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Zoomの超コンパクトマルチエフェクター「Zoom MS-50G」ファーストインプレッション!


Zoomから新しく発売された、コンパクトエフェクターサイズのマルチエフェクター、「Zoom Multi Stomp MS-50G」。
エイプリルフールに「G0が出るぞ」とかいってネタやった自分として、そしてそれだけじゃなく単純にこれはすごいと思ったこともあり、買わざるを得ないだろうというわけで、買ってみました。
届きましたので、さっそくファーストインプレッションいってみたいと思います!
※画像多いので環境次第で読み込みに時間がかかるかもしれません。

Zoom Multi Stomp for Guitar MS-50G


こちらが、そのMS-50Gです。コンパクトエフェクターサイズの中に、本格的なマルチエフェクターを詰め込んだ、新しい世代のエフェクターですね。先日、詳細情報の記事でも触れましたが、簡単なスペックは以下の通りです。

  • 47種類のエフェクターと8種類のアンプモデリング、合計55種類のエフェクトを搭載
  • 最大同時使用エフェクトは6種類(ただしDSP容量の大きいエフェクトは数が減る)
  • メモリーは50種類まで
  • サンプリング周波数は44.1kHz、AD/DA変換は24 ビット128 倍オーバーサンプリング
  • 1IN、2OUTのステレオ対応
  • USB端子からファームウェアのアップデートが可能
  • 9Vアダプタ(センターマイナス500mA)、または単3電池2本で駆動。電池の場合、連続7時間の駆動に対応
  • サイズはコンパクトな130.3×77.5×58.5mm、重さは350g

最近の大型なフラッグシップマルチエフェクターと比較すれば多少簡易版的なモデルにも思えるんですが、コンパクトエフェクターのサイズですからね。そう考えると本当にすごいマシンと言えるのではないかと思います。
では、実際どうなんでしょうか。まずはいろいろ見てみましょう。


本体上部にはディスプレイが設置されています。小さなサイズで多彩な機能を操作するため、ここの表示を頼りにいろいろなセッティングをしていくことになります。
 

基本的なエフェクトのコントロールをはじめ、様々な操作を行う3つのノブ。これは「パラメーターノブ」と言います。パッと見ではトップハットスタイルのノブのように見えるんですが、実は普通の丸ノブで、ハットっぽく見えるのは飾りな部分です。この丸いノブはプッシュ式のスイッチにもなっていて、回転とプッシュを組み合わせて数多くの操作をこなします。
 

フットスイッチ、およびその周りを取り囲む「カーソルキー」です。今回のモデルの中でも特に秀逸なデザインがここですね。フットスイッチとその他のコントロール系は、通常できるだけ離して設置するものなんですが、あえてフットスイッチのすぐ近くにボタンを4つ設置することで、ライブ中の誤操作をなくすという設計。また、遠目にも黒いワッシャーか何かにしか見えないので外観を犠牲にすることもないという素晴らしいデザインです。スイッチの周り、前後左右に分かれて4つのボタンがあり、それらもまた、様々な操作を行います。
 

裏を見ると、電池ボックスがあります。
 

見ての通り単3電池2本を使っても動作させることができます。新品アルカリ電池でだいたい7時間程度の駆動が可能とのことですね。
 

では、裏蓋も外してみましょう。
 

電池ボックスをどけると、こういう基板配置になっています。ディスプレイとパラメーターノブ、カーソルキー、フットスイッチ、インプット、アウトプットでぞれぞれ分かれている感じですね。
 

ちょっと見えにくいんですが、このペダルの心臓部にはZoom G3/G3Xと同じ「Zoom ZFX-IV」DSPを搭載しています。
 

ついでに他のペダルとサイズ比較。
こうして見ると、BOSSペダルより若干前後が長く、その代わり高さは低いことが分かります。MXRサイズと比べると一回り大きい感じですね。
 

ちなみに、本体のフィニッシュはBOSS FB-2とそっくりなラメ入りのシルバー。なので、マルチエフェクターとしては低価格なモデルですが、全然安っぽくない仕上がりになっています。重さも、重量感のあるデザインですが軽く、BOSSペダルより少し軽いくらいです。
 
とりあえず本体の写真はこんな感じですね。では、レビューいってみましょう。

  • 操作性

Zoom MS-50G
あらためて、画面下にある3つのノブがパラメーターノブ、フットスイッチの周りにあるキーがカーソルキーです。この「パラメーターノブ」、「カーソルキー」という言葉は記事内でガンガン使うので、一応場所等を確認しておくと読みやすいかと思います。
では操作性について・・・の前に全体的な機能について先に述べます。このサイズにマルチエフェクターを収めているため、操作系は少し複雑です。まず、エフェクターとして使う場合を考えたとき、おおまかに2種類の使い方に分けられます。
1つは「ホーム画面」を使うモードです。ホーム画面とは・・・

