「DTM」とそうじゃない音楽に違いがなくなってきた昨今。自宅で本格的な音楽製作というのは、「やる気になればできる」時代になっています。
かつてシンセを鳴らすための演奏情報を打ち込み、各端末に入っているハードシンセなりソフトシンセから音を出していた時代から、ベッドルームミュージック(海外ではDTMというよりむしろこっちがメジャーな呼び方)が当たり前になり、その速度が加速した2010年代は、EDMがその人気を高めました。
世界的なヒットとなったビリーアイリッシュはその最たる例。ビリーアイリッシュ関連のニュースとかでは海外のベッドルームミュージックの呼び方をそのまま「寝室で音楽を作っている」(作ってるかもしれないけど)として訳されてたりしますが、要はDTMで作った曲ですよ、という意味です。
日本でもボカロP出身のアーティストが活躍し、YoasobiなどはLogic Pro Xとその付属音源だけで作曲しているという話もあったりします(ただ生ギターは入ってますね)。
もちろんこういったシーンの動きはバンド系、ロック系にも大きな影響を及ぼし、バンドサウンドの中にEDM的な要素を組み合わせた楽曲も多く作られています。
「逆に」。
バンドサウンド。かつての「DTM」と対極にあったロックミュージックも、今では普通にデスクトップの中だけで作れるようになってきています。なってきています、というのは、少しまだ「鬼門」が残っているからなんですが、まぁぶっちゃけ「ギターさえ弾ければ」(上手くなくて良い)、バンドサウンドはけっこう簡単に作れます。いや、ギターが弾けなくても、鬼門はかなり薄くなってますから作れます。
私なんかは逆にバンドサウンドは作れるけどEDM作ろうとしてもぜんっぜん思いつかないやって思うんですけど、意外とこのバンドサウンドを自分で組み上げるにはハードルがあるようで…そこで「自宅でバンドサウンドを作ってみよう!」シリーズを書いてみたいと思います。
なかなか人が集まるのも躊躇せざるを得ない時期。自宅にいながらバンドサウンドな楽曲を作ってみるのも面白いのではないでしょうか。てか最近DTM系の記事書いてるのはやっぱこの情勢があるからなんですけどね…せっかくだから自宅で楽しもうよ、と思います。
自宅でバンドサウンドを作ってみよう!シリーズでは、機材やソフトの準備から作曲、楽曲の打ち込みや録音、そしてミックス、マスタリングまで段階的に、パートに分けて書いていこうと思います。
そういえば似たようなこと前にやってなかった?って思うかもしれないんですけど…
toy-love.hatenablog.com
以前やったこのシリーズでは、DAWを固定、DAW付属ソフト+ギターとボカロのみの縛りで具体的に1曲を仕上げました。
今回は、逆に実際に曲を作るのでは無く、「曲を作って仕上げるためにどうすれば良いか」というところを重点としたシリーズとなります。
なおこのシリーズの更新は不定期です。そんなに長期間かけるつもりはないですが、それでもそこそこかかると思います。週1~2回書ければよいかなと思っています。
では、冒頭のお話はこの辺にして、早速パート1、製作準備編いきましょう。
製作準備、つまり曲を作る前にあると良いものをまとめたいと思います。ここを見ていただいてる人はギターやベースを弾ける人が大半だとは思いますが、一応それも無い、という方にも分かるように書けたら良いなと思います。
- 基本として必要なもの
ということで、製作準備編では楽曲を作るために必要なものをまとめます。「ここに書いたもの全部」は必要ありません。
ただ必須と書いたものはたぶん必要です。スタイルや求めるクオリティなどに応じて選ぶと良いと思います。また、ここに載せているものは例なので、「これじゃないといけない」ではないです。要所さえ押さえれば大丈夫です。
・PC/Mac
最近はモバイル機器…iPhoneとかiPadですね、そういった機器向けのDAWもだんだん進化してきていて、製作にPCが不要になることもいつかはあるのかもしれませんが、現状はできればPCかMacがある方が断然楽です。今回のこのシリーズでは、PC/Macを使ったものを前提として進めていきたいと思いますが、iOSのGaragebandとかでも使えることは書いていくので、多少参考にはなるかもしれません。
