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当サイトの内容を説明文等に使用している楽器店さんがあるようですが、一切関係がありません。

自宅でバンドサウンドを作ってみよう!Part.2 作曲から打ち込み編

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バンドサウンドの楽曲を自宅で作る。その方法などを段階ごとに載せてみる特集、今回はパート2です。
toy-love.hatenablog.com
こちらのパート1では、そもそも作曲に必要な機材とか、後々欲しくなってくる音源などをまとめました。

今回は作曲から打ち込み編ということで、実際に曲を作って、それをDAWに打ち込むまでのことを書きたいと思います。

  • バンドサウンドの構成を理解する

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まず、「バンドサウンド」を作るためには、バンドサウンドがどういうものか分かっている必要があります。
もちろんバンドを経験したりしている人なら理解していると思いますが、そうではない人も多くいるかと思います。
一般的に「バンド」として認識されるのは4つのパートです。ヴォーカル、ギター、ベース、ドラム。もちろんドラムがいないバンドとかギターがいないバンドとかあるのも分かりますが、それらのバンドの楽曲にも、サポートメンバーとして基本的にこれらのパートが入っていることがほとんどですね。
また最近だとけっこうキーボードメンバーがいるバンドも多いですし、ヴァイオリンがいるメタルバンドもあったり、金管楽器がいるスカ系バンドやDJやマニピュレーターがメンバーだったりすることもあったり、もちろんヴォーカルのいないインストバンドもあるんですけど、基本となるのは「ヴォーカル、ギター、ベース、ドラム」です。

まず大事なことは、それらのパートの音、ちゃんと聴けてますか?ということです。
これはもちろん再生環境もあったり、耳が慣れているか、ということもありますが、バンドサウンドがぜんぶ一体になって「なんかガシャガシャやってる」と聞こえているとしたら、それを全部組み立てて作っていくのはとても大変だと思います。
もちろんだらーっと何も考えずに聴いているときはそれでもいいんですが、バンドサウンドを作ってみよう、と思うなら、まずは好きな曲を分析してみましょう。

【初音ミク】咲き誇れ!【オリジナル/MV】
例えば。手前味噌ですが、この曲は私の作ったミク曲です。例に使いやすいので載せてみました。聴いてもらえたらうれしいですが、全部聴かなくて良いです。ヴォーカルとドラムは誰でも聴き取れると思うので、イントロの最初の15秒くらいまでで説明すると、最初にハイハットのカウントから入って、ギターとベースがまとまってスピード感のあるイントロからミュートしたギターって流れになっています。
ドラムとギターはよく聞こえると思いますが、これのベースラインがちゃんと聴き取れると、だいたいのバンドサウンド曲のパートは聴き取れると思います。ギターミュートのところはベースの流れがだいぶ聴きやすいですが、その前のギターとベースがほぼ同じラインのところ(ちょっと変えてるけど)がギターとベース分けて聴けると、たいていの楽曲を分解できると思います。ちなみに、バンドやってた人なら余裕だと思います。
もしPC付属スピーカーやスマホ内蔵スピーカー、あとさすがにないと思いますけど100均イヤフォンなどのチープな再生環境だと聴き取れないってことはあるかもです。

もちろん「これが聴けないと作曲はできないよ」とかそういうことを言いたいのではないんですが、曲を聴くときにそれぞれどのパートがどういう音を出しているのかが分かると、自分の曲を組み上げるときにもやりやすくなるので、普段から曲を聴くときに分解しながら聴く癖をつけると良いと思います。「今」聴き取れないからダメなんだ、ということはもちろんありません。逆に作ってるうちに聞こえるようになったりもします。
そして、そうやってちゃんと分解してみると、売れている曲とかがいかに考えて作られているのかとかすごくよく分かって来ます。そしてそれは、アレンジや作曲に必ず活きてきます。

で、そういった曲の分析をあまりしてこなかったり、今うまく聴き取れないな、と思うなら、例えば3曲、好きなバンドの曲とか好きなバンドサウンドの曲とかで良いですので、やってみましょう。正解じゃなくてもいいし、答えなんか出せなくてもいいですので。できるまでやる、じゃなくて、とりあえずやってみる、で良いと思います。
この分析をするとき、各パートが出している音の流れだけじゃなく、音が出ている場所、定位といいますが、左右のどこから音がでているのか、また音が立体的に聞こえるかなども考えて聴いてみると面白いです。
さっきの「咲き誇れ!!」って曲だったら、ハイハットが左でスネアが右によって聞こえるなら正解。厳密にはスネアは右じゃなくスネアのアタックが右よりなんですけどね…ハイハット大きめにしたからバランス取ってみようと思って試してみたミックスです。やってるときは良いアイディアと思ったけど、アップして後から聞いたら普通に真ん中で良かったじゃんと思ったやつ…でもいいんです。そういうのの積み重ねが前進なんですから。
しかし自分の曲を解説するのってなんか恥ずかしいw

  • 曲の作り方

作曲の方法。それは古今東西、様々な作曲家がそれぞれ試行錯誤を重ねまくっていろいろな方法、自分なりの方法を見つけて実践してきたものです。なので決まった形はありません。
メロディをまず作ることもあれば、ギターのリフから曲が出来ていったり、ベースラインから曲を作ってみたり、先に詞があったりとか、いろいろなスタイルがあります。DAWを開くところから始めても良いですし、ギターを手にするところからでも良いです。
リラックスした時に曲ができる人もいれば、追い詰められたり追い立てられている時に曲ができることもあると思います。ただ、最初から最後までまとめて一気に曲が浮かぶってことはほぼ無いと思います。
私の場合だと、曲の一部のメロディが浮かんで、そこから発展させていくやり方が多いです。特にヴォーカルラインが浮かぶことがほとんど。中にはイントロの音が浮かんで、そこにメロディが付いてくるみたいなこともありますけどね。
スマホに録音のアプリを入れておいて、浮かんだときに小さな断片を取っておく、というのはとても良いと思います。お風呂に入っている時にメロディが出てきたり、夢で見て出来た曲とかもあります。Beatlesの「Yesterday」とかはポールが夢で聴いた曲だっていう話が有名ですけど、あれホントにあるんです。しかも別に珍しくないレベルの頻度で。アレンジまである程度された状態で降りてきたりします。

Yesterday (With Spoken Word Intro / Live From Studio 50, New York City / 1965)


先ほどの「咲き誇れ!!」はお風呂の鼻歌だったかな。サビの「鮮やかに咲き誇れ」のフレーズはその時点で最初から歌詞までまとめて出てきて、それを基本に組み立てていった曲ですね。歌詞も、サビのそこだけ最初からあって、残りを後から書いた感じ。


【初音ミク】サンクチュアリ【オリジナル/MV】
また手前味噌なんですけど…この「サンクチュアリ」は夢で出てきた曲。それも後半、Cメロ終わりのギターミュートのフレーズ(イントロと同じ部分)からいったん曲が止まって「行こうよ」っていう台詞が入るところがあるんですが、そこを夢で見て、目が覚めたままギターで音を確認して作った曲です。このときは起きてそのままギターを弾いてみて、「この音だ」ってなったらそのままAメロからサビまで一気に出来たんですよね。

