この「Fender Japan TL69-Antique Paisley “IKEBE 40th Anniversary”」は、かつて作られたペイズリーテレキャスを再現したモデルです。
1968年、ヒッピー文化全盛のこの時代、Fenderは時代の流れに合わせた2つのカラーのテレキャスターとテレキャスターベース(初期プレベを復刻した、Fender初(?)の復刻モデル)をリリースします。それがペイズリーレッドとブルーフラワー。現在、Fender JapanからもペイズリーのTL69PRDとフラワーのTL69BFLがラインナップされています。
現行モデルはさすがに違いますが、68〜69年の2年間のみ作られたオリジナルモデルは、その華やかな外観を作るためにかなり無理をした構造となっていました。
なんと、普通のテレキャスターのボディに、ペイズリー、またはフラワーの凹凸のある壁紙(!)を貼付け、着色、その上に分厚いポリエステルクリアコートを噴いて完成、という作りです。そしてクリアピックガードで、ボディの美しい模様を見せていました。
ただ、この壁紙が、特に凹凸が合ったことも災いし、トップのコートがすぐに割れてしまうという特性を持っていて、現在、保存状態の良いモデルがはとんど存在しない、という状況となっています。また、壁紙、そして塗装が日焼けして色が変わりやすく、フロントピックアップ周りだけが元の色に近く、そこから色が抜けている、というのが、今見られるヴィンテージオリジナルペイズリー/フラワーテレキャスの一般的な外観となります。
今回のモデルでは、その「現在残っているヴィンテージモデル」の風合いを再現したスタイルのモデルとなります。もちろんクリアコートの割れなどはありませんw
アルダーボディ、メイプルネック、メイプル指板21F。TL-VINTAGEピックアップに1Vol、1Tone、3Wayセレクターで、ペグはSchaller F-Keyとなっています。
フロントピックアップ周りに残るピンク色やボディエッジ部の様子なども再現。特にエッジ部は「レギュラーモデルとは異なるエッジを少し立たせたアルダーボディ」となっているとのことですね。またネックのアメ色ヴィンテージスタイルで、12Fはナロードットとなっているなど、細部にわたりこだわったモデルです。
カスタムショップで再現するととんでもない値段になったりしますが、Fender Japanなのでそこまででもない感じなのも良いですね。風格のあるモデルとなっています。
人気blogランキングへ
Follow my blog with Bloglovin