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当サイトの内容を説明文等に使用している楽器店さんがあるようですが、一切関係がありません。

Chicago Iron TYCOBRAHE OCTAVIA SPECIAL EDITION


ずっと欲しかったエフェクターを入手しました!
正統派なオクターヴファズペダルが欲しいと思い、長いこといろいろと調べたり考えたりしていましたが、結局このペダルに落ち着きました。
先日発売のEFFECTOR BOOK Vol.5にもレビューが載せられている、「Chicago Iron Octavian」のスペシャルエディションです。
さっそく、レビューしてみたいと思います。

Chicago Iron TYCOBRAHE OCTAVIA SPECIAL EDITION


こちらが、そのOctaviaです。まずはちょっと、オクタヴィアというファズ、そしてこのペダルが誕生するに至ったことについて書いてみます。
ロジャー・メイヤーとジミ・ヘンドリクスが出会ってすぐに、ジミはレコーディングで、ロジャーの作ったあるエフェクターのプロトタイプを使用します。そのときの曲は「Purple Haze」。この曲の音源で聴くことのできるギターソロのサウンドこそ、一番最初にOctaviaで録られた音源ということです。その後、ロジャーとジミはこのエフェクターに改良を重ね、ジミの急逝後、オクタヴィアは最終バージョンとなって完成します。その最終バージョンのオクタヴィアは、Roger Mayer Octaviaとして今もその血統を継いでいます。
そのオクタヴィアが最終バージョンになる前の話です。カリフォルニアでのライブ中、ジミの足下にあったOctavio(現在、Jim DunlopよりJimi Hendrix OCTAVIO JH-OC1として復刻されています。)が故障してしまいました。当時、製品化されていないOctavioはスペアがあったといっても、ほとんどワンオフペダルだったわけで、故障したらすぐに直さないといけません。通常ならロジャーの手に戻して修理をするはずですが、そのときは、ジミ(本人かスタッフか不明ですが)は近くにあったTycobrahe Sound CompanyにそのOctavioを修理のため持ち込んだと言われています。まぁ、広いアメリカのこと、常にロジャーがそばにいたわけでもないでしょうし、もしいたとしても、パーツがなかったとか・・・いろいろ理由は考えられますが、とにかく、Tycobrahe社は、そのオリジナルのOctavioを解析する機会を与えられた形となったわけです。
さて、ジミの死後、70年代になって、Tycobrahe社からあるエフェクターが発売されます。その名は「Octavia」。当時ロジャーメイヤーから発売されていた「Octavia」は、改良が重ねられた後の最終バージョンだったはずです。対して・・・事実は不明ですが、TycobraheのOctaviaは改良途中のOctavioの回路とほぼ同じものでした。結果的に、回路の違う2種類の「Octavia」が市場に出ることになります。
その後、80年代になって、ジミの影響を大きく受けながら自身のプレイスタイルを確立したある天才ブルースギタリストが登場します。それがスティーヴィー・レイ・ヴォーン・・・1990年まで、彼の足下にはオリジナルのTycobrahe Octaviaがありました。そのせいもあってか、元々生産数が少なかったTycobrahe Octaviaの価格は高騰してしまいます。
1998年、Chicago IronではTycobrahe Octaviaの研究が進められていました。もともと古いペダルな上、パーツ品質のばらつきも激しかったTycobrahe Octavia。結局7台のOctaviaの中から1台を選び出し、そのペダルに最も近いサウンドとなるようパーツを選んで製作されたのが、「Chicago Iron Octavian」です。その後、Chicago Ironは権利者(タイコブレア自体はすでに倒産していましたが、ブランド名の使用権は誰かが持っていたようです)からTycobraheとOctaviaの名前を使用することを許され、今回レビューさせていただく、「Octavia Special Edition」の発売に至った、というわけです。
以上、EFFECTOR BOOK Vol.5のロジャーメイヤーインタビューや、Chicago Ironオフィシャルウェブサイト、あと個人的に聞いた話などをまとめてみました。古くからの伝説的なエフェクターって、本当に逸話がいくつもあっておもしろいです。
さて、話をもとに戻しましょう。だいぶ写真が上の方にいってしまいましたが、Chicago Iron Tycobrahe Octavia Special Editionです。もうすこし写真を見てみましょう。

通常版なら「Chicago Iron」の名前が入り、エフェクター名も「Octavian」となるのですが、こちらはTycobraheのロゴが入り、Octavia(TM)の名称も入れられています。