こんな感じで、画面にエフェクターが表示されている状態です。これは、あらかじめ選択したパッチの中にあるエフェクトが表示されています。
この時の操作は、イメージとしてこのペダルの中にエフェクトボードが入っているような状態です。フットスイッチは画面に表示されているエフェクトのON/OFFを行い、パラメーターノブは画面に表示されたエフェクトのパラメーターをコントロールします。パッチ内の別のエフェクトを操作したいなら、フットスイッチ左右にあるカーソルキーでスクロールします。
また、現在画面に表示されている部分のエフェクトを別のエフェクトに切り替えたい場合は、フットスイッチ上下のカーソルキーで簡単にエフェクトが切り替わります。
今、画面に表示されている部分の前、または後にエフェクトを追加したい場合、左右のカーソルキーを長押しすればエフェクトの追加ができます。(1つのパッチに最大6つまで。一部のDSP容量が大きいエフェクトを含む場合、最大エフェクト数が減ることがあります。)
これは、そのままパッチの編集としても同じように行えます。後述しますが、オートセーブ機能(工場出荷状態でON)が有効の場合、こうしていろいろな操作をすればそれがそのまま、パッチに保存されます。対して、オートセーブ機能がOFFになっていれば、ここでいろいろ操作をしても改めてパッチを読み込めば前回保存した状態が読み込まれるという形になります。
 
続いて、もう1つの操作です。それはパッチを切り替えていくモードです。

これは、ホーム画面の状態で中央のパラメーターノブをプッシュすると出てくるメモリー画面です。ここで中央のパラメーターノブを回すと50までのパッチを選択できます。また、新しくパッチを保存する際は、中央のノブで保存したい番号を選んで、左のパラメーターノブをプッシュ(Store)することで可能となります。このとき好きな名前も付けられます。
そして、ここでよく使うと思われるのが右側のパラメーターノブをプッシュして行う「A/B」という操作です。これは、フットスイッチを踏むことで設定した順にパッチを変更していくモードになります。50種類のパラメーターがありますが、この操作に設定できるのはA〜Zまでの26種類。それぞれ中央のパラメーターノブを回し、右のパラメーターノブをプッシュすることでAから順に登録/解除が出来ます。そして、その状態でフットスイッチを踏めば、Aから登録した順に、登録したところまで(最大26パッチまで)パッチが変わっていき、最後になるとAに戻って繰り返す、という形です。
残念ながら50パッチ全てを選択して並び替えることはできないんですが、よく考えれば26パッチあれば十分とも言えます。ちなみにこの状態で右のパラメーターノブを長押しすると、登録したA〜の番号をまとめて消去できます。ここの操作は、文字にするとなんだかめんどくさそうなんですが、やってみるとすんなりいって簡単でストレスなく行えました。
 
音を出してエフェクトを切り替えていく場合、上記の2種類の操作が基本となります。なので、ある一定のパッチを読み込んでおき、曲中に1つのエフェクトをよく操作する(または、1つのエフェクトしか使わない)なら上の操作、パッチごとにいろいろなエフェクトを設定しておき、それらをまとめて切り替えるのなら下の操作となりますね。このあたりはそれぞれ使い方次第といったところでしょうか。
また、MS-50Gを「バイパス状態」にしたい場合ですが、まず上のホーム画面から操作する場合は、単純にパッチ内のエフェクトを全てOFFにすることで行えます。OFFにしても登録したエフェクト自体が消えることもありません。対して、下のメモリー画面からどんどんパッチを変えていく場合、あらかじめ必要な場所にバイパス状態のパッチを入れておく必要があるので注意が必要かも知れませんね。

さて、フットスイッチを使う操作はこれだけではありません。「フットスイッチの長押し」という操作があります。フットスイッチ長押しも、2種類の操作があります。
まずは「チューナーとして使う場合」です。