曲なんて全然思いつかない、って人は、「作曲しよう」と思ってしまってるかもしれないです。これも人によるので、「よし作るぞ」となった方が作れる人もいると思いますが、特に最初は「曲をつくらなきゃ!」ってなるとなかなかできなかったりしますね。あ、もちろん仕事で作ってる人とかは別ですよ。そういう状態に慣れてるでしょうし、だから仕事になってるんでしょうから。

例えば…そうだな、これが合うかどうかはそれぞれですけど、何かの情景を思い描いてみましょう。桜が咲いた景色でもいいし、なにか悲しい場面とかでもいいと思います。それを思い浮かべたら、そこに鼻歌でBGMを付けてみましょう。そのBGMが「既存の曲そのもの」じゃなければ、それはあなたのオリジナルです。すぐにスマホで録音アプリを立ち上げて、忘れないうちに鼻歌を録音しておきましょう。
そのメロディが気に入ったら、それを曲の形にしてみましょう。

曲の構成はもちろん自由です。どんな構成にするのも良いですが、例として、一般的なポップ系歌モノなら、イントロがあって、Aメロ、Bメロ、サビと続くことが多いです。もちろんABABサビとかAABサビとかサビAABサビいろいろありますけど、それは曲の雰囲気とか歌詞の流れで変えられます。さっき浮かんだメロディが盛り上がりそうならサビにもってきたり、そこから始まりそうな雰囲気ならAメロにしたりします。まだ全然鼻歌で良いと思います。
ABサビの流れですが、あくまで一般的なものとしてよくあるのが、Aでちょっとしたインパクト、Bで期待感、サビで盛り上がり、みたいな流れですね。自己紹介で例えると

Aメロ:はじめまして
Bメロ:きになるおもちゃの
サビ:Kといいます。

みたいな感じ。なんで自己紹介で例えたのかは謎ですが、こういう感じで展開させる曲が一般的です。言うまでも無く、あくまで一般的な曲の流れであって、「これが正しい」ってわけじゃないですからね。
「今っぽい」「売れ線」曲調にしたいなら、イントロは短めに。いきなり歌から入っても良いです。サブスクで曲を聴くことが一般的になってきて、出だしでの掴みが重要視されるようになったこともあってか、今の曲は歌い出しがめっちゃ早いことが多いですね。またはイントロですごいテクニカルな演奏が入るとか。なお「今っぽい」はどんどん変動していくので、この記事を書いた時点(2021年3月)での話になります。

例を挙げると、Adoの「うっせぇわ」は、歌い出しが1秒。エレピの低い音とドラム、ベースがユニゾンで2回鳴ってすぐ声が入ります。Aメロの前にイントロ的に別メロが入って、そこからイントロABサビとつながるタイプですね。パートの構成では楽器系はとにかく伴奏に徹して、“歌い手”Adoのヴォーカル表現と歌詞を最大限に前面に出すよう構成されています。
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King Gnuの「白日」はイントロなし。最初に声のみから入ってそのままサビまで続きます。さらにこの曲は化け物で、Aメロから歌なのにテクニカルで、ABサビの流れで音域の動きがめっちゃ広い。なのにちゃんとポップに聴きやすいんですよね。
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米津玄師の「Lemon」もイントロなし。Aメロがイントロ的に入り、改めてABサビと続きます。この曲は全体的に米津節ともいえるような、2~3音の範囲で上がってすぐ下るフレーズがちりばめられているのも特徴的。ABサビで大きく雰囲気をあまり変えずに抑揚が付いているのはアレンジ力のすごさです。
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YOASOBI「夜に駆ける」も声から入りますが、サビのフレーズで始まってその後イントロAABサビと来るパターン。そのイントロもリリースカットピアノのメロが、サビの進行をベースにかなりテクニカルに上下して興味を惹かせようとしています。また出だしのサビ風部分、イントロ、サビは同じ進行ながらメロディをそれぞれ少しずつ変えて飽きさせずに曲全体に一体感を持たせるような工夫がされています。
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これも作りは自由です。私はイントロっていうもの自体が好きなのでそこそこ作ることが多いです。「売れ線」の真似をすればいいとかそういう話でもないですね。ただ同時に、売れた曲を分析したり、なぜそれがそうなっているのかを考えたりすることは大事だと思います。そして、それを自分の曲に取り入れるかどうかはまたそこに自由な選択が待っています。
いずれにしても、今の自分が一番好きなものを作る、まずはそこからかなと思います。

作曲をするアドバイスに「たくさん曲を聴きましょう」ってあるじゃないですか。あれちょっと違ってて「いろんな曲を分析してみましょう」だととらえています。作曲するようになると自然に他の曲分析するので、聴く=分析なんですよね。なので、たくさん聴かなくてもいいというか、好きなものだけ聴いて良いと思うので、その代わり分析する癖を付けてみましょう。

で、もしバンドサウンドを作りたい、けどバンドサウンドってどうすればいいの?状態だとしたら、まずはバンドサウンドを分析するところから始めてみるのが良いと思います。

このように、いろいろな楽曲に共通するものやそれぞれ独自のものなどもいろいろ分かってくると、先程鼻歌で思いついたメロディから曲への発展がしやすくなります。

この辺のやり方もいろいろあって、先に曲の形、ABサビやCメロ(間奏前後などに入るちょっと雰囲気の変わる部分)や大サビ(最後のサビで少しメロディを変えたりするもの)まで全部作ってから編曲に行く人もいれば、思いついたメロディを編曲してみてそこから発展していくやり方などもいろいろあります。

例えばこの時点で、「イントロはなしで、この展開で」とかを決める必要はありませんし、逆に決めてしまった方がやりやすければ決めてしまっても良いです。
また、歌詞を作るタイミングもそれぞれだと思います。先に歌詞を書くこともあれば、曲が全部できてから歌詞を入れることもあると思います。
私の場合だと、だいたいイントロとかABサビあたりまでできたら展開や間奏、Cメロや大サビなども考えつつ歌詞を作り始めることが多いです。
こればっかりはどうしても、それぞれ試行錯誤しながらやり方を見つけていくしかないですし、それこそ1曲ずつやり方が変わることも全然あると思います。

  • 歌詞を書く

歌の入らないインストならともかく、バンドサウンドでヴォーカルも入れるなら、歌詞が必要です。
私、歌詞書くの苦手なのであんまり上手く説明できないかもですが…「韻を踏みましょう」とかありますよね。
洋楽っぽくしたいなら韻を踏むのはすごく大事なんですけど、日本語ロックならけっこう気にしなくても大丈夫です。語感と語彙優先で。
もちろんラップとかラップ風な感じなのを作るなら韻を踏むのはめっちゃ大事ですけど。
普通の日本語ロックだったら、曲中2~3回韻が踏まれてれば、「やるな」って感じになったりします。

