで待てませんでしたw
というわけで、早速Robotalkをレビューしていきたいと思います。
Xotic Robotalk Limited Edition
こちらが、そのRobotalkです。限定のブルーカラーは、思ったほどハデではありませんね。Analog.manのClone Chorusよりも色は濃いですが、ちょっと似ています。大きさはかなり大きいです。縦横の比率はMXRサイズに近いですが、各辺がそれぞれ1.3倍くらいの大きさがあり、高さは筐体部分だけでBOSSペダルくらい、そこからスイッチとノブが飛び出している、という感じです。ボードに入れるとかなりのスペースを取ってしまいますね。
こちらがコントロール部です。コントロール関係は非常にシンプルで、オートワウが左側、VolumeとRangeコントロール、ランダムアルペジエータが右側のRateとFreqとなっています。フットスイッチは、左側がエフェクトのON/OF、右側がエフェクトをオートワウ(エンベローブフィルタ)として使うか、ランダムアルペジエータとするかの選択スイッチです。エフェクトON時にはON/OFFスイッチの上に付けられたLEDが点灯し、またランダムアルペジエータモードのときにはRATEノブの横にあるLEDがそのRateに合わせて点滅します。例えばエンベローブフィルタとしてONにしたとき、Rateの横のLEDは点灯せず、ON/OFFを示すLEDのみが点灯し、ランダムアルペジエータとして使う場合はRateの横にあるLEDは常時点滅し、ON/OFFのLEDでエフェクトのON/OFFを判断できる、という形になります。RangeとFreqはそれぞれ、基本的に先に音を作っておく際に動かすため、極小のノブがつけられています。(もちろん手で回せます)
ジャックはこのようになっています。左からEXP INPUT、INPUT、OUTPUTとなっていて、INPUTとOUTPUTの間には2つのDC INPUTが搭載されています。Robotalkは+-9Vの18Vありますよ動作ですので、一つのアダプタからこれら2つのDC INPUTに分岐して使うことはできない設計になっています。もちろん、9V電池2つを使って動作させることも出来ますが、アダプタで駆動させる場合、アダプタ2つが必要になって来るというのはちょっと面倒ですね。
では、内部を見てみましょう。
開けるとこのようになっています。裏蓋に電池2つというのがまたインパクトが大きいですねw
回路部です。ノブやジャック、フットスイッチ等をはずさないと回路上面が見えないようになっています。フットスイッチはDPDTですが、エフェクトに電源が通っていなくてもバイパス音はちゃんと出ます。ということで、どうやらトゥルーバイパスではないらしいんですが、バッファを通しているわけでもないようですね。また、Robotalkを接続したことによる音質変化は特に話題にはなっていないようですし、実際私もたいして問題がないように思いました。バイパス方式がどうなっているのかについては、ちょっと分かりませんでした。100%アナログ回路だそうですね。
唯一謎な部分です。EXP INPUTにのみ、スイッチクラフトジャックが使われています。別に統一しても問題ないように思うんですが・・・なぜでしょうね。
では、レビューの方いってみたいと思います。
- 操作性
オートワウ/エンベローブフィルタって、基本的に「シンプル」か「複雑」かの両極端な感じなんですが、このRobotalkも例に漏れず、非常にシンプルな操作系だと思います。ランダムアルペジエータも、たとえばこれがZ.Vexだったらランダムシーケンスになったりするんだと思いますが、むしろノブ2つで大丈夫なのか?と思ってしまいますね。一応、フットスイッチのそばにトリマが2つあるんですが、これは触るな、と書かれていますので触っていませんw
EXPペダルはRoland EV-5に最適化されているそうで、こちらも試していません。ちなみにEXPペダルをつなぐと、自動的にエンベローブフィルタモードがペダルに合わせた手動フィルタとなります。
- サウンドレポート
というわけでサウンドです。短いですがサンプルを録ってみました。
サンプルサウンド(エンベローブフィルタ)
エンベローブフィルタ、すなわちオートワウのサンプルです。まずクリーン、そしてエフェクトONです。Robotalkのオートワウは、RangeとVolumeのコントロールはありますが、それらは他の機材との相性やON/OFF時のバランス調整に使うものですので、特に設定は公開しません。ギターはテレキャスでVol、Toneともにフル、接続位置はエフェクトの最前です。プリアンプ後や歪みの後などいろいろ試しましたが、私はここがいちばんしっくりくる感じでした。オートワウといっても、モジュレーションのように揺れ続けるワウではなく、ピッキングのタッチに反応してフィルタの開度を調整するタッチワウタイプのオートワウです。
さて、サウンドなんですが・・・何がすごいって、このレンジの広さとかかりの自然さがすばらしいと思います。フィルタの特性からか、ちょっと高域がつよめのサウンドになりますが、基本的にオートワウって効果はともかく、レンジが狭まってしまうことが多い中、これほど自然なオートワウはなかなかないと思います。他に評価のたかいオートワウと言えば、MAXON AF9やGuyatone Ultronなどがあると思いますが、Robotalkはさらにいい、と思います。
サンプルサウンド(ランダムアルペジエータ)
ランダムアルペジエータです。最初の1音はクリーンです。フィルタがランダムに開いたり閉じたりすることで、独創的な効果をうみだすものですね。まず単音、そして和音、次にBarge Concepts BB-1 StandardをRobotalkの後段に置いてONにしています。セッティングは、Rateが最大、つまり最速になっています。
よくコメント等を書いてくださるrenkinさんのブログで知ったんですが、このランダムアルペジエータは、MAESTRO FILTER SAMPLE/HOLDというフィルタを再現したものだそうですね。マエストロって独創的なペダルがたくさんあるみたいです。
このランダムアルペジエータは、使いどころは難しいですが、はまると非常に良い感じになりそうですね。意外にポップな曲のバックに使っても効果がありそうです。太い音に合いそうですので、キーボードとか、またはファズの発振なんかに使ってもおもしろいかも、と思います。まだ模索中です。
というわけで、Xotic Robotalk Limited Editionのレビューでした。いろいろなところで使えそうなペダルだと思います。非常によくできています。夏に出るという話の新作も楽しみですね。