・DAW
必須。これが無いと始まりません。DAWについて書くとまたとんでもなく長くなるので…とんでもなく長くなったこちらの記事を見ていただければ。
toy-love.hatenablog.com
要はなんでもいいです、なんでもいいですが、出来れば外部プラグインや外部音源を使えるクラスのものを使ってもらえればと。バンドサウンドをフルで本格的に作ろうとするとそこそこトラック数も使うので、本格的に作りたいならある程度のものを用意しましょう。なんでもいいんですが、WinならCakewalk by Bandlab、MacならLogic Pro Xが安くて高機能です。私は主にCubase Proを使っています。
・オーディオインターフェイス、スピーカー/ヘッドフォン
ギターやベースを使うならオーディオインターフェイスは必須。無いと音がちゃんと録れません。スピーカーやヘッドフォンは、基本的に今使っているものからで大丈夫だと思います。こだわるならモニタースピーカーやモニターヘッドフォンがあっても良いと思います。
PC付属の小さなスピーカーだとちゃんと音が出ていないというか、音がちゃんと確認できない場合があるので、別途スピーカーはあった方が良いでしょう。楽器を使わないなら、オーディオインターフェイスなし、USBのPCスピーカーという環境も1つの手ですし、PCにヘッドフォン直結でもいいです。製作までならそれでもOK。ただミックスまでするならスピーカー環境はある方が良いですね。
それぞれいくつか載せます。
まずオーディオインターフェイスですが、「今後」を考えると、MIDI入出力端子があるものの方が良いと思います。だいたい3万円くらいまでのもの。1万円代のでも十分いけます。4つ、メーカー名順に載せてみます。
IK Multimedia AXE I/O Solo
主にギター、ベースプレイヤー向けオーディオインターフェイスです。ギターサウンドやベースサウンドを作るこだわりがあったり、アンプに同時出力するアンプアウトがあるのも特徴ですね。マイクを接続するXLR端子が前面に無いので、その辺は環境により注意が必要かもです。DAWはついていませんが、アンプシミュレータープラグインのAmpliTube 4 Deluxe やプラグインエフェクトT-RackS 5 の一部が使えます。
Presonus Studio 26c
以前はマイクプリアンプでおなじみの~だったんですが今ならStudio Oneの方が通りがよさそう。そう、Studio Oneでおなじみ、プリソーナスのオーディオインターフェイスです。もともとオーディオインターフェイスでの評価も高いメーカー。基本的に文句なし。付属DAWもStudio One Artistが付属するなどそのままでけっこう使えたりします。
SOLID STATE LOGIC SSL2+
本格スタジオのミキシングコンソールやアウトボードなどでも知られるSSLのオーディオインターフェイス。最近注目されていますね。音質的にはかなり熱い。SSL2には無印と+がありますが、価格差を考えると断然SSL2+の方が良いかと思います。システムの拡張性が高いのと、MIDIのありなしはけっこうでかいです。ProTools FirstとAbleton Live LiteのDAWがついてきます。
STEINBERG UR22C
定番中の定番。CubaseシリーズでおなじみのSteinbergのオーディオインターフェイスです。Steinbergがオーディオインターフェイス発売した当初はここまで定番になるとは思っていなかったですね…今でも定番ですが、当時はRolandが圧倒的人気でした。音質や機能は十分。付属DAWはCubase AI。
オーディオインターフェイスはこんな感じ。もちろん他にも使いやすく機能も高いモデルがたくさんありますし、とくにここに載せた3万円クラスまでのは膨大にあります。逆に10万円を越えるものもたくさんあります。好きにこだわっていいと思いますし、好きなもの、デザインで選んでも良いと思います。予算の範囲でね。