あとは、できるだけ「説明しないこと」だったり、「そして」はできるだけ使わないようにするとか、自分の中で心がけようとしているものはあります。
歌詞を書いていると、「この様子を2語で説明できる言葉が欲しい」とか、「この言葉だけじゃ短すぎる、なんとか分解して長くできないか」とかそういうので迷ったりすることがすごく多いですね。

歌詞を書くのが得意なら、詞先で作曲するのも手です。先に歌詞になりそうな詞があって、そこにメロディをのせつつ調整していく感じ。
一番伝えたいことを繰り返し入れたり、逆に、一番伝えたいこと「だけ」は一切触れず、周りを固めて「こういうことが言いたいんだろう」と思わせるようにしたりとかありますね。

個人的に歌詞がすさまじいと思うのは大森靖子
共感するかどうかとか、内容の好き嫌いとかはそれぞれ大いにあると思いますが、言葉の組み立てとか以前に、よくここでその言葉が浮かぶなと、すさまじい人だと思いました。


大森靖子feat.峯田和伸『Re: Re: Love』Music Video【ドラマパラビ「来世ではちゃんとします」オープニングテーマ】

  • 編曲をする

楽曲を楽曲として作る上で最も重要なパート「編曲」です。編曲まで含めて作曲と言われることもありますね。バンド名義の作曲とかはここまで含んでいることが多いです。

編曲とは何か。仮に、ここで「ABサビBサビ間奏Cサビ大サビ」みたいなメロディが全部できていて、歌詞も完成しているとします。
このメロディに伴奏やリズム、コードなどを付けていく作業も編曲になりますし、曲展開がイマイチだから組み替えてみよう、とかも編曲といえるでしょう。
曲を編む。糸だった曲の素材を編み込んで楽曲に仕上げていきます。
私の場合、とりあえず曲になった、という作曲の段階から編曲に行って最初にやるのテンポとキーの設定です。
また自分の曲からの説明になりますが、例えばこの曲


【初音ミクオリジナル曲】「またあした」

以前SONAR初見勢~のシリーズで作った「またあした」は、当初キーをDで作り始めて、ミクの声を入れてみたらなんか暗かったのでキーEに変更した、ということをしました。
toy-love.hatenablog.com

このときはテンポも最初に決めていましたね。テンポを決めた段階では「テンポはずっと一定で大丈夫」とか言ってたのに最後にリタルダンド入れてテンポ変えるみたいなこともしてました。
そんな感じで良いと思います。最初のインスピレーションで「これで行こう」で初めて、でも作っているうちに変えたくなったら好きに変えていく。それで曲が仕上がっていくわけです。

ただ変えすぎると訳わからなくなったりするので、要所要所で立ち返りつつ作っていくことが大事です。


【初音ミク】トケテナクナレ【オリジナル/MV】

キーに関して言えば、こちらの「トケテナクナレ」という曲。キーはFになるのかな。なんですが、基準ピッチを変えています。
基準ピッチとは、ギターとかやってればチューナーでA=440Hzとか見たことあると思いますが、あれです。
あれをA=443Hzで作っています。キーを変えずに基準ピッチをちょっと上げるとちょっと明るくなったりします。そういう小技もあったり…というか、実は市場に出て売れている楽曲の多くは440Hzより多少高めのピッチになっていたりします。ライブだと440だったりしますけど。

あと大事なのが、曲の長さ。これも好きに作るのが良いんですが、「聞きやすい曲」を作りたいなら、曲の長さもある程度で設定する必要があります。
もちろんX JAPANの「Art of Life」みたいに交響曲を模した形で30分くらいある曲もありますし、プログレだともっと曲は自由自在です。ですが、とりあえず一般的に聞きやすい楽曲だと、アップテンポなら5分。スローテンポでも6分まででしょうか。

さっき例で出したメジャー曲だと、Youtubeの再生時間ベースで「うっせぇわ」は3分22秒、「白日」は4分40秒、「Lemon」で4分35秒、「夜に駆ける」で4分36秒ですね。動画の場合、はじめに1~2秒程度空きがあるので、実際はもう数秒短いですけど。
6分を超えるともう相当長い曲になります。うまいことテンポや展開を作っていかないと途中で聴くのをやめてしまうかもしれません。

別にそれを気にしなくてもいいです。好きに作る、それが自由。あくまでこれは「聞きやすい曲を作るなら」という場合の1つの指標にすぎません。
だから、「こうしなきゃいけない」ではないです。でも指標を知っておくとあえて長くしたり短くしたりできますよね。何も考えずに作った結果「長くなった」と、考えた結果「長くした」は全然違うものです。

例えばさっきの「トケテナクナレ」は作曲と作詞をしてから10年経って形にした曲だったりします。もともとの歌詞や展開のままだと7分超えてたのでどうにかまとめて5分44秒にしたりとか、そういう組み換えをしました。
そんな感じで、作った曲をどういう風に聞かせたいか、というようなことを考えていくのが編曲です。

「そんなん言われても、何をしたらいいのかわからん。とりあえずギターでも弾けばいいのか?」
それもありです。
私の場合だと、まず曲を作ってからやるのがコード付けです。コード進行ですね。

コードはギターやベースのプレイヤーならだいたい分かると思います。
わからなくても、最近のDAWだと、ものによってはコード解析の機能があったりしますので、メロディを打ち込んでコードを組み立ててみるのも良いかもしれません。
ただバンドサウンドに関して言えば、コードは分かった方がいいです…メジャーとマイナーだけでも。

1つの方法として、打ち込みのみで作るなら、例えば最初は基本白鍵のみで作るという手があります。それだとキーがC(ハ長調)またはAm(イ短調)になるんですけど、キーを変えたかったらそこから移調(トランスポーズ)すればいいだけなので。打ち込みなら、ドラム以外を全部移調すればそれでキーが変わります。
ちなみにこのキーCまたはAmは、過去売れた曲でもよく使われるキー(どちらかってと洋楽だけど)だったりするので、そのまま使うのもありです。

逆に、作曲をしたいからとまず音楽理論から学ぼうとする人もいますが、不毛です。少なくとも独学では。理論を学ぶのが悪いのではなく、「独学でマスターしてからやろう」とするのは不毛。先に作る実践から入る方が良いと思います。プロになるために学校に入って、というならちゃんとしたカリキュラムで教えてくれるでしょうからそれも良いかもですけど。

メロディを楽曲にするために。コード付けと並んで必要なのがリズムです。バンドサウンドのパートでいえば、もちろんそれが絶対ではありませんが、ドラムがリズム、ギターがコード、ベースがリズムとコードをつなぐもの、というように役割をイメージすると分かりやすいと思います。

リズムに関しては、曲のメロディを最大限引き立たせるためにどんなリズムがいいかを考えて作っていきます。私の場合、リズムはDAWに打ち込みながら作ります。ギター以外を先に打ち込んで再生し、ベースラインがメロディを邪魔していないか、そしてベースラインとリズムが合っているかを見ながら、変だなと思ったところは変えていく感じです。

