最近の為替の動きなどにも合わせて、エフェクターの価格が少しずつ動いてきているようです。さすがに全てを追い切ることはできませんが、いくつか目に付いたものなどを中心に、こんな感じで突発的な特集をしていこうかな、と思っています。
今回はヴィンテージペダルの音を今のクオリティで甦らせているブランド、Retro-Sonicのペダルを改めて見てみたいと思います。全モデルの価格が変わっているのかどうかは分かりませんが、一部そういう動きがあるようですので、欲しいペダルがあるなら早めに動くと良いのかも知れません。
では、いってみましょう。
Retro-Sonic Eight-O-Eight Overdrive
Retro-Sonic Eight-O-Eight Overdrive [Black]【05P02jun13】 |
▲TS808(リイシューモデル)
もちろん、このペダルが目標としたのはリイシューの方ではなくオリジナルのTS808ですね。JRC4558Dオペアンプを搭載し、現代のハイクオリティパーツを用いることで、オリジナルのニュアンスを再現。同時に現代的な透明感を併せ持つペダルです。Level、Tone、Driveに加え、日本向けモデルには3モードのクリッピング切替スイッチを搭載。基板にはローエンドのレスポンスを調整できるトリマも付いています。
サンプルムービー(3モードスイッチなし)
Retro-Sonic Distortioin
Retro-SonicDistortion [Black]【05P02jun13】 |
このペダルは、Ratサウンドを作り出すディストーションですね。
▲オリジナルRAT
こちらも、現行モデルではなく、オリジナルのRat1の音を元にしたペダルです。
LM308オペアンプを用い、現在のクオリティで当時の音を甦らせるべく作られたモデルです。コントロールはLevel、Tone、Dist。そして非対称ダイオード、対称ダイオード、LEDのクリッピング切替スイッチと、内部にローエンドのレスポンスを調整するトリムポットを搭載。ヴィンテージRatサウンドを元にしながら、さらに多彩な音が作れるペダルです。
サンプルムービー
Retro-Sonic Pre Amp
Retro-SonicPre-Amp [FET AMP With EQ]【05P02jun13】 |
このペダルは、かつて作られていたBOSS FA-1というプリアンプ/ブースターペダルの音を再現して作られたモデルです。FA-1は国内よりも海外で特に人気の高いヴィンテージペダルですね。
FETをもちいたプリアンプで、Bass、Trebleの2バンドEQとLevelコントロールを搭載。そして-6dbのローカットスイッチにより、様々な環境に合わせて使えるブースターペダルとなっています。今のクリーンブースターとはまたちょっと違った風合いの音を作ることができるペダルです。
サンプルムービー(旧モデル名)
Retro-Sonic Compressor
Retro-SonicCompressor【05P02jun13】 |
ヴィンテージコンプレッサーの金字塔といえば、言うまでも無くこのペダルですね。
▲ROSS Compressor
これです。Retro-Sonic Compressorは、このROSS Compressorのサウンドを元に作られたペダルです。コントロールはオリジナルにもあるLevel、Sustainに加え、オリジナルモデルだと若干遅めに設定されているAttackコントロールをノブで可変できるようにし、さらにBright/Darkの切替で音色にバリエーションを持たせたモデルとなっています。
ROSSのクリアで独特の気持ち良いコンプレッションサウンドをより使いやすくしたペダル、という感じですね。
サンプルムービー
Retro-Sonic Phaser
Retro-Sonic Phaser [Orange]【05P02jun13】 |
▲MXR Phase90 筆記体ロゴのリイシュー
このペダルは、コンパクトフェイズシフターペダルの中でも特に有名な、Phase90のサウンドを甦らせたペダルです。
オリジナルPhase90の柔らかく軽快な音色を元にしながら、1ノブのオリジナルモデルとは違いSpeed、Depth、Levelコントロールを搭載。より細かな揺れの設定と、全体の音量バランスを調整することができるようになっています。
サンプルムービー
Retro-Sonic Chorus
【エフェクター】Retro-Sonic Chorus Stereo Edition |
▲BOSS CE-1とその外箱
世界最初のコーラスペダル、BOSS CE-1の音色を元にして作られたコーラスペダルで、このモデルはオリジナルと同じようにステレオコーラスとして使えるバージョンです。コントロールはLevel、Chorus Intensity、そしてRate、Depthのヴィブラートコントロールを搭載。ON/OFFスイッチとコーラス/ヴィブラート切替スイッチを持つ形となっており、オリジナルペダルと比べれば電源スイッチとインプットのHigh/Low切替がなくなっている以外は同じコントロールを搭載。内部にはオリジナルBBDを用いるほど気合いを入れて作られたモデルです。
トゥルーバイパスなので、オリジナルCE-1ではハイが大きく落ちてしまうバイパス時にも音は変わらず、より現代的なサウンドを作ることが出来ます。このペダル、実はちょっと弾いたことがあるんですが、当然、並べて比べれば音は違うものの、雰囲気はかなり近いです。それでバイパス音はもちろんこちらの方がクリアなので、それを考えるとこのペダルは非常に使いやすいコーラスの1つだと思います。
サンプルムービー
Retro-Sonic Analog Delay
Retro-SonicAnalog Delay【05P02jun13】 |
▲BOSS DM-2
BOSSのコンパクトアナログディレイペダルとして非常に有名な、DM-2のサウンドを元に作られたペダルですね。
しかし、オリジナルモデルよりも多彩なコントロール類を搭載しています。まずノブですがRepeat Rate、Intensity、Echo、Toneを搭載。右のフットスイッチでON/OFFをし、左のフットスイッチを押せば、オリジナルと同じ最大300msのディレイタイムから、600msのディレイタイムに切替、より長いディレイを作ることができます。
さらにIntensityで発振音を余計なノイズを出さずににコントロールすることができ、Toneコントロールでディレイ音のトーンを調整することも可能。そしてアウトプットはダイレクトアウトが増設され、ドライとウェットを分けた使い方にも対応しています。
サンプルムービー
これらのペダル、どれも人気の高いヴィンテージモデルを元にしているので、実際に似たスタイルのペダルを見かけることも多いです。
Retro-Sonicはそういった中でも高いこだわりが特徴で、またオリジナルサウンドをしっかりと表現しながら、音そのものに現代的な使いやすさとクリアさが同居しているという点でも、いわゆるヴィンテージクローン系のペダルとしてはちょっと変わっているところだったりします。
ヴィンテージペダルの音を、今のシーンでより使いやすく、という目的ならば、一度試して見る価値のあるブランドです。
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