一つだけTips。USBバスパワーで動作するオーディオインターフェイスがありますが、「バスパワー専用」のモデルでない限り、できればアダプターを使って駆動する方が良いです。USBバスパワーってあんまりクリーンな電源ではなく、「なぜかノイズが載る」ことがあったりします。最近はだいぶ改善されていると思いますが、可能なら電源分ける方がいいです。安定性も高まりますし。
続いてモニタースピーカー。これもめっちゃあるので…定番を少し載せます。オーディオインターフェイス同様メーカー名順です。
IK Multimedia iLoud Micro Monitor
小さなサイズながら本格的なモニターとして使えるとして人気のスピーカーです。かなり評判良いです。DSPによる音質補正も出来たりします。
JBL 305P MKII
定番モニタースピーカー。アメリカJBLのスピーカーです。なんかJBLのスピーカーで曲を作ってるっていうテンションの上がり感も大事です。これも評判良いですね。
Mackie CR3-XBT
ミキサーなどを製作し、説明書の癖が強いことでおなじみのマッキーのモニタースピーカー。小型モニターですが、小音量でもバランスが見やすく、音が分かりやすいという評判を聞きます。あまり音量上げたくない場合などに良さそうです。
Presonus Eris E4.5
スタジオワンでおなじみ~ってのはもういいか。プリソーナスのモニターです。現代的な装備を取り入れたモニターを多く製作する同メーカーの中で最もコンパクトなモデル。オーディオインターフェイスがPresonusでスタワン使いならここまで揃えても楽しいかも。
YAMAHA HS5
ド定番。超ド定番。定番すぎて書くことがないくらい定番モデルです。という意味では、他の制作者も使用者が多いので同様の環境で音がどうなるか分かるという効果もあるかもしれません。Presonus的なことをいうと、Cubase/YAMAHA連合で揃えるのもありかもですね。
まぁスピーカーはこのあたりで。HS5あれば十分だと個人的に思います。こだわりがあればもっと良いやつはいっぱいあります。価格的にはこのあたりのものはあると、特にミックスが相当楽になります。
モニタースピーカーについては下記の記事なんかもよければ。
toy-love.hatenablog.com
それからヘッドフォンか。普段リスニング用に使ってるのがあれば基本それでいいです。イヤフォンは定位が見づらいので、できればヘッドフォンで。一応定番を2つほど載せます。
MDR-CD900ST
定番のモニターヘッドフォン…ただしレコーディング用です。このヘッドフォンを使っての音作りやミックスには向いていません。出来る人もいるけど…このヘッドフォンを3年以上普段使いとして使えばできるかも?
楽器の録音時には重宝します。ヴォーカルとか録るなら自分の声が聞こえやすかったり。全部打ち込みでやるよ~っていう人はこのモデルを選ぶ意味はあまりありません。ミックスが完成した後にノイズチェックなら役立ちます。自分の場合ですが、これでノイズチェックした後は耳が変になってるのでミックス継続はしません。使いどころさえ間違えなければヘッドフォン自体は間違いなく超優秀です。楽器を弾くなら持ってても良いかも、って感じです。
YAMAHA HPH-MT8
録音時のモニターではなくスタジオモニターとして使えるよう設計されたヘッドフォンです。ミックスまでやるならこっちの方が良いかも。ただ...ミックスの時にまた書くと思いますが、ミックスは基本スピーカーでやる方が断然良いので、ヘッドフォンかスピーカーのどちらに予算をかけるかとなるとスピーカーです。どうしても自宅環境からヘッドフォンじゃないと厳しいとか事情がなければ。
とりあえずこの2機種を挙げました。先に書いたとおり、普段使ってるのがあればそれで十分です。逆にこだわれば底なし沼なのもヘッドフォンの世界なので、そっちに浸かってみるのも楽しいかもしれませんけどね。
・音源
音源とは。要はシンセであり、楽器です。いろいろな楽器の音を出すことができるのが音源で、DAWにも付属していたりしますね。
楽曲をどんな音や楽器の構成でやるかはもちろん自由ですが、「バンドサウンド」と言った場合基本的に必要とされるのは4つ。ドラム、ベース、ギター、ヴォーカルです。最近の楽曲ではピアノ系もかなり多用されていますね。それらの中から、自分で楽器を使ったり歌ったりする場合はそれ以外の音源が必要になります。例えばギターは自分で弾くからドラム、ベース、ヴォーカルだけ欲しいとか、自分で歌うから他が欲しいとかそういう感じ。