ここでベースやリズムを作っていくのに役に立つのが、先に作曲のところで述べた曲の分析です。いろんな曲に様々なリズムパターンが使われ、ベースラインが入っています。それらを聴いてきた経験が活きる瞬間でもあります。
リズムは楽曲の雰囲気を簡単に変えることができるので、Aメロ、Bメロ、サビとあって、それぞれでリズムを変えることが一般的。あえて一辺倒なリズムで通す曲ももちろんありますが、それは「そうしたい」と考える理由があるからやっているので、一般的にはリズムパターンをそれぞれで変えると作りやすいと思います。

ベースラインとリズムを合わせる、つまりベースラインもA、B、サビでなんとなく変えてみたりすると良いと思います。ギターも、ミュートの刻みやカッティングはリズム的要素があるので同様に。もちろんギターは同じ刻みだけどリズムが違う、というパターンもあります。全部ガラっと変えすぎると曲全体のまとまりがなくなったりとかもあるので、その辺は楽曲ごとに考えながら。とにかく自分が作った曲を一番輝かせるためにどうするかを考えながら作っていく感じです。

そういう風にして少しずつ構築していくと、だんだんと曲が出来上がってきます。ヴォーカルのハモリも、入れる場所や入れない場所などを考えたり、バックコーラスを入れたり入れなかったり。R&Bっぽくするなら声を使ったリズムや音響的なものを入れてみたりいろいろあると思います。
ヴォーカルのハモリは一般的によく使われるのが3度ハモリ、5度ハモリとされています。それプラスルート、つまりCコードならドの音とかをハモリに使ったりします。オクターブハモリもありですね。実際の楽曲をよく聴いてみると、ハモリなしで歌っているように聞こえていたものが、実はうっすらと3度ハモリが入ってるとかよくありますね。歌詞というか、“ライム”が書けるなら、要所にラップとかを取り入れたりとか、いろいろな方法で曲を展開させていくのも楽しいと思います。

作曲や編曲は、それ自体で本が何冊も書かれているほどたくさんの要素があるので…この辺にしておきますか。
大丈夫ですか?ここまででもだいぶ長くなってしまいましたけど…休み休みでも見てもらえたら嬉しいです。

ここからは、各パートごとの打ち込みについて少し書いていきましょう。
まったく、パート1で「次回は作曲から打ち込みまで」とか書いたの誰なんでしょう。たぶんこの記事、このシリーズ最長になります。

  • ドラムパートの打ち込み

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いっつもBFDだからたまには違うドラム音源を載せてみました。
バンドサウンドを自宅で作る、となると最も打ち込みで行われるのがドラムだと思います。なぜなら自宅で録るのがおそろしく大変だから。
やり方がそれぞれあるのはもちろんですが、ドラムを打ち込む際、まず大事なのがドラムの音と定位です。ドラムの音は、音源によってどこまで調整できるのかはいろいろあります。プリセットからドラムを選んで使うだけ、というのもあれば、それぞれ細かく調整ができるものもあります。
ただ、必ずあるのが定位の調整。定位、パンニングはドラムの各パーツがLRのどの位置で鳴るかの調整です。変則的な置き方もありますが、ドラムはだいたいこの画像のように置かれています。真ん中にバスドラ…キックがあって、ちょっと左よりにスネア、さらに左にハイハット。左右にクラッシュシンバルがあって、右にライドシンバル。バスドラから生えてるタイコはタムで、左から順に音程がだんだん下がっていき、右側にフロアタムがあります。それがだいたいの基本形ですね。
もちろん、タムの間にスプラッシュと呼ばれる小さいシンバルがあったりとか、ドラマーの後ろに銅鑼があったりとか、バスドラを2つ使ったツーバスセットもあれば、ワンバスだけどツインペダルを使ってツーバスのように両足で踏めるタイプもあったりいろいろ。タムの数もタムなしのセットもあれば、通常のタムに加えてさらに奥に細いタムがセットしてあったり、カウベルやタンバリンを付けていたり…書きだしたらキリがないですけど、いろいろなドラムセットがあります。ドラムセットってセットって言うから、知らなければまとめて「その形」になってるって思いがちですけど、奏者ごとにそれぞれ組み合わせがあるので、無限にいろんなパターンがあります。完全に奏者が囲まれているようなセットもありますね。

話がそれました。ドラムの定位の話でしたね。まずバスドラのキックですが、これは通常センターでいいです。バスドラとかベースラインの低音は、人が定位を認識しにくいため、どこにおいても同じに聞こえたりします。ただパンを振ると振った方向の低音が大きくなる(認識できなくてもLRで低音が取る音量が変わったりする)ので、他のパートが片方だけ小さく圧縮されてしまったりもします。なので意図がない限りキックはセンターで。
スネアもセンターが基本です。上で「咲き誇れ!!」のときにスネアのアタックを少しだけ右に寄せてみたとかやってますけど、これも意図がなければセンターに置くことが多いです。

ハイハットとタムの位置は、良くあるスタイルが2つあります。奏者視点かオーディエンス視点か。奏者視点なら、上のドラムの画像みたいに、左ハイハット、右ライドでタムは左から右に音程が下がるように置きます。個人的にこうするスタイルが多いです。オーディエンス視点なら、左右の配置が逆になります。右ハイハット、左ライドで、右から左にタムの音程が下がっていきます。あえての変速配置を聴かせるのでなければ、基本はこのどちらかで良いと思います。各パーツをどの程度LRに振るかは楽曲により異なります。決まった形はありません。事前に設定しておくと、曲を作りながら各パーツが何処で鳴るのかも聴けるので調整もしやすくなります。
ハイハットセンター配置というのもあって、ハイハットを中央におく形。タム類は上記のどちらか視点、みたいな設定ですね。曲に合うかどうかはそれぞれ。ラウド系だとたまに見かける感じ。
BeatlesなんかはドラムをLに振り切って、ギター、ベースをRに振り切り、みたいなこともやってたりします。“ビートルズっぽい雰囲気”を出したいならそういうのもあり。くるりのソングラインとかあえてやってたりしますね。
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あと楽器の配置として、L、C、R、つまり全振りとセンターのみで構成する、みたいな方法論もあったりしますが、まぁこのあたりはどっちかってとミックスの技になってくるのでちょっと違うかも。

そう、ドラムの定位の配置もミックスで調整したりはできます。ただ…これも使うドラム音源によるんですけど、オーバーヘッド(OH)、およびアンビエントマイクといって、ドラムの音を各パーツだけでなく全体で録るマイクがあります。それが機能として入っている音源の場合、各パーツの定位がそのままステレオトラックで再現されてOHやアンビエントのトラックに入ったりするので、基本的にドラムの定位は最初に決めておくと良いと思います。

