この「Carved Maple Top Telecaster」は、先日のSelectシリーズのモデルと同時に発表されたんですがちょっと遅れて発売されたモデルですね。Selectシリーズの記事のコメントにもいただいていたんですが、このシリーズ、いわゆるコンポーネント系等と呼ばれる、Fender系のボディを用いたハンドクラフトのギターを意識したモデルだと思います。
今回のCarved Maple Top Telecasterも、まさにFenderが作り出したコンポーネント系ギターと言うべきモデルです。
外観や名前からも分かりますが、ボディはフレイムメイプルトップです。そして、ボディトップはそれほど強い盛り上がりではないんですが、カーブドトップとなっています。そしてボディのバックはエンプレスウッドを使用。あまり聞き慣れない材かと思いますが、和琴などに使用されてきたものと同じもので、神話においてフェニックスの止まり木とされているそうです。非常に軽量なギターを作ることが出来、またテレキャスターとの相性も良いみたいですね。日本には入ってこなかったんですが、昨年、テレキャスター60周年を記念したモデルでも「Empress Telecaster」というモデルが発売されていました。
ネックにはモダンCシェイプのフレイムメイプルを使用。指板もフレイムメイプルです。ミディアムジャンボフレットを採用した22Fとなっています。Bi-Flex Truss Rod Systemが組み込まれ、ネック裏はサテンラッカー、ネック表とボディはグロスラッカーとなっていて、演奏性も考慮されています。指板はコンパウンドラディアス仕様で、ハイフレットほどRがゆるくなっていくタイプです。インレイはブラックパーロイドです。
ピックアップはSelectシリーズ専用のFender Select Single Coil Pickupを搭載。コントロールは伝統的なテレキャスと同じで、ToneポットにはフルアップでバイパスされるNo-Load Toneを採用。ブリッジは6Wayタイプです。
前回ご紹介した「Fender USA Select Telecaster」や、昨日ご紹介したアメスタのアップグレードではテレキャスターにもコンター加工がなされていましたが、このモデルは逆にコンター加工もなく、クラシックなボディシェイプとなっています。
どんな感じの音なのか、また使い心地なのか等はまだ分かりませんが、このカーブドトップでピックガードのないフレイムトップのテレキャスがレギュラーモデルとしてラインナップされているというだけでも、Fender USAのSelectシリーズへの思いが感じられる気がします。好みはあると思いますけど。
今年のFenderは、おもしろいですね。
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