こちらがチューナーです。これはクロマチックモードですが、設定によってギター用レギュラーチューニング(7弦対応)、オープンA、オープンD、オープンE、オープンG、DADGAD、およびそれらのフラットチューニングモードを設定することもできます。また、チューニング中に音をミュートするモードと、バイパス音を出すモードがあります。
ここでちょっとしたポイントなんですが、このチューニング中にバイパス音を出すという設定にしておくことで、さきほどの「バイパス状態」が、どんな状態からでもフットスイッチを長押しすることで行えるようになる、というわけです。なので、使い方によってはこの設定がちょっと大事かも知れません。チューナーモードから復帰するときはフットスイッチを普通に押すだけで現在読み込んでいるパッチに戻り、エフェクトもかかります。
 
もう1つは「タップテンポ」です。
これはあらかじめ、フットスイッチを長押しするとチューナーになるのか、タップテンポになるのかを決めておく必要があります。

タップテンポに設定していると、フットスイッチを長押しすればこんな画面が出てきます。その状態でフットスイッチをタップすることでテンポを設定出来ます。
ここで大事なことなんですが、このタップテンポは「1つのパッチにつき1つのテンポ」を設定する形となっています。そして、パッチ内のタップテンポ対応エフェクト側で、そのタップテンポに対してどういう動きをするのか、を設定しておく必要があります。

これは、ディレイのパラメーター画面(詳細は後述)です。ディレイタイムに注目してください。ディレイタイムが最大表示になり、下の数値が付点16分音符になっています。これは、「このディレイエフェクトは入力されたタップテンポに対して付点16分のタイムを出力します」ということを示しています。設定出来る音符は、16分から付点16分、8分、付点8分、3連符、4分(タップテンポと同速)、付点4分、2分3連、および4分音符の2倍〜16倍までの長さで設定可能となっています。
このパラメーター画面で、ディレイタイムを数値表示(この状態からなら下げればそうなります)にしておけば、タップテンポにかかわらず、常に一定のディレイタイムとなる形になります。このタップテンポ操作は、ディレイに限らず、タップテンポに対応したエフェクト共通の操作となっています。
ちなみに、このディレイのようにタップテンポに対応したエフェクトのパラメーター画面では、「現在の設定がディレイタイムに同期する、しないにかかわらず」、左のパラメーターノブをプッシュすればフットスイッチではなく、左のパラメーターノブを使ってパッチのテンポをタップ入力することもできます(上の画面のように左下にTAPという文字が出ている状態)。なので、フットスイッチ長押しをチューナーモードにしているとタップテンポが使えなくなる、というわけではありません。
 
続いて、他の操作を見てみます。まず、ホーム画面の状態から、左のパラメーターノブをプッシュすると・・・

こういう画面が現れます。これはメニュー画面といって、パッチやペダル全体の設定を行います。一番上は、現在ホーム画面に表示されているエフェクトをパッチから削除する場合に使います。2番目の「Effect Chain」は・・・

こんな感じで、現在選択されているパッチのエフェクトの順序を入れ替えることが出来ます。

次の「Settings」という項目ですが、これは「ペダル全体」のセッティングを行います。

この画面で、フットスイッチ長押し時にどうするかの設定や、チューナー起動時にバイパス音を出すかミュートするか、オートセーブ機能のON/OFF、あとバッテリーのモードやバックライト点灯時間、画面のコントラスト設定が行えます。

最後の「Version」は

ファームウェアのバージョンを表示します。
 
次は、ホーム画面で右側のパラメーターノブをプッシュした場合の設定です。この場合、パラメーター設定画面が出てきます。

これがパラメーターの設定画面ですね。ちなみに、ホーム画面でパラメーターノブを回した場合も、自動でこの画面になります。
これは見ての通り、エフェクターのパラメーター設定です。これは先ほどタップテンポの時にも出てきたディレイの設定画面ですね。基本的にこのように、現在の設定は数値と、全体の割合を示す円グラフで表されます。一部、スイッチ式のパラメーターや選択式のパラメーターもあります。
そして画面右上がポイント。「1」「2」「3」というタブがありますね。これは、右側のパラメーターノブをプッシュすることでタブを切り替えることができます。タブを切り替えると、そのエフェクトに設定された新たなパラメーターが出てきて、それらをまた3つのノブを使って調整することができるようになっています。なので、3ノブですが選択するエフェクトによっては3つ以上のいろいろなパラメーター設定ができる、というわけです。
 