最初はDAW付属音源でも作れると思います。実際私も、前述の“SONAR初見勢~”のシリーズでは、楽器パートでギター以外はDAW付属音源だけで曲を作りましたし(ボカロはどうしようもなかったけど)。
追加の音源を買うということは、その音のクオリティを高めたいってのが第一だと思います。もちろん音源で持ってないから必要な楽器のものをってこともあると思いますが、基本的なバンドサウンド音源はDAWに付いていることが多い(もちろんモデルによりますが)です。
ここまでのハードウェアではできるだけ低価格で、十分に使えるものを選んできましたが、音源はできるだけクオリティ重視で選んだものを載せようと思います。もちろんあくまで例なので、自分はこれが好きだからこれがいい、とかフリー音源で十分使えた!ってのも多数あると思います。ではパートごとにいきましょう。
○ドラム音源
バンドサウンドを作る上で最初に欲しくなる音源だと思います。特に迫力のドラムを求めるなら必須と言っても良いかもしれないレベル。またドラム自体自宅にある人は少ないですし、さらにドラムは生で録るのがすごく難しい楽器なので、ドラム音源は特に需要が高いと思います。人気の定番モノをいくつかメーカー名順で載せます。
FXPANSION BFD3
冒頭の画像でも開いてますけど、私が主に使っているドラム音源です。実際にバンドを経験していて、ドラムパート以外の人ならだいたい不満なく使えるクオリティ。つまり音がリアルなんですね。ドラマーの人だとここがもうちょっと、ってのがあるかもですけど…音源の中では最もリアルと言われています。激しめをやるなら拡張パックのOblivionはあった方が良いかもです。音がリアルな分、調整が多少難しいと言われる(個人的にはそうでもなかったけど...「音を作る」という概念がないとたしかにそうかも)ので、多少生ドラムの音を知っている(近くでちゃんと聴いたことがある)人向けかもしれません。
IK Multimedia MODO Drum
物理モデリングを使用した太鼓類と、サンプリング音源の金物を組み合わせたスタイルのドラム音源。前述のBFDはじめリアルとされるものの多くは全部サンプリング音源なので、それらよりも軽量に動作するのがポイント。音質もけっこう良さそう。すごい細かいところまで設定できたりするので、深く音を作るタイプにも良いかもです。(サンプリング音源は1つ1つ録音された音を読みます。モデリングはソフト内部で計算して音をだします。なのでモデリング音源の方が基本的に軽いです。)
TOONTRACK SUPERIOR DRUMMER 3
BFDと並んで人気のリアル系ドラム音源。リアルさはBFD、使いやすさはSD(Superior Drummer)と言われることもあります。BFDほどのリアルさはない分、手軽に迫力のある音が作りやすいと言われることが多いということですね。
XLN AUDIO Addictive Drums 2
こちらも人気のドラム音源。BFDやSDと並んで3大ドラム音源とされることもあります。その“3大”の中では最も手軽なサウンド。私はこの前バージョンを持っていて使っていたことがありますが、音はたしかに良いと思います。2になってよりリアルになっているとは思いますが、作れる音の幅が少ないので、ある程度決め打ちの音になる点はあります。そういう意味で個人的にはBFDの方が好き。ただ簡単にいい音が出るので、たしかに楽に使える音源だと思います。
ドラムはこんな感じ。よりリアルさを求めるならBFDやSDを、簡単に良い音が出したいならAD(Addictive Drums)を、という感じ。MODOは軽くて良いドラム音源なら、という感じですね。
○ベース音源
DAW付属でもけっこういけるんですが、バンドサウンドで要になるのがベースだったりします。リアルなベース音源があると、それだけでだいぶ違ってきます。2つ載せます。
IK Multimedia MODO Bass