楽器って使う前にセッティングするじゃないですか。そのセッティングの1つだと思って、私はドラムは打ち込む前に定位を決めてしまいます。もちろん、作ってる間は後から調整もできます。
あとドラムの音ですね。EQとかのエフェクトはかけなくていいです。今は。ただもともとの素となるドラムのサウンド自体ができるだけ楽曲に合わせた「欲しい音」に近づけておかないと、後でミックスでどうにかしようとしても無理、ってこともあったりします。つまり「エフェクトを使わない状態」でのドラムのサウンド作りですね。これもセッティングの一環だと思います。音源の中にエフェクトの項目もあったりしますけど、私は全部OFFで打ち込みます。これはそれぞれですけど、後からミックス時に個別にエフェクトをかけたりするので、音源側であまりエフェクトがかかっているとあとからの調整がやりにくかったりするためです。

まず意識するのがハイハット。高くするとR&Bぽくなったりもします。ロック系だと鋭く刺さるような音にしたり、メタル系だとアタックが出過ぎないようにしたりします。
そしてスネア。ロック系だとスネアの音もとても重要です。スナッピーというスネアの裏に張られた響き線の音を強調するか、逆にスナッピーはなしで、タイコっぽいポンという音にするか。アタックが強くでるタンタンという音にするかなどなど、スネアの音はかなり楽曲のイメージが変わります。スネアとハイハットは、とにかくイメージした音に最も近い音が出せるようにします。
続いてタム。これはフィルイン(タム回し)などでスネアからハイタム~フロアタム、場合によってはバスドラまで綺麗に音が繋がるかどうかを調整していきます。バスドラも響き方とかアタックとディケイ(叩いた瞬間の音とドンと響く音)のバランスとかありますが、これはだいたいなんとなく良い感じで曲に合う音、と思ったものでよいかと思います。
ハイハット以外のシンバル類も同様に。ハイハットがちょっと前に出て目立つ程度で、シンバルの音のバランスを取ります。音量バランスもですけど、ここではむしろ音色のバランスを取る感じ。もちろん楽曲を打ち込みながら「ちょっと違う」と思ったら後から調整しなおしとかも全然ありです。この事前のセッティングはあくまで「ある程度」で良くて、ここで完璧に完成させなきゃダメというものではありません。でも「ある程度」をちゃんとしておくのもやっぱり重要なんです。

このセッティング、つまり音作りと定位の設定が終わったら、ようやく打ち込みになります。ドラムの打ち込みは、まずドラムパターンを考えて打ち込みます。そりゃそうか。このパターンを考えるとき、ドラマーが物理的に叩けるかどうかを考えます。バスドラを踏んで、シンバルとスネアを同時に打ったら、それ以上は手が足りないですよね。ハイハットは足でも打てなくはないですけど。なので基本、バスドラ以外は2つ。場合によってハイハットは追加可能。
ま、レコーディングならツインドラム的にすることもできますし、自由に打ち込んでもいいんですけど、そのあたりを一応守ると、リアルっぽいリズムになります。あとはさっき書いたみたいに、A、B、サビでパターンを変えたりとかフィルインの中身を変えたりとかもします。

また、ドラムにはゴーストノートといって、ドラマーがリズムを安定させたりするために非常に軽く打つ音があったりします。ドラムの音として聞こえてはいないんだけど、曲のグルーヴに影響する、みたいな音。メタルみたいな曲だとなかったりしますけど、ミディアム~スローテンポの曲だとゴーストノートまで打ち込むと面白いです。ただ最初は無理だと思うので、いきなりやろうとしなくてもいいです。何曲かやって慣れてチャレンジしたくなったらやる感じで。

それと打ち込みで慣れていないと忘れがちなのがシンバルのチョーク。チョークは、シンバルを打った直後にシンバルに触れて音を止めるやつ。これも音源によるかもですが、キースイッチ(使わない音程を打ち込んで動かすスイッチ)でできたりするので、それを良いところで入れるとまたパターンに変化をつけることができます。

メタルとかのツーバスをイメージするなら、バスドラムを2つ使ってもおもしろいです.。2つのバスドラは全く同じ設定の音でも良いし、気付かないレベルで変えてもいいんですけど、2つのバスドラを例えばL=2%とR=2%みたいにほぼセンターだけど微細にずらして設定し、バスドラの打ち込みをLRLRLR…と言う風に交互にすると実際のツーバスに少しだけ寄れたりします。逆にバスドラ1つでやると、ワンバスにツインペダルみたいな形に寄る感じ。
例えば「歴戦のメタルバンド」みたいな雰囲気にするならツーバス、「メタルもやるテクニカルバンド」ならワンバスにツインペダルみたいな、作ってる曲をバンドで演奏したらどうなるか、みたいなイメージに合った形にするようなこだわり方もできます。音源によってはバスドラが1つしかない?2つトラック作ってそれぞれに同じドラム音源を入れればOKです。

で、ヴェロシティの調整。ヴェロシティは打ち込みでは「音量」になるんですけど、ドラムは叩く強さによって音が変わります。音源によってはこの音の違いも収録されていて、ヴェロシティを変えることでそれを出すことができたりします。このヴェロシティの差による音の違いがどれだけスムースでどれだけ音が収録されているか、というのも音源によって異なるところですね。
さらにリアルにするなら、小節の頭はヴェロシティ強めに設定してみたりとかいろいろあります。ラウド系だと常にフルパワー、スネアは全部リムショット(タイコ部分と周囲の金属部分を同時に鳴らす)でも違和感なかったりしますけど、スローテンポでそれをやると、「あー打ち込みだ」って音になってしまったりします。「打ち込みっぽい」ドラムは、パーツごとに出る音が毎回同じで、しかもなんかリアルさに欠ける音、って感じになったりします。この辺も「良い音源」だと、同じ強さでもいくつか音が録られていて、それがランダムで鳴るのでリアルさがより強くなるとかあります。パート1で「最初に欲しくなるのはドラム音源」て書いたのはそういうことです。
細部まで凝るなら、1つ1つのドラムの叩く強さもヴェロシティで調整していくのが良いと思います。私の場合だと、特に理由があるもののヴェロシティは調整しますが、それ以外はそのまんまベタ打ち(ヴェロシティ調整なしで打ち込むこと)して、後からランダマイズ(パラメータを好きな範囲でランダムに設定する)をかけて終わり、みたいにしてしまいます。例えば、さっきの小節の頭の音やゴーストノートだけは自分で設定して、他の部分はまとめて選択してランダマイズ、とかよくやります。ランダマイズ、またはヒューマナイズと言ったりしますが、それはDAWの機能でできると思います。
で、ランダマイズ後の音を聴いてみて、ちょっとここが強すぎるとか弱すぎるって部分だけちょっと調整して、みたいな感じです。

  • ベースの打ち込み

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どんな楽曲でもそうですが、バンドサウンドに於いても、ベースは非常に重要な役目となります。
ベースラインが楽曲の動きを下から支えることで、曲全体の迫力や動と静を大きく変えることができます。

