TC Electronicから、レトロなスタイルのコーラスペダルが登場です。
この「TC Electronic JUNE-60」は、1982年に発売されたシンセサイザーに搭載されたアナログコーラスを再現しています。
1982年、Rolandは“JUNO-6”というシンセサイザーを発売します。当時の価格で17万円弱。80年発売のフラッグシップモデル、Jupiter-8(8ボイスポリフォニックシンセ)が98万円だった時代、6ボイス、つまり6音までの同時発音ができるポリフォニックシンセとして低価格で作られたモデルです。今ではよほどのマニアックなモデルでも無い限り、シンセの鍵盤は押せば音が鳴る、ポリフォニック(和音が出せる)ものが当たり前ですが、当時は和音が出せるシンセがようやく低価格になってきた時代だったわけですね。
ところが、17万円と手頃になったJUNO-6は、当時24万円程度で販売されていた同様の6ボイスシンセ、KORG Polysixに販売で遅れをとってしまいました。その理由は音色のプリセットができなかったこと。そこで、KORGと同程度の価格でプリセットが可能となったモデルとして作られたのが“Roland JUNO-60”です。発売はJUNO-6と同じ1982年。当時のRolandがかなり急いでてこ入れをしたことが分かりますね。
JUNO-6、そしてJUNO-60には、ともにアナログコーラスを搭載していました。コーラスセクションにノブはなく、OFF、I、IIの3つのボタンがあり、これでプリセットされたコーラスエフェクトをかけ、シンセサウンドを太くするように使われていました。
Roland Juno 60 Chorus vs. Roland SDE 2500 Chorus
今回のTC Electronic JUNE-60は、このJUNO-60に搭載されたコーラスを再現しているということですね。もちろんアナログコーラスです。
シンセに搭載されたコーラスエフェクト同様、IとIIのボタンを搭載し、プリセットを選んで音を作るコーラスです。IとIIの同時押しもできます。OFFボタンはフットスイッチとなっています。
IN、OUTとDC INのシンプルな入出力系ですが、アウトプットはステレオ対応。TRSステレオケーブルでステレオコーラスとしても使用可能。トップパネルのMONO/STEREO切り替えスライドスイッチで、アウトプットモードを切り替えることができます。
ちなみに1982年といえば、BOSSコンパクトでステレオアウトに対応したコーラスペダル、”CE-3”が発売された時期。その辺りに近い音色ではないかと思います。
インプットインピーダンスが350kΩと低めになっていて、ギターではもちろん、シンセをつないでヴィンテージなトーンを作る事も想定されている感じがします。
JUNE-60 Chorus - Official Product Video
TC June 60 - demo with synths
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