きになるおもちゃ -ギター・エフェクター・アンプ・DTM関連の情報サイト-

ギター・エフェクター・アンプ・DTM関連の情報サイト


きにおも@Twitter
Facebookアカウント
instagramアカウント
Line@アカウント
きになるおもちゃ@Lineブログ

がっきや速報
楽器店のセール情報や限定特価品をまとめてみます

ボカロ曲

リンク切れ等がございましたら、メールかコメントに書いていただくと助かります



きになるリスト(ニコニコ動画) Youtubeチャンネル Instagram

当サイトの内容を説明文等に使用している楽器店さんがあるようですが、一切関係がありません。

”元マスタービルダー”なギターメーカーまとめ

ギターメーカーで「マスタービルダー」というと、それぞれいろいろな意味があったりします。役職として設置されていることもあれば、小さなメーカーなら代表者がそう呼ばれている場合もあります。

ですが、一般的に「マスタービルダー」と単に呼ばれる場合、あるメーカーの役職を指すことが多いです。
Fender Custom Shop
通常、カスタムショップやカスタムラインというと、特別なオーダーを受け付ける部門だったり、希少な材を用いた特別なモデルや試作的なモデルを制作する部門であることが多いですが、Fender Custom Shopは、設立の過程から少し異なっています。

Fender Custom Shopの設立は1987年。70年代後期~80年代ごろのFenderは、当時の音楽シーンのヘヴィなトーンへの流行りによるSuperstrat系モデル(ディンキーとか)の流行や、日本メーカーによる「正確な」ヴィンテージレプリカモデルの台頭により、Fender本家モデルの人気が低下していました。

危機感を覚えたFenderは、日本のFujigenと共同で、ヴィンテージモデルの復刻を行います。そして1982年に発売されたVintageシリーズは人気となりました。
そのVintageシリーズ制作に関わったスタッフを集めて1985年ごろから準備を始め、1987年に別部署としてFender Custom Shopが設立されました。

その経緯から、Fender Custom Shopは設立当初からヴィンテージモデルの復刻や、かつてのアーティストが使用したモデルを再現するモデルを中心に制作されるようになりました。もちろん多くのメーカー同様、オーダーによる特別なモデルの制作もカスタムショップの役割です。

ちなみにGibson Custom Shopは1991年設立、こちらは主にオーダーモデルを中心としたラインナップから始まり、1993年に初めて59レスポールリイシューが発売されて以降ヴィンテージモデルのリイシューも行うようになりました。

Fender Custom Shopには、マスタービルダーという役職があります。(かつてGibsonにもありましたが、今はないみたいです。)

マスタービルダーは、そんなカスタムショップの中で特に優れたルシアーに与えられるという役職です。設立当初のマスタービルダーと今のマスタービルダーは多少形態が変わったりしているみたいですが・・・現在のマスタービルダーは自身の名を冠してギター全体を一人で制作することができます。通称マスビルと呼ばれるMasterbuilt Seriesですね。また、他のルシアーへの教育も行うビルダーはシニアマスタービルダーと呼ばれます。
今のマスタービルダーは、こちらから確認することができますね。

そんなマスタービルダーですが、もちろん生涯Fender Custom Shopに在籍するわけではありません。Fender Custom Shopを退職した後、自身のメーカーを始めるルシアーも居ます。今回はそんな、「元マスタービルダー」が立ち上げたメーカーで、現在日本で販売されているメーカーをまとめてみたいと思います。

b3 Guitars

元シニアマスタービルダー、Gene Bakerによるギターメーカーです。20歳にしてギターリペアショップを設立し、その後ギブソンカスタムショップでチーフビルダーのRoger Giffin(現Giffin Guitars)に師事。1993年にFender Custom Shopに入り、その後シニアマスタービルダーとして2003年に退職後、b3 Guitarsを設立。フェンダーとギブソンの両方のカスタムショップを経験した希有なルシアーです。そのためギブソン系モデルとフェンダー系モデルの両方をラインナップしているメーカーです。


