Gretschのギターは大きく分けて3種類あります。1つがWhite FalconやTennessee Roseなどの大柄のホロウボディ、もう1つがJetシリーズの、小柄なチェンバードボディ。そしてその他、Bo Diddleyなどの個性派モデルです。
そんなGretschの定番モデルの1つJetに、ついにソリッドボディモデルが登場しました!
この「Gretsch G6128T FSR Jet Solid Body」は、G6128T Duo Jetを元にしたソリッドバージョンです。
アーチラミネーテッドメイプルトップ、マホガニーバックのボディに、1ピースマホガニーネック、エボニー指板22F仕様で、ピックアップにはTV Jones Power’Tronを2つマウント。
コントロールはGretschらしくすこし変わっていて、フロント、リア、マスターの3Volノブ、3Wayピックアップセレクター、そして3WayのToneスイッチという仕様です。ブリッジはローズウッドマウンドのアジャストマチックで、Bigsby B3Cヴィブラートを搭載。
ブラックカラーにブラックのヘッド、そしてエボニー指板にシルバーのハードウェア美しく映え、ボディバックはオレンジという非常にGretschらしい外観のモデルです。それにしても、Electromaticモデルやアーティストモデルなどではなく、Gretschの定番シリーズにソリッドボディが出るというのは快挙かもしれません。
というのも、50年代初期、Bigsby、そしてFenderがソリッドボディのギターを作った際、そのトレンドに反応してレスポールを製作したGibsonと、あんなものはギターじゃない、とそれまでのホロウボディの方向性を変えなかったGretsch。後に不運にも2度にわたる工場の火事があり、それがその後GretschギターがFenderやGibsonほどの勢いをなくす直接的な原因だったとはいえ、あの時点でソリッドボディのモデルを作るという選択をしなかったことも、ある意味その後のGretschならではの立ち位置を決めることになったことも確かだと思います。
2001年、GretschはFenderによって買収。現在はFender傘下のブランドであることは有名ですが、だからこそこのモデルが実現したと言えるのではないでしょうか。当時のGretschの選択が正しかったのか間違っていたのか、それは分かりません。しかし、ソリッドボディを否定したGretschから、こうしてソリッドボディのギター・・・それもGretschの定番モデルの1つをソリッド化した、ある意味でGretsch版レスポールのようなモデルが発売される。このこと自体、とても面白いことだと思います。
これは是非とも弾いてみたいギターですね。
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