操作についての説明は、だいたいこんな感じですね。
文字にすると長くなりますし、また確かに、若干ややこしい面があるのも事実。ですが、このサイズで、3ノブ/スイッチと4つのキー、1つのフットスイッチだけでよくこれだけの機能を制御できるようにした、という感心の方が大きいです。画面もモノクロで、大画面とは言えないサイズですし、このあたりが落としどころになるのかな、という感じでした。慣れてしまえば、意外と操作にとまどいは無いです。たぶん、昔のラックエフェクターとかの方がよっぽどややこしいです。けっこうサクサク操作することが出来ましたし、また画面切替とかに変な読み込み時間も無いので、操作系としては十分、という感じだと思います。あと各パラメーターの設定ですが、いわゆるアナログコンパクトエフェクターのようなノブの動きとは全く違っていて、どちらかといえばクリックホイールを動かして数値設定をする、という感じなので、一見シンプルな画面とノブなんですが、ものすごく細かい設定が可能です。これは音作りが面白いと思います。

  • サウンドレポート

では、音について、いきます。毎度のことですが、いくつか音も録ってみました。ものすごい急いで録ったので音作りとかあまり出来ていませんが、なんとなく分かってもらえればと思います。
MS-50G以外の使用機材は、Gibson Robot SG Special LimitedFender USA American Vintage 57 Stratocaster Thin LacquerKoch Classic SE 6Wアンプです。
※ブラウザの種類やバージョンとFlash Playerのバージョンの組み合わせによって再生できない場合があります。その場合、緑色の「↓」ボタンでダウンロードして再生できます。

バイパスサウンド


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まずはSGでのバイパスサウンド。前半がMS-50Gを通した音で、後半がアンプ直結のバイパス音です。トゥルーバイパスではないので、どの程度音が変わるのか試してみました。
こうして聞くと、それほど大きく音は変わらないことが分かります。若干ですが、レスポンスが弱まるかな、という程度の差でした。優秀だと思います。
続いては、MS-50Gのエフェクトの音です。

オーバードライブ(エフェクト名:OverDrive)


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エフェクトのアイコンからも分かると思いますが、BOSS OD-1のサウンドを再現したオーバードライブです。
OD-1特有の、薄いヴェールのかかったような、それでいて張りの強めなサウンドの特性がちゃんと出ていますね。SGでマイク録りです。

ディストーション(エフェクト名:Squeak)


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こちらはProCo Ratのモデリングです。Ratらしい迫力のある重たい倍音の出方や、厚みのあるエッジなど、かなり良く再現されています。これは良いと思いました。SGでマイク録りです。

ディレイ(エフェクト名:AnalogDly)


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アナログディレイのサウンドです。アイコンを見る限り、古いエレハモのDeluxe Memorymanが元になっているのかな、という感じです。
これはアナログディレイそのもの、というよりも、アナログらしい雰囲気を持ったディレイサウンドという感じですね。けっこう使いやすいです。発振はしませんが、このディレイサウンドで最大4000msという超ロングディレイに対応しています。このサンプルはストラトでマイク録りです。

リバーブ(エフェクト名:Hall)


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ホールリバーブです。あまり強くはかけていません。クリーンサウンドに少し付加するような形で、音に厚みを持たせています。ストラトでマイク録りです。

こうして、アンプにつないでエフェクターを使ってみると、かなり便利なペダルだと再認識しますね。
コンパクトペダル1台で、本当に様々な音が出せるので、パッチとかの設定をせず、単純に1台のエフェクターとして、Line6 M5みたいな使い方をしても十分に使えるペダルだと思います。

続いては、アンプモデリングのサウンドをラインから録ってみました。全てSGでのサンプルになります。

ドライブサウンド(エフェクト名:TW ROCK)


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十分にドライブさせたアンプサウンド、という感じの音です。元になっているのは「Two-Rock Emerald50」というハイエンドアンプのモデリングです。たぶん6L6パワー管の音っぽい感じです。素直な、でも深い歪みが作れます。元のアンプに似ているかどうかは分かりません。

クリーンサウンド+空間系(エフェクト名:DELUXE-R+Chorus+Hall)


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FenderのDeluxe Reverbモデリングに、コーラス(アイコン的にMaxon CS550?)とホールリバーブを強くかけた音です。
素直なクリーンサウンドで、エフェクトもしっかり乗るような音をこうしてラインで出すことも出来ます。

ハイゲインサウンド(エフェクト名:DZ DRIVE)


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こちらは、Diezel HERBERTというハイゲインアンプのCh.3の歪みをモデリングした、というサウンド。ゴリゴリと歪む、分厚いモダンハイゲインサウンドです。
 