www.youtube.com

www.youtube.com

John Cruz Custom Guitars

1987年にFenderに入社、93年にCustom Shopに配属となり、2003年にマスタービルダーとなったJohn Cruzによるブランドです。マスタービルダーとなって以降、Fenderマスタービルダーの中でもトップクラスの人気を誇るビルダーでしたが、2020年にフェンダーを退職。SNS上での発言が原因で契約解消されたという噂もあったりしますが、そんなJohn Cruzのオリジナルブランドが2022年に始動しました。今話題性も高く、入手も非常に困難で高価なギターですが、細部までのこだわりと作りは最上級と言われています。


www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

John Page Classic

John Pageによるギターメーカー。1978年にFenderに入社、1986年にミュージシャンとしての活動がしたいと一度退社していますが、1987年にカスタムショップ設立時メンバーとして戻り、1990年からはカスタムショップ総責任者/シニアマスタービルダーとして1998年まで務めました。Fender Custom Shopに他社からも数多くのビルダーが集まったのにはJohn Pageの人柄や人気があったとも言われています。その後Fender Museum責任者となって2003年に退職、一度ギター作りから離れますが、2015年に自身のメーカー、John Page Classicを設立しています。


www.youtube.com

www.youtube.com

J.W.Black Guitars

Fender Custom Shopの”レリック”の代名詞、J.W.Blackのオリジナルブランドです。1977年にMartin、83年にSadowskyに入り、1989年、Fenderに最初からマスタービルダーとして入社。また、並行してSuhr、Sadowskyのレリック加工を行っていたことも有名です。そして、最初のシニアマスタービルダーとなります。2002年に退社後、設立されたのがJ.W.Black Guitarsです。
本人は2019年に引退を表明。2020~21年ごろまでは制作を行っていたようですが、現在はUSA製のものが入って来ていない感じです。なお、日本製モデルもあり、そちらはSugi GuitarsがOEMにて生産しています。

www.youtube.com

www.youtube.com

Mark Kendrick Design

Fenderのアーティストモデル専任として名を馳せたMark Kendrickオリジナルブランドです。基本的にエフェクターブランドですが、ギターの制作も少数ながら行っています。
Mark Kendrickは、叔父がレオ・フェンダーの下、アーティストと関わる仕事をしていたことから、Fenderとは近い位置にいました。1976年にMusic Manのキャビネットショップに、その後Fortuneでギターの制作、G&Lを経て、1991年にFenderに入社。2009年にFender Mexico工場の品質管理アドバイザー、インストラクターとなった後、2015年にFenderを退社し、2016年にMark Kendrick Designのエフェクターを発売しました。
toy-love.hatenablog.com
2021年NAMM SHOWにて、ついにギターの製造を発表しましたが、2022年、Mark Kendrick本人がFenderに復帰することとなり、全製品が生産完了となっています。今販売されているものは今後非常に希少なものとなります。

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

Stuart Fine Custom Instruments

Fred Stuartによるオリジナルブランド。1947年生まれ、ベトナム戦争の従軍を経てギターを始め、Barth Guitarsという楽器店に勤めた後、地元の楽器店でリペアを行い、1987年、Fenderに入社。Custom Shop創設時メンバーのマスタービルダーとして働き、その後シニアマスタービルダーとなります。独創的なギターを多く制作したことでも有名で、その始まりはGretschの真四角なギター、Bo Diddleyを見たことでギターの形状の自由度に気付いたことだということです。2001年にFenderを退社。
退社後、かのTwested Teleピックアップを制作したことでも知られるマスタービルダーAlan Hamelと共に設立したA&F Custom Guitar Serviceを経て、2003年に本ブランドを設立しました。その後ギターやピックアップを発売していて、今はほとんどがピックアップの制作となっています。なのでギターはかなりレアです。