コントロールはVOLUMEとBOOSTとなっています。BOOSTノブはファズのゲインです。また、9Vアダプターでの駆動もできるようになっています。センターマイナス、センタープラスどちらもつなぐことができますが、通常とちがって外側がGNDとなっているため、他のエフェクターと一緒に1台のパワーサプライから電源を供給する場合は、VOODOO LAB PEDAL POWER 2 PLUSやMODTONE Power Plantなどの独立レギュレータのタイプを使わないといけません。

オリジナルを再現した、赤杉の木箱です。これが届いたら、テンション上がりますw

こんな感じで入っています。

内部画像です。トランスがでかいです。フットスイッチはDPDTですが、LEDがないのでトゥルーバイパスとなっています。

基板部のアップです。非常に有名な回路なので、隠す気もないようですねw
 
はい、写真はこんな感じです。前説が非常に長くなってしまいましたが・・・レビューいってみましょう。

  • 操作性

ヴォリュームノブとゲインノブのみ、というシンプルな構成ですので、まず迷うことはないと思います。DCインプットが特殊というか・・・何も考えずに普通のパワーサプライで駆動させようとすると動かないので、そこだけ注意したいところです。あとは、古いペダルを見た目から機能から復刻しているので、ON/OFFを示すLEDがないのも、操作性としてはマイナスポイントといえるかもしれません。

  • サウンドレポート

このペダル・・・とんでもないんですよw
とりあえず、サンプルサウンドをUPしてみました。ギターはストラト、アンプはGVA Customです。ギター側のヴォリュームは全部フルアップです。

サンプル1
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まずは、リアPUでのサウンドです。OctaviaはVolume、Boostともに12時のセッティングです。前半はコード、後半はアルペジオで、どちらもペダルをOFFの状態からONにしています。すこし硬さのある、ゴリゴリなファズサウンドですね。アルペジオではオクターヴファズ特有の倍音が、まるでバッキングコードのように聞こえます。

サンプル2
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オクターヴアップのサウンドを強調したセッティングです。ペダルはサンプル1と同じですが、ギターのPUをフロントにし、TONEを強く絞っています。

サンプル3
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サンプル2と同じセッティングです。ギターのフレーズによっては、このようにリングモジュレーターのような音色にもなります。

サンプル4
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こちらは、ペダルのBOOSTをフルアップにして、リアPUでのサウンドです。基本的にBOOSTコントロールを上げると倍音がより強調されて行きますが、2時くらいかな?のセッティングを超えると、こんどは轟音ファズとしてのサウンドが強くなり、オクターブアップ音は弱まります。フルゲインではグランジロック〜シューゲイザー的な音色ですかね。

サンプル5
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最後は、後段にSweet Honey Overdriveを接続しての音色です。リアPU、SHODはフルゲイン、OctaviaはBOOSTが3時、Volumeが12時のセッティングです。ジミ・ヘンドリクスはファズペダルを主にクランチにしたマーシャルアンプに接続していたということで・・・クランチの得意なSHODを繋げてみました。上のサンプルで見られた、ゴリゴリのファズサウンドがマイルドになって、非常に扱いやすくなります。

サンプルはこんな感じでしょうか。これだけ派手な音色を作り出すペダルですが、実は一番最初の印象は「思ったよりおとなしい」でした。そのときはたしか、サンプル5のようにSHODを一緒にONにし、ゲインを下げ気味にして使っていて、非常にコントローラブルで低域が強くなる、上品なファズペダルだと思いました。
その後使っていくうちに、このペダルは上品にもなれるし、前衛的にもなれるペダルだと思い直しました。単体で使えばゴリゴリのファズサウンドで、特に高音域の単音弾きでは強力なオクターブ音を作り出します。しかし、後段にクランチなオーバードライブをつなぐと、とたんに従順で立体感があり、適度なブーミーさが味わえるファズペダルに早変わりです。以前、オクターブファズを探しているとき、某楽器店のエフェクターに詳しい店員さんに、予算関係なく、ヴィンテージ以外でおすすめのオクターブファズはありますか?と聞いてみたところ、そのときは店頭で他のオクターブファズを売っていたにもかかわらず、何の迷いもなく「予算を気にされないならChicago Ironが圧倒的にいいです」という答えが返ってきました。しかし、これを実際に弾いてみると、それも納得できるのではないかと思います。(もちろん、いろいろと好みもありますし、個人的な感想は別として私は他のペダルと比べてこれが一番だ、なんて言う気はありません。その店員さんもそこは踏まえて、ということでしたw)
古くから多くのアーティストに使われてきたOctaviaですが、使ってみると本当にいろいろな可能性が感じられて、とてもおもしろいです。あまり数が出回っているわけではないようですが、もし見かけられたら是非試してみてください。すごいペダルだと思いますw



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