というわけで、サンプルサウンドは以上です。
で、まだ今日届いたばかりなんですが、こうして使ってみて、やっぱりこのペダル、凄いと実感しました。
入っているエフェクトのクオリティは、正直言って「非常に高い」とまではまだ言えません。音作りがまだできていないだけなのかもしれませんが、現時点で、収録されているエフェクトやアンプモデリングのサウンドは、どうしてもLine6 POD HD500と比べると、全体的にレスポンスが低めで、歪みのナチュラルさが少し低い、という印象が強いです。
でもよく考えると、POD HD500と比べて「あ〜ちょっと弱いかなぁ」程度の差しかない、というレベルなわけです。値段はもちろん、ペダルのサイズなども通常比較にならないレベルのペダルだと思うんですが、それでも比較できてしまう。ハイゲインアンプのサウンドに関しては、これは使い方次第ですが、場合に寄ったらPODより使いやすいことさえあるかもしれないと思います。
そして、エフェクト。特に空間系。まだこれもそこまで深く触れてないので、結論を出すのは早いと思いますが、とても使いやすいです。スタンダードなサウンドから、結構変わった音作りまでできるパラメーターを備えていますし、歪みエフェクトのクオリティも、十分高いと言えます。特にRatモデリングはどう聞いてもRatそのもの、といえるほど特徴を掴んだサウンドです。
使い方としては、どちらかというとアンプモデリングをラインで出す、いわゆるアンプシミュレーターとしての使い方よりは、エフェクターの1つとして(アンプモデリングもそういう味付けの歪みやクリーンを作るエフェクトとして)、使う方がよりポテンシャルを発揮できるのではないかと思いました。
これだけのクオリティのエフェクトが55種類も、コンパクトサイズの中に入っているわけです。そして、それらを高い自由度で組み合わせて音を作ることが出来る(もちろん、複数の同じエフェクトを組み合わせることもできます)ということですから、はっきり言って文句の付けようがないです。
あと、パッチの切替ですが、これはZoomがG3で「世界最速」と謳っている通り、しっかり音切れなくつながります。おそらくG3と同様か、もしくは似た形のプログラムを使っているんだと思います。
唯一、惜しいと思ったのが「バイパスにしづらい」という点だけですね。チューナーモードバイパスONにするのが一番手っ取り早いんですが、それでもフットスイッチ長押しが必要です。瞬時にバイパスにしたいなら、その前に使うエフェクトを1つだけにしておくか、バイパスのパッチをあえて作って入れておく必要がある、という点。といっても、これ以上どうすれば良いのかと言われるとどうしようもないですよね、と言わざるを得ないくらい機能が詰まっているわけですし、しづらい、といっても出来ない、とは違って対応策があるわけですから、そのあたりは使い方に合わせれば良いのかな、とも思います。やろうと思えば、例えばMXR Loop Boxみたいな1ループボックス等を使えば瞬時にバイパスもできるわけですからね。
そして、やはりこのサイズ。これが本当に素晴らしいです。今ループボックスが出てきましたが、プログラマブルスイッチャーを組み込んだような大型ボードでもコンパクトペダル1台分にすんなり入れることが出来るわけですし、そういったスイッチャーと各種エフェクト、そしてMS-50Gパッチチェンジを合わせて使えば、さらに幅広い音作りに対応できてしまいます。また、例えば手持ちのペダルが何らかのトラブルの際に代用品として使うことも十分できます。つまり保険的な意味で持って行くこともできるわけです。
さらに、先ほど少し弱いとは書きましたが、ライン出力可能なアンプシミュレーターとしても十分使えるわけです。POD HD500に比べれば確かに少し弱いのかもしれないんですが、そのレベル、つまり各社フラッグシップマルチエフェクターレベルを求める必要が無い場合・・・例えば簡単なレコーディングやセッション、さらに音を出さない練習等・・・ではこのコンパクトさが光ります。ギグバッグどころか、ハードケースの小物入れにさえ入ってしまうほど、どこにでも持って行けるサイズです。このペダル、本当に汎用性がものすごく高いです。
コンパクトペダル派のプレイヤーも、マルチエフェクター派のプレイヤーも、どちらにもおすすめ出来るというか、1つ持っていて損は無いペダルじゃないかと思います。

あと電源についてなんですが、公式では電源は「500mA」となっています。ただ、どうもこれはZoomのアダプタの容量が500mAなので、それ以上なら絶対安全という意味みたいですね。うちにあるMXR/CAE POWER SYSTEM MC-403の9V端子(80mA)でも十分安定して動作していました。もし買われたら、一度手持ちのシステムでも動作するかどうか確認してみると良いと思います。

これは本当に凄い。使える場面が次々に浮かんでくるような、ギターを持って行く時にはとりあえず一緒に持って行ってOKと言えるようなペダルですね。

 
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