定番、特にロック系のベース音源として人気の音源です。エレキベースに特化しています。私も使っていますが、確かに簡単にリアルな音が出せます。リアルな、というのは単品のベース音としてではなく、アンサンブルで聞こえる音として。奏法などもいろいろ入っていたりしておもしろいです。ロックに使う良いベース音源ならおすすめ。物理モデリングなので動作も軽いです。
SPECTRASONICS Trilian
リアル系サンプリングベース音源として定番であり金字塔。ウッドベースとかもいろいろ入っているので、ジャズとかにもいけます。古くからあるソフトで操作性にはちょっと癖があるものの、出音のリアルさが段違い(エレキベースだと場合によってMODO Bassの方がリアル、特にロック)なので、持っていて良い音源だと思います。
ベースはこの2つ。実際ほとんどの打ち込みベース(EDMとかのシンベじゃなくバンド系の場合)はこのどちらかが使われていることが多いと思います。それほど定番です。
○ギター音源
はいきました鬼門。なぜギターが鬼門か。ギターはバンドの華的なところがあるのは言うまでもないと思います。それはもちろんベースやドラムの強固な屋台骨があってこそなんですけど、それはともかく、ギターの打ち込みってすごくめんど…難しいんですね。
まずベースと違い、和音を鳴らすことがほとんどなこと。そして奏法がやたら多いこと。アルペジオ、ヴィブラート、ベンド、ミュート、ブラッシング、スウィープ、レガート、ハーモニクス、ピッキングハーモニクス、ライトハンド……もちろんどんな楽器にも様々な奏法があるんですけど、ギターほど多様で、かつ奏法ごとに音が大きく変わる楽器は珍しいです。それでいて定番楽器であり、これらの奏法の組み合わせが当たり前に出てきます。さらに和音が多く使われる上、和音の鳴らし方も独特。例えばピアノなら全部の音が同時に鳴っても不自然ではありませんが、ギターの場合ピッキングの動きによって微細に下から鳴ったり上から鳴ったりします。
これらを全部打ち込みで作るのってめっちゃ大変なんですね。まずそれらの音源が対応している必要がありますし、対応してても打ち込みが大変。しかもそれらをちゃんと分けられる人ってギターの弾き方を知っているわけです。さらにギター自体が手頃に入手できる楽器ということもあって、実際にバンドサウンドをPCで作る場合、ギターはたいてい「弾いた方が早い」んです。なので、まぁギターは弾いて録れる環境を作る方がバンドサウンドを作る上では特に良いと思います。
ですが、ギター音源も音質上はかなり良いです。これも、もし打ち込みでやるならDAW付属音源じゃ「ぜんぜん使えない」となることが多いですね。ドラム以上かもしれません。
私がギター音源ぜんぜん使ってないのであれですが…いくつか載せてみます。メーカー順じゃなく、スタイル別に載せますね。
VIR2 ELECTRI6ITY
定番ギター音源です。Strat、Tele、P90、Les Paul、Rickenbacker、Danelectro Lipstick、ES335、L4とだいたいのエレキギタータイプを網羅しています。機能も優れ、音質も高い音源ですね。
VIR2 ACOU6TICS
同VIR2のアコギ音源です。アコギは生音が大きく、またマイク録りとラインを合わせたりすることがあるので、なかなか自宅で録るのが難しい楽器の1つ。エレキよりは奏法も限られやすいので、エレキは自分で、アコギは打ち込みで、というのは1つの形かもしれません、
PROMINY V-METAL
こんな感じです。ギターは弾けるなら弾いた方が楽だと思います。とりあえず打ち込み~も良いですが、たぶん満足できる音にするのはかなり大変だと思います。
○ギター・ベースアンプ(プラグインエフェクト)
音源の項目ですけど、これはセットみたいなものなので載せます。ギター音源とベース音源、特にギター音源ですが、よりリアルな音を作るには音源のトラックにアンプシミュレーターを追加する必要があります。これでかなり良くなると思います。また、生ギターの場合もクリーンで録ってあとからアンプシミュレーターを追加したり、アンプシミュレーターを通したりマイキングの音にもさらにアンプシミュレーターを通すことで音色を微調整したりすることもあります。
メーカー名順に載せます。
IK Multimedia Amplitube 5
多彩なアンプサウンドを収録し、エフェクトも充実したプラグインです。リアルさが少し足りないという評判があったりするんですけど、その分「レコーディングして整えられた音」に近い感じはたしかにあります。ギター音源に使うと若干打ち込みっぽさは消しきれないかもしれません。ただ生で録ったギターに使うと、レコーディングした音っぽい感じが簡単に作れます。
あと私の場合ですが、MODO Bassと組み合わせることが多いです。同じメーカーだからか、おそらく最初からバランスがある程度取られてるんだと思いますが、相性良いですね。
Neural DSP Darkglass Ultra
ベース用プラグインです。モダンベースサウンドで特に人気のDarkglassサウンドを作れるプラグイン。スピーカーシミュレーターも付いていて、動きも軽いです。けっこうベースサウンドが前に出てくるので、モダン系の音がほしかったり、逆にバラードとかでベースラインをしっかり動かしたい場合などに有効です。
Positive Grid BIAS AMP 2
よりリアルなアンプサウンドを作る事ができるとして人気のBias。ハードウェアにも進出していますね。ギター音源にかけることを前提にするならほぼこれが価格などを考えても優秀なものかと思います。もちろん生ギターにも最適なプラグインですね。
○ピアノ、オケ、ブラス、シンセ音源
生音系でバンドサウンドに組み合わせられるものとしてよく多様されるのがこれらの音源。それぞれ1つずつ、評価が高いものを載せてみますね。
SPECTRASONICS Keyscape
最もリアルなピアノ/キーボード音源とされるのがこちらです。リアルすぎるとさえ言われることがあります。とにかくリアルにピアノやキーボードの音を出したいならこれはあっても良いかも。オーケストラ系の楽曲にも使えるレベルです。
SPECTRASONICS Omnisphere 2
こちらも非常にクオリティの高いシンセサウンドが出せるとして人気の音源ですね。シンセに関してはあえてクオリティを下げたりする面白さもあったりするので、これさえあれば…的なところは無いんですけど、上のKeyscapeと組み合わせてまとめて使えたりするので、Keyscape買うなら同時に買うと良いかもしれません。
BEST SERVICE CHRIS HEIN ORCHESTRAL BRASS COMPACT
そんな中、リアルなブラス音源の1つとされるのがこちらです。このパッケージは楽器の数を減らし、よく使うものをまとめて安くしたパッケージ。オーケストラ楽曲を作りたいならともかく、バンドサウンドに合わせるならこれで十分に使えると思います。
VIENNA SPECIAL EDITION VOL. 1
Native Instruments KOMPLETE 13 ULTIMATE
超多彩なサウンドを収録したマルチ音源の定番、KOMPLETE。ブラス音源だけはちょっと弱いんですが、ストリングスやピアノは十分なクオリティのものが入っていて(特にUltimate)、シンセは定番中の定番、MASSIVEを収録。さらに数多くのフリー音源を動作させ、さらに有料音源でも必要とすることの多いKONTAKT(音源再生用プラットフォーム的なやつ)も入っています。
ブラスだけはリアルな音が欲しくなるかもですが、バンドサウンドに付けるものとしてはブラス以外はこれで十二分に高いクオリティの楽曲が作れると思います。
○ヴォーカル音源。
ヴォーカルは音源にすると、まぁいわゆるボカロになります。プラットフォームもボカロことVocaloidをはじめCeVioやSynthesizer Vなどいろいろあって、それぞれに様々なヴォーカルライブラリがありますので、ヴォーカル音源から好みで選ぶしかないです。
ということで、こんな感じでしょうか。
まぁ音源については後からで良いです。DAW付属に満足できなくなった時に考えると良いと思います。
今回は製作準備編として、作るのに必要な機材や、より高いクオリティを求める時にあると良さそうな音源などを載せてみました。
次回は実際に作曲をする方法というか…作曲の上で気をつけることとか打ち込むときに気をつけることなどをまとめられたらと思います。
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