レコードやカセットテープの音声を、簡単にコンピュータにION Audio VINYL FOREVER- Turntable ... |
この「VINYL FOREVER」は、名前からも分かるようにコンセプトとしてヴィニール、つまりアナログレコードをPCにデジタルで保存する、というためのモデルです。もちろんアナログレコードだけでなく、テープ等の音源、さらにラインアウトされた各種音源をPCに送ることができます。
入出力端子はRCAタイプのL/R入力とヘッドフォンアウト、およびUSBのみ。コントロールはRecording Level(入力レベル)とヘッドフォンのヴォリューム調整、入力端子のLine/Phono切替となっています。あとアースが付いてますね。
Phono(フォノ)というのは、今ではあまり聞き慣れない言葉ですが、レコードプレイヤーから出力された信号向けのインプットです。レコードは一般的にRIAA規格(Recording Industry Association of America)というハイを強く、ローを弱くした信号で記録されます。これはレコードが物理的に決まった範囲で溝を刻む構造の中に、振れ幅の大きくなる低域もしっかり記録するために行われています。そして、それを再生時に元に戻す補正を行うのがPhonoイコライザで、それをかけられるインプットがPhono端子と呼ばれます。
レコードプレイヤーによっては最初からPhonoがかけられるものもあるかと思いますが、基本的にそれはアンプ側で行うのが一般的だったため、多くのレコードプレイヤーは単にレコードの音を出力するだけです。ただ最近はレコード自体がマイナーなものとなっており、オーディオアンプでもPhono端子、またはPhono EQに対応しないものも多く、特にオーディオインターフェイスではほとんどありません。
このモデルは、Phonoイコライザを掛けることができる、非常に珍しいオーディオインターフェイスです。さらに、サイズも83×32×72mm、59gと非常にコンパクトかつ超軽量。Apple iPad Camera Connection Kitを通してiPadに接続することもできるので、レコードだけでなく単純にオーディオやラインレベルの出力をPCやiPadに入力するためのポータブルオーディオインターフェイスとして使うことも出来ます。
レコードプレイヤーを模したデザインも、メカメカしいモデルの多いオーディオインターフェイスとしては珍しいです。駆動はUSBバスパワー。アナログレコードやテープをデジタルに簡単に変換できる「EZ Vinyl / Tape Converter」というソフトが付属しており、もちろん各種DAWソフトウェアでも動作します。
ちょっと変わったオーディオインターフェイスですが、いろいろ使い道がありそうですね。
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