Klon Centaur。最近は「伝説のオーバードライブ」という言い方がもう代名詞みたいになっているオーバードライブペダルです。
今回は令和、つまり2021年5月以降に発売されたケンタウロス系のオーバードライブをまとめてみようと思います。ちなみに発売は国内基準とします(海外で先に出てたとかもあり)。
ちなみに、以前まとめたものにも入っているものもありますが、かなり別のモデルが増えています。前回のまとめはどちらかというとKlonの現状などについてがメインです。今回はケンタウロス「系」がメインです。
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では、いってみましょう。ブランド名順に載せていきます。
Cornerstone Colosseum
ケンタウロススタイルとブルースブレイカースタイルのオーバードライブを組み合わせたペダルです。
右側がブルースブレイカー、左側がケンタウロスタイプ。
コントロールは、Volume BB、Gain BB、Tone BBとClean、Tone K、Gain K、Volume KとClipノブ、および接続順切り替えスイッチとなっています。
フットスイッチは右側BBがブルースブレイカー、左側KがケンタウロスのON/OFFスイッチです。
ブルースブレイカーにはクリーンミックス、ケンタウロス側にはゲルマニウムとシリコンダイオードのバランスを調整します。
また、ブルースブレイカーとケンタウロスは個別に使えるよう、それぞれにインプットとアウトプットが搭載されています。
フットスイッチは個別にON/OFFする以外に、どちらかを長押しすると同時ONにすることができます。また、片方がON時にどちらかのフットスイッチ長押しするとチャンネルが切り替わります。
Crazy Tube Circuits Unobtanium
ケンタウロススタイルのオーバードライブとダンブルサウンドを組み合わせたペダルとなっています。
KLONEオーバードライブはVolume、Gain、Trebleとバイパスモード(バッファ/トゥルー)、およびクリッピング(ストック/MOD)スイッチを搭載。MODの方がゲインアップです。
ダンブルアンプ側はVolume、Gain、Tone、EmphasisとODS/SSSスイッチを搭載。Emphasisはプレゼンスとローエンドのレスポンス。ODS/SSSはオーバードライブスペシャルとSSSの切り替えで、SSSの方がナチュラルなトーンとなっています。また、内部トリムポットでEQのボイシングとブーストレベルを調整可能。オーバードライブとアンプセクションの間はエフェクトループがあります。
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HTJ-WORKS Bright Horse
いろいろなカラーやバリエーションもあります。GAIN、TREBLE、OUTPUTとバイパス切り替えスイッチがあるKTRスタイル。
コンパクトサイズで作られたモデルとなっています。
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Gravity Waves LOGIC Overdrive Pedal
中国のアンプ・エフェクターブランドによるオーバードライブです。コントロールはGain、Treble、Outputを搭載。オリジナルと同じバッファードバイパスとなっています。
電源端子はスタンダードなセンターマイナスDC9Vの2.1×5.5mm、すなわちBOSSスタイルと呼ばれる端子となっていて、より使いやすくなっています。
HHM Pedals Centaru
インドネシア、HHM Pedalsによるケンタウロスオーバードライブです。ヴィンテージパーツを多数使用したスタイルのモデルです。
1976年制NOS抵抗やコンデンサ、1N34Aシングルブラックストリップのゲルマニウムダイオードを使用。シルバーとゴールドカラーが発売されています。
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Interstellar Audio Machines Octonaut Hyperdrive
アメリカ、フロリダのエフェクターブランドInterstellar Audio Machinesのオーバードライブです。
VOL、TON、DRVコントロールを搭載。ゲルマニウムダイオードを使用し、チャージポンプによる昇圧、ゲインコントロールでのオートクリーンミックスなどケンタウロスを再現したペダルとなっています。
内部スイッチでトゥルーバイパスとバッファードバイパスを切り替え可能となっています。
J. ROCKETT AUDIO DESIGNS THE ARCHER SELECT
OUTPUT、TREBLE、GAINコントロールとCLIPPINGSセレクトスイッチを搭載。
クリッピングは、オリジナルのゲルマニウムダイオード(OA10)に加え、1N270、1N695、1N34A、D9B、D9E、RED LEDの合計7種類のクリッピングを選択可能となっています。(ノブはOA10以外の6種類を選択します。)
2つのフットスイッチがあり、右のフットスイッチがON/OFF、そして左のフットスイッチでストックのゲルマニウムダイオード(OA10)クリッピングと、CLIPPINGで選択した6つのうち1つのクリッピングを切り替えるスイッチとなっています。クリッピングを切り替えることで、オーバードライブとブースターを切り替えたり、コンプレッションを替えたりすることができます。
側面にDI OUTを備えていて、ノブの間にあるトグルスイッチでDIのグラウンドリフトを切り替えることができます。DIアウトにはブリティッシュ4×12キャビネットのスピーカーシミュレーターがかかり、ラインアウトができます。
KGR Harmony Grand Legacy
Tone、Drive、Volumeコントロールを搭載、バッファードバイパスモデルです。キットとしても販売されているモデルの完成品バージョンです。
LSL INSTRUMENTS Lucid OD
コンパクトペダルタイプで、VOLUME、TONE、GAINコントロールを搭載。18V駆動が可能となっている珍しいモデルです。
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Mojo Hand Fx Sericon
Mojo Hand Fxによる、多機能なケンタウロス系です。
Level、Treble、Blaze、Gain、Driveコントロールを搭載。この右側のBlaze、Gain、Driveが全部ゲインコントロールとなっています。
Driveが最初のゲインステージのコントロール、Gainが2つ目のゲインステージのコントロールとなり、Blazeは最終段のコントロール。Blazeのみローパスフィルタが動作して音色をコントロールできます。
オリジナルモデルよりも細かくゲインをコントロールして、好みの音色にさらに近づける、というスタイルとなっています。
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MXR M94SE Fat Sugar Drive
MXRのKLONE系ペダル、Sugar Driveのコンパクトバージョンです。
VOL、TONE、DRIVEコントロールを搭載。さらに内部にバッファON/OFFスイッチがあり、バイパス時にバッファードとトゥルーバイパスで切り替えることもできます。
DRIVEコントロールはクリーンミックスを同時にコントロールする形となっています。
Mythos Pedals Mjolnir
高域と中域を少し抑え、明瞭かつざらっとしたサウンドを加えたモデル。OUTPUT、GAIN、TABLEコントロールを搭載し、バッファードバイパスとなっています。
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NORDVANG CUSTOM TRIPLE GAIN
