Gibsonセミアコースティックギターの代表格、ES-335。1958年に発売された当時、同時にラインナップされたのがES-345、そしてES-355です。これらのラインナップは、当時当たり前だったホロウボディのギターと比べてボディが薄いため、シンラインと呼ばれました。
2012年、Gibsonの木材の違法輸入に対し30万ドルの罰金が科せられるということがありました。Gibsonはそれまでに使用していたローズウッド、そしてエボニーの確保が非常に難しくなり、ベイクドメイプル指板やリッチライト指板、オベチェ指板など、様々な指板材を用いたギターをリリースしています。
現在、ローズウッドはかなり安定したようで、レギュラーのスタンダードクラスのモデルには普通にローズウッド指板が使われるようになってきました。しかし、エボニー材だけは今でも供給ができていないようで、ハイクラスのモデルでもエボニーは今でも使われておらず、主にリッチライト材が代替として使用されています。
エボニー指板は、以前からGibsonの上位モデルに多く使われています。ヴィンテージ市場において、特に1962年以前のGibsonギターはエボニーよりもローズウッド指板のモデルの方が高価になる傾向がありますが、これは62年以前のローズウッドがブラジリアンローズウッド(通称ハカランダ)を使用しているから、という理由で、これは後から値上がりしたものであり、作られた段階ではエボニーの方が高価だったことに変わりはありません。
1958年に発売されたシンラインシリーズ、その最上位モデルであるES-355にもやはりエボニー指板が用いられていました。そのため、2012年以来GibsonではES-355が作られていませんでした。
そして今回、Gibson Memphisブランドより、ES-355が久々に復活を遂げました!
Gibson Memphis ES-355
【限定】待望の復活!! ES-355!!都内最大級!!セミアコ、フルアコフロアー G-CLUB TOKYO 3FGibso... |
Antique EbonyとFaded Cherryカラーをラインナップしており、とても美しいギターです。ボディはラミネーテッドメイプルをトップ、サイド、バックに用いたセミアコースティックモデルで、1ピースマホガニーネックにリッチライト指板の22F仕様です。ピックアップには伝統の57 Classicが用いられ、2Vol、2Tone、3Wayセレクターコントロールを搭載。美しいBigsby B7トレモロテイルピースにABR-1ブリッジ、というスタイルで作られています。
ヘッドにはダイヤモンドインレイが入り、ネックやボディのバインディングも豪華、ポインター付きブラックトップハットノブやゴールドハードウェアに鼈甲ピックガードと、非常に美しい佇まいのギターです。
指板がリッチライトなのは、もう仕方がないですが、それでもこの美しいギターが復活したことはとても喜ばしいことだと思います。
NAMMでのサンプルムービー
Gibson MemphisでのESシリーズのボディ製作
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