ベースの定位は、バスドラムと同様、特に意図がなければセンターでOKです。
曲を作っていく段階では、最初にドラムとベースを打ち込んでしまえば、ある程度上モノ、ギターやヴォーカルが定まってくるとも言えるかもしれません。

ベースは、まず最初はコードのルート(一番低い音)を連続して打ち込む形からで良いと思います。ルート弾きといって、それも立派なベースラインであり、ベースの形です。
ただ、それだけだとおそらく楽曲の動きが足りないと感じるかもしれません。もちろんあえて初期パンク的な楽曲を作るならそれもありですけどね。これまでも書いているとおり、「分かってやる」のと「なぜかそうなった」は違うのです。

ベースラインを大きく動かすか、それともあまり動かさないか。部分的に動いてあとはずっとルートとかもあり。
前打音的に、小節の頭に入る直前で一つ下の音を一瞬鳴らすとかもベースだと時々あったりします。もちろんギターやピアノでもあるけど。


【初音ミク】トケテナクナレ【オリジナル/MV】
例えば、先程も載せた「トケテナクナレ」という曲…だいぶ上の方にいっちゃったので再度載せますが、この曲はかなりベースラインを大きく動かすことを意識した曲です。
歌詞自体はちょっとさみしい系のバラード曲。なので通常ベースラインはそこまで大きく動かなかったりするんですが、これクリスマスの時期をイメージしています。
華やかなクリスマスなのに自分は一人で…みたいな情景を作るため、歌詞やメロディはバラードらしく、でもベースがやたら動いてその後ろにある賑やかさを出したい、みたいなことを考えています。
うん、何度もいうけど自分の曲を説明するのは恥ずかしい。

また、ベースにはスラップという奏法があります。ギターでも使う人もいますけど、主にベースで使われる奏法ですね。古い言い方だとチョッパーベースと言ったりします。


おしゃかしゃま RADWIMPS MV
このRADWINPS「おしゃかさま」はスラップベースで人気の曲の1つですね。

打ち込みの際、音源にはスラップの音と通常の音が入っていたりして、キースイッチなどで切り替えたりできます。
ただ、実際に打ち込みを行う場合で、曲中に通常のベースラインとスラップが出てくるなら、それらはトラックを分けた方が良いと思います。

で、ベースの打ち込みなんですが、ベースについてもドラム同様音をちゃんと作っておくと良いです。ただこちらはドラムと違い、打ち込みながら音を作っていく方が個人的にやりやすいですね。
ベースの音を作る上でなんですが、DAW付属のベース音源とかだと「ジャズベース」しか入っていないってこともよくあります。


これがジャズベースなんですけど、よく見かける最も定番のベースですね。
あとはベース音源次第で、どんなベースのサウンドが入っているのかが異なります。最近個人的によく使うMODO Bassだと、14種類の代表的なベースサウンドがモデリングされていて、それを細かく設定できたりします。ピックアップを変えたりもできるので、ネックPUがリッケンでブリッジPUがプレベの5弦Dingwallみたいな意味わからんベースをモデリングすることもできます。
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こういうベースを作る事も可能。けっこう音は良かったw

で、ベース音源なんですけど、そこで設定が可能ならいろいろベースの音を作ってみると良いと思います。

さらに、そこにアンプシミュレータープラグインを入れるとより良くなります。
ベースアンプが入ってるやつね。DAW付属のでもけっこう使えたりします。あとはパート1で触れたようなプラグインとか。
アンプシミュレーターは、DAWとしての視点でいえば「エフェクト」なんですけど、ベースサウンドの基本の音を作る上で欠かせない「セッティング」の一部と考えて良いと思います。

で、実際に作りながらベースサウンドがこうなってる感じだと良いな、というのがあれば、ベースタイプを変えてみたりアンプの設定やアンプシミュレーターを変えたりします。これはギターとかの音作りと変わらないです。
ここから先のエフェクトは、どうやるかはそれぞれあると思います。例えば楽曲の一部にコーラスをかけたベースが欲しいとします。これを基本トラックの段階でやるか、後からミックス時にやるかという問題です。
これも選択肢はいろいろあってどれもが正解なんですけど、個人的には「音作りとしてのエフェクト」、つまり楽曲にそもそも無くてはならない音としてのエフェクトなのか、それともあとから彩りをかけるエフェクトなのか、というのを考えて分けたりします。

例えば音作りとしてのエフェクトなら、アンプシミュレーターの前に置きたくなります。
ミックスでかけるエフェクトは、完成したベースラインに後からかけたくなります。
そんな感じで分けて、特にアンプシミュレーターの前のエフェクトについては打ち込みの時点で作っておくことが多いかと思います。

もちろんエフェクトON/OFFタイミングもオートメーションで書いておきます。オートメーションは音量(フェーダー)だけでなく、様々な、どころか全てのエフェクトとかいろいろなパラメータを曲のタイミングに合わせて自動で動くように設定できますね。

さきほどベースラインとスラップは別トラックに、と書きましたが、それもこのアンプシミュレーターを分けるため。通常のライン用の音作りとスラップ用の音作りは基本的に異なるので、それぞれに合う設定でトラックも分けておく方が良いと思います。(後でミックスの際にも、それぞれ別々にEQ等をかけやすくなります。)

そして、ヴェロシティ。これはドラムのときと同じです。ベースにもゴーストノートがあります。入れるも入れないも自由です。
私の場合だと、ベースのゴーストノートはあんまり使わないかも。今度使ってみようかな…。
ヴェロシティもドラムと同じで、要所だけ設定したらほかはランダマイズにまかせています。

  • ギターの打ち込み

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続いてギターです。パート1でも書いたとおり、ギターは基本「弾いた方が早い」ので、私はそもそもまともなギター音源を持っていません。使わないから…。
ただ、実際に打ち込みで作られたギターを聴くと、思ったりすることもあります。

今のギター音源、音質については相当すごいな、と。
特に単音フレーズやアルペジオフレーズに関しては、分からないレベルになっている感じがします。
ただ和音に関してはまだ、すぐに打ち込みだって分かってしまったりするところはどうしてもあるかもしれません。

いずれにしてもギターを打ち込みでやるなら、良い音源があると世界が全然違うと思います。DAW付属のギター音源だと、おそらく何をどう頑張っても満足のいくギターの音を作るのは難しいと思います。

これ、ちょっと思うところがあるんですが、最近バンドっぽいサウンドってピアノがかなり前に出てますよね。前述のYOASOBIとかもそうですけど。
これって、まともにギターの音を打ち込むのはすごい大変、の裏返しなんじゃないかと思ったりしています。ピアノならきれいな音が出るので、ギターはコードストロークをうしろでやってもらって、ピアノをリード楽器にしてしまおう、という感じ。もちろんそれだけが原因ではないのは分かってますが、今の音の方向として1つの形であるんじゃないかと考えたりしました。

あと“ボカロPの自室”みたいな特集があると、だいたいギターが置いてありますよね。あれは、ギターは打ち込むのが難しく、しかも弾いた方が早いから弾く人が多い、ということでもあります。


