ハイエンドなマルチエフェクター・アンプシミュレーターを制作するFractal Audio Systemsのフロア型マルチが新しくなりました。
昨今のチップの供給不足に対応する意味もあり、さらに性能アップも施された「Turbo」モデルです。
まずこちらの「Fractal Audio Systems FM3 MARK II Turbo」。
これまでのモデルからDSPパワーがアップ。
Axe-Fx IIIと同じARES Amp Modelingを256種類以上収録し、2200以上のUltra-Resキャビネットと2000以上のユーザーキャビネットスロットを備え、4×12グリッドのプリセットを保存可能。
このグリッドというのはFractal特有の形で、グリッドに様々なエフェクトや接続ラインを配してシステムを作り上げる形。つまり、このプリセットをどれだけ複雑な形に作れるか、というのがDSPパワーに由来するので、Fractalにとっての「DSPパワーアップ」は、他の多くのタイプのマルチエフェクター以上に意味があったりします。
さらにディスプレイが大きくなりました。全体のサイズや重さには影響なく、操作性を高められています。
DSPは純粋に音のみを処理し、それと別にディスプレイ描画専用のGPUも搭載しています。パフォーマンス中にシャットダウンしないよう、サーモスタットと緊急用のファンがあったりします。
USBポートが2つありますが、USB BポートはPCと接続してエディタなどを操作するためのポート、USB Aポートはプリセットをインポート/エクスポートするためのFLASHドライブとなります。
また、PCと接続するUSBは4in/4outのUSBオーディオインターフェイスとしても使用可能です。
こちらも従来のFM9よりDSPパワーが10％アップしています。9つのフットスイッチと800×480の大型ディスプレイ、5つのコントロールノブなどを備えています。
Axe-Fx III
2つのアンプブロックがあり、それぞれに4つのチャンネルがあり、それにアンプモデルを設定できます。
本体には512のプリセットを保存可能。プリセットには14x6の84グリッドに様々なエフェクトやルーティングを組み合わせたサウンドを作る事ができます。
入出力はメインのモノラルインプット、ステレオバランスドインプットが2つ（4端子）あり、アウトプットはステレオ3系統あります。アウト1はXLRバランスドまたはハムを軽減したハムバスタージャックのアンバランスドアウトを備え、XLRアウトのグラウンドリフトスイッチがあります。アウト2はXLRのみ、
アウト3はアンバランスドアウトのみです。
これはどういうことかというと、モノラルインプット、ステレオアウト、2系統のステレオエフェクトループのように使ったり、複数のアンプ等をつかった大型なシステムに組み込むことができます。
また、ヘッドフォンアウトを装備しています。
また、3系統のペダルインプットがあり、エクスプレッションペダルや外部スイッチを接続できます。
次にFASLINK II端子。FC-6やFC-12
を接続します。
そしてSPDIFのコアキシャルRCAタイプのデジタル入出力もあります。
続いてUSB端子。これは8in8outのオーディオインターフェイスとして使ったり、USB-MIDIやエディタからの操作などを行います。
最後にMIDI端子。INとOUT/THRUがあります。
定番のフラクタルサウンドをより多彩なコントロールで、複雑なサウンドを作る事のできるペダルとなっています。
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