www.youtube.com

www.youtube.com

Suhr

元マスタービルダーのギターメーカーとして最も成功していると言えるのがSuhrです。
1974年~76年、ハイスクール時代、バンドを組んでいて、ギターのカスタムを近所に住んでいたジャズギタールシアー、Robert Benedetto(Benedetto Guitars)にネック制作を依頼、その手際から師事したいと申し出るものの断られ、自分でギターモディファイを行っていたということです。その後ニュージャージーの楽器店、からニューヨークではコックをしたりしていたJohn SuhrはNYのRudy’s Music Stopにリペアマンとして務めます。Rudy’s Music Stopは当時の実質的なSchector Custom Shopでもあり、後のWarmothのパーツを組み合わせたギター(すなわちコンポーネントギター)を制作していました。1984年にSchector Custom Shopでの生産が終わり、Ruby's Music Shopのパーツと、Schectorを退社・独立したTom Andersonのボディを組み合わせ、Ruby's Music ShopオリジナルブランドPensa-Suhrとしてギターを販売しました。また、並行してアンプを学び、自身でモディファイしたアンプをCAEのボブ・ブラッドショーに送り、高い評価を得て1991年にCAE(CAA)に入社、OD100アンプの開発などを行います。
1993年にFender Custom Shopに入社。シニアマスタービルダーとなり、電装系の知識や経験、コンポーネントギターの経験などをFender Custom Shopに伝えました。97年、FenderにてCNCルーターのエンジニアを務めていたスティーブ・スミスと共にSuhr Guitarsを設立しました。Suhrの、クラシックなスタイルから少し小ぶりにしたボディやネック形状は、Fender Custom Shopで発売したいと考え、他のマスタービルダーと意見が合わなかったスタイルだったりします。
多岐にわたる広い経験から、現在のSuhr Guitarsはギター、アンプ、エフェクター、ピックアップなど全てをカバーする総合楽器メーカーとして世界的なメーカーとなっています。

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com
 

Sugi Guitars

最後に、「元Fenderマスタービルダー」ではありませんが、Fender Custom Shopに関わった杉本眞氏のギターメーカー、Sugi Guitarsも紹介したいと思います。
冒頭に述べたとおり、FenderはFujigenと共同でヴィンテージシリーズを制作、それがカスタムショップの基盤となっています。その時にフジゲンから出向したチームの一人が杉本眞氏でした。その後Custom Shopで技術アドバイザーも行っていたということです。
現在Sugi Guitarsは多くのアーティストのギターやハイエンドモデルをはじめ、J.W.BlackやIbanez j.customシリーズのOEM制作なども行う日本を代表するハイエンドギターメーカーとなっています。

  • 日本人マスタービルダーっているの?

ちなみにここまで見てきて、日本人のマスタービルダーっているのかなと感じることもあるかと思いましたが、日本人のマスタービルダーもいます。岩撫 安彦氏。1973年、大学在籍中にグループサウンズ、ブーメランのギタリストとしてデビューした経験があり、1979年に自身のブランドGuitarixを設立。1987年、できたばかりのFender Custom Shopにマスタービルダーとして入社し、1993年に退社、帰国。1994年には当時Fender代理店の山野楽器とFender Custom Shop日本企画監修を行いました。
2002年に自身のブランドTone Artsを興しますが、2003年にはGibsonに入社し、国際営業部長を務め、2007年からはGibson Japan社長を務めています。
 
ということで、いろいろな元マスタービルダーのブランドや、マスタービルダーの歴史などを見てみました。それぞれいろいろな歴史などがあって、見てると面白いです。もちろん上質な楽器を作る職人であることと、メーカーを運営するというのはまた違った能力が必要なので、ブランドとして上手くいくかどうかはまた別。すでに終了してしまったブランドなどもあったりしますが、それぞれ大メーカーのフラッグシップを経験した職人が独立したブランドはどれも個性もあって楽しいですね。
Suhrの安定感、話題のJohn Cruzなどもいろいろ触ってみたいギターですね。
 
Lineアカウントからブログ更新をお知らせ!
がっきや速報
人気blogランキングへ にほんブログ村 音楽ブログへ 友だち追加



にほんブログ村 音楽ブログへ
免責:
紹介している商品のリンク先の販売店、およびメーカーと管理人は関係ありません。
仮に御購入の際になんらかのトラブルがおきましても管理人は責任を負いかねます。
当サイトは楽天アフィリエイト、Amazon.co.jp アソシエイト、Yahoo!アフィリエイト、アクセストレード、A8.net、リンクシェア、Google Adsence、iTunesのリンクを使用しています。
また、当サイトと同じ改造を行って何らかの問題が発生した場合も責任は負いかねます。ご了承ください。
Privacy Policy