とまぁ、ギターは本物を弾く方が早いんですけど、打ち込みで注意するところといえば、ギター特有の和音の形ですね。
ギターの和音は「ちゃんと押さえられる」形でないと違和感が出てしまいがち。
あと「パワーコード」(5度コード)を上手く使うと、よりリアルなギタープレイっぽくなります。パワーコードは、例えばCとしたら「ド・ソ・ド」で構成されます。片方のドはオクターブ上。ドとソだけで弾くこともあれば、オクターブ奏法といって1オクターブ離れた同じ音を弾いてメロディにすることもあります。

それとミュート。音源の中にミュートという奏法があると思います。それも効果的に使いましょう。よくロックとかでダダダダダダってギターが刻んでたりするのがあると思いますが、それをミュートなしで単に短い音でやってしまうとすごく間延びして聞こえたりします。
それからポルタメント(音と次の音のつながり)系。ギターだとベンド(チョーキング)やグリスなんかがそう。効果音的なのだとピックスクラッチとかね。

この辺も、結局「楽曲の分析」になってくるんですが、実際にギターがどんな音を出してどんなプレイをしているのか、というのを考えながら聴くと、いろいろなフレーズが浮かぶようになってくるかもしれません。
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分析といえば、ギター音源で使うギタータイプもですね。ギターにもいろいろな種類がありますが、ギタータイプが選べるなら、作りたい曲と似たジャンルをプレイしているバンドがどんなギターを使っているかとかも考えると良いと思います。

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特にピックアップ…ギターのネックの下についてる四角かったり細長かったりするやつですが、あれがシングルコイルかハムバッカーかを分けるだけでもだいぶ違います。鋭い系の音はシングルコイル、太い系の音はハムバッカーが使われることが多いです。

一方で、前述の「ギターで押さえられる和音」についてですけど、打ち込みでやるときに「これは実際にどうなんだ」とか確認するのではなく、まずは思うままに打ち込んでみると良いと思います。
それで「なんか変な感じがする」と思ったら、それはリアルなプレイから逸脱した部分かもしれませんので、そのときに直すようにするのが良いかと。

和音の出だしをちょっとずらしたり(下の音から順に出せばダウンピッキング、上の音から順に出せばアップピッキング)、伸ばす音にはヴィブラートを入れたりすると、だいぶ近づいてくると思います。

ギターの打ち込みはとにかく根気。バラードのバックとかならそんなでもないですけど、バンドサウンドだとギターのリアルさは楽曲全体の質に大きく関わります。
そんな根気ないよ、でもギターは弾けないよ、というなら「ハイブリッド」という手もあります。
ギターを持っていないならギターを入手して弾ける環境(オーディオインターフェイスとか)にしないといけないところはあるんですけど、ギターを1曲通して弾けなくても使える技。
先ほど、今のギター音源は「単音はすごいリアル」と書きました。それなら音源は単音だけにして、和音は弾くという手があります。

DAWは細かく録音したり止めたりできますよね。だから、バッキングを1小節ずつ弾くんです。同じ音を出すところはコピペで。難しくなりがちなリードとか速いフレーズだけ打ち込みで。
途中で音が変わってしまう?
いえいえ、ちゃんと「打ち込みギター」と「弾くギター」をパートでしっかり分けて作れば、全然いけますよ。大事なのは、つまりこの打ち込みギターパートと、演奏するギターパートが重なっているところがちゃんとあること。そして定位もしっかり分ける。なんならアンプや歪みの強さも分けてしまえば良い。そうすれば、ちゃんと弾いたギターが入っている以上、ギターは全部弾いてるんだな、と普通は思います。
別にごまかしてだまそうということではなく、自分のできる範囲で、できるだけ時間をかけず、より質の高いものを目指す、ということ。それならこういう手段もありってことです。

あとギター音源のギターサウンド選びやアンプシミュレーター、エフェクトについてはベースと同様です。ギターの場合だとアンプの選択はベース以上に楽曲の音を変えますし、エフェクトもベースより多く使うことが多いですね。クリーントーンと歪みでトラック分けちゃったりもありですね。
他にエフェクトに関しても基本的な考え方はベースと同じ。アンプ前のエフェクトは先にかけて作っておく。または録る際にかけてから録る、という感じ。
ディレイとリバーブは難しいんですが、「音作り」や「効果音」「フレーズ構成」としてのディレイやリバーブは先にかけておき、音の広がり、楽曲のバランス、奥行きなどはミックスでやる、と分けると良いかと思います。

それから、ギター打ち込みの悩みとしてよくあるのが「ギターの音が広がらない」ということ。これは生ギターを録っても同じですが、よくある悩みです。
なぜか、なぜならギターはモノラルだからです。
モノラルだから、そのままではステレオ感はありません。例えばこれで悩んで、いろいろ調べて「そうか!ステレオイメージャーだー!」となってやってみるものの上手く行かない…ということになったりします。

答えはシンプルです。L用とR用それぞれで音を録る、または打ち込めばいいのです。
L用とR用ですが、定位は自由に。振り切っても良いし、少し中央よりに配置しても良いと思います。それは作り手次第。

左右でフレーズを変えてもいいし、全く同じでもかまいません。
普通に生音で録る場合は多少のずれが勝手に起こるので問題ありませんが、それでも左右でアンプのサウンド等は変えておくとよりよいと思います。
変則的なのでは、さっきのハイブリッドで左は生音、右は打ち込みみたいなのもありかもしれませんね。

打ち込みでも同じ。L用とR用、フレーズが全く同じ(コピー)でもとりあえず問題なし。左右でアンプシミュレーターの音や歪みの音などを変えておくと良いです。
そして、片方のトラックにヒューマナイズをかけます。ヴェロシティと、あと音をランダムにずらすランダマイズもDAWはできたりするので、それを行います。
これで、左右で少しだけずれがあり、アンプサウンドが異なる同じフレーズの音が出来上がりました。
それで音を聞けばわかると思います。これだ!と。

もちろんLとRで音だけでなくフレーズを変えたり、コードの押さえる場所を変えたりとかするのも良い感じです。打ち込みであれ録音であれ、ギターは基本的に2つ録る。あえて片方からだけとか、モノラルで「1人が演奏している」感を作る場合はまた違いますが、そうでないなら、基本的に左右分ギタートラックを作りましょう。

こんなところかな…アームとかチョーキングとかもあるけど…打ち込みなら是非いろいろな奏法を設定して試してみるのが良いと思います。

  • その他楽器

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バンドサウンドの基本要素、ドラム、ベース、ギターときて、次はヴォーカル…の前に、他の楽器についても軽く触れておきます。
ただ私の場合ですが、その他楽器はあんまり調整はしないです。
ピアノの場合は、ヴェロシティがめっちゃ大事になるので、そこはちゃんとやります。打ち込みの中でピアノパートにとっての「メロディ」と「伴奏」はちゃんと分けてヴェロシティを調整します。あと使うのであればサステインペダルも設定はちゃんとします。じゃないとピアノのベタ打ちは、「あー打ち込みの音だ」となりやすいです。

