12弦のエレキギターは、1960年代の初めにギブソンやダンエレクトロが開発していましたが、実際に発売されたのは1964年、リッケンバッカーの12弦モデルです。63年にプロトタイプが制作され、ビートルズのアメリカツアーでジョージ・ハリスンに手渡されたものが2号機となります。と、Fender大名鑑に書かれていました。
その後65年にFenderが開発したのがElectric XIIです。ビーチボーイズ、ボブディラン、ジミーペイジなどがスタジオで使用。ステージでは使用されませんでしたが、天国への階段のレコーディングでも使われました。
ただ、12弦ギターのブームが去り、69年にはフェンダーも生産を終了してしまいます。
そんな Electric XIIがメキシコ生産で復活です。
「Fender Mexico Alternate Reality Electric XII」。
このモデルは、オリジナルを完全復刻したものではなく、新たに作り直され、現代的な演奏性とフェンダーらしいサウンドを作る事ができるというモデル。
ムスタングやジャガーに近いシェイプのアルダーボディ、モダンCシェイプのメイプルネックに、パーフェロー指板ミディアムジャンボ21F。
ピックアップはオリジナルモデル同様のスプリットコイルで、コントロールは1Vol、1Tone、3Wayセレクターとなっています。ちなみにオリジナルモデルではPUセレクターがロータリー式の4Wayとなっていて、フェイズアウトを選択することもできましたが、それは省略され、操作性の高いミニスイッチに変更されています。
ブリッジは新設計のFully Adjustable 12-Saddle Hardtail Bridge。新設計ですが外観はオリジナルモデルを思わせるスタイル。
オリジナルモデルではサドルがテレキャスやジャズベース系のスタイルでしたが、こちらはストラト系の形になっています。プレートもオリジナルよりも若干丸みを帯びていますが、全体的なスタイルの雰囲気は継承していますね。
エレクトリック12弦ギターはリッケンバッカーのサウンドが特に有名で、フェンダーのElectric XIIはリッケンほどオクターブ上の音が強調されるわけではなかったものの、リッケンよりも弾きやすいということでスタジオで多く使用されたそうです。
その演奏性をさらに高めたモデルということで、手頃ですし、12弦を使ってみたい、という時にとても良いのではないかと思います。
The Electric XII: In-Depth Look | Alternate Reality Series | Fender
Alternate Reality Electric XII From Fender - In-Depth Demo!
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