ストリングスはあんまり調整しないですね。そのまんま使うことが多いです。
そうそう、ストリングスとかピアノとか、後シンセとかですけど、この辺の定位も打ち込み時点ではセンターのままになっていることがほとんどですね。意図が無い限り。

コレ系の音源でよくあるのが、低音から高音にかけて、LからRに動いていくパターン。鍵盤が左が低くて右が高いからそうなってるんですが、そのままでも綺麗にステレオに聞こえる場合もあれば、なんかどっちかに偏って聞こえることもあります。あとLからRへの幅が広すぎて違和感があるとかね。
明らかに左右に偏りがある場合は、この時点で修正しておいてもいいかと思います。一方、LRの幅が広すぎる、とかの場合はこの時点では放置してミックス時に調整したり、で良いかと。
この、ミックスでやるかその前にやるか、っていうのもそれぞれいろいろスタイルがあると思います。やっていきながら見つけていく感じですね。

  • ヴォーカル

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ヴォーカルを打ち込み、となるとボカロ系(Vocaloid、CeVio、Synthesizer Vなど)になります。
私はその中ではボカロ、つまりVocaloidしか持ってないし触ったこともないので他のエンジンだとどうなのかは分からないですけど…歌の表情をつけるのがまず非常に大事になってきます。
特に人に、不特定多数の人に曲を聴いてもらうとき、その8割はヴォーカルを聴いている、と考えてよいと思います。
「わかってねぇやつらだ」とかそういう話ではなくてね。それだけヴォーカルは重要、ってことです。

私の場合ですが、楽曲を構成する全てのパートの打ち込みと録音が終わってから、このボカロの調整をおこないます。それまでは初期設定のままベタ打ちでヴォーカルを入れておきます。
ボカロで調整を行う場合、まず重要なのが「ちゃんと聞こえるか」ということ。歌詞がちゃんとその通りに聞こえるか、ですね。
例えば「いいじゃん」っていう歌詞があったとして、「ん」を伸ばしたいとしますよね。でもボカロで「ん」っていれると、そこで音が切れたり奥まってしまう感じになります。
そこで代用として「いいじゃう」と打ち込んでみる。すると、実際に歌っているような感じになったりします。

もちろんボカロなので100%完全にはできなくてもできるだけちゃんと発声されるところまで近づきます。
それができたら、次は音のつながりや音の切る場所。

音のつながりはポルタメント的な感じ。これはメロディの中で、どのタイミングで次の音に以降する動きをしだすかとかそういう設定ですね。
そして、音を伸ばす時「どこまで伸ばすか」とか、短い音のつながりでもずっと繋げるのかぶつ切りにするのか。切るならそれはどのタイミングで切るのかなどを調整していきます。
それからロングノートのヴィブラート調整があります。

これらすべて、意図通りに歌ってくれている形にするのが大事です。あえてボカロっぽく、「人の発声とは違う音の出し方」を見せるのも手です。人が歌っているように近づけるなら、それはまず自分が歌ってみるのが早いですね。
あ、ヴォーカル録りをしろということではなく、自分が歌うとどうなるのかをきちんと分析するんです。ここでしゃくりが入る、とか、この音はこのくらい伸ばすとかですね。
私の場合、自作ボカロはどれも自分の歌い方のコピーです。

メインのヴォーカルラインができたら、そこにハモリとコーラスを追加します。
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ハモリはさっきも書きましたが3度、5度、ルート、オクターブあたりを組み合わせます。曲によって2声、3声と組み合わせたりしますが、バンド系だとハモリは1声(メイン+ハモリ)で良いと思います。
ボカロでやる場合、ボカロって同じ「初音ミク」でもいくつかライブラリがあります。スタンダードとかダークとか。歌い方をちょっと変えてあるやつ。
それらを組み合わせたりしますね。
メインヴォーカルは定位がセンター。でコーラスはLRに振ります。これはほぼ振り切りで良いと思います。で、メインは初音ミクのスタンダード、Lはスウィート、Rはダーク、みたいな感じで混ぜたりします。
オクターブ上下を混ぜたり、なんならユニゾン(同じ音程)で複数のライブラリを混ぜたりもします。

あとコーラス。何かバックの歌詞がある場合もあれば、「あー」だけの場合もあります。これもけっこうまぜます。バックコーラスの基本のメロディラインがあって、それの上下5度と上下オクターブそれぞれLとRで混ぜたりします。だからコーラスだけで10トラックとか全然珍しくありません。「あー」と歌わせてる声と「おー」と歌わせてる声を混ぜたりとかしても良くなったりします。

大事なのは曲に合う声を作る事ですね。
例えばさっきドラムでは「音源内蔵エフェクトはつかわない」って書きました。一方、私の場合ですが、ボカロは音源内蔵エフェクトも使います。VOCALOID Vだけなんですけど、内蔵エフェクトがあります。
それのコンプはあんまり使わないけど(あとからミックスでやるから)、EQはかなり使います。EQを使って、そもそものヴォーカルの声質を造るためです。つまり楽器のセッティングと同じで、EQで「良い感じの声」にするところまでが打ち込みの形と考えても良いかと思います。
 

  • 打ち込み/録音が終わったら

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と、いうことで、打ち込みが終わりました。録音もだいたい終わったところでしょうか。
どうでしょう?ちゃんと曲になっていますか?
各パートの音量のバランスとかはこの時点でだいたい良ければ考えなくてもいいんですけど、一つは音色、そしてもう1つはメロディや細かなアレンジなどの細部。これらが十分満足できる形になっているか、何度も何度も聴き直しながら考えましょう。
生音を入れたなら、そこにズレがないか、あるならそれは修正すべきかどうか。修正の方法は「録り直し」なのかDAW上での波形編集でいけるのか…等々、いったん曲になって打ち込みが終わってから調整が入ることもよくあります。

これはよく言われることなんですけど、「ミックスで100試行錯誤するより、アレンジで1試行錯誤する方が変わる」です。この編曲~打ち込みの段階で、何か「こうしてみよう」と思いついたことは全て試しましょう。結果イマイチでもいいです。いくらでも戻せるんですから。

もちろん、さらにやっていくうちに後から「ああいう手があったか!」とかもあるんですけど、致命的な間違いが見つからない限り、この時点での打ち込み終了の状態はそのまま固定化されると思いましょう。
だから、この時点で出来ることを全てやる。あそこ1音足そうとか、この音なんか変な気がするとか、そういう部分を全部全部全部、修正するんです。思いつくことがなくなって、「よし、いいな」と思うところまでやりましょう。

そこまでいったら、「作曲と編曲」は完了です。
続いてパート3へ。ミックスに入る前に知っておきたいことについてです。
toy-love.hatenablog.com

 

パート1はこちら。
toy-love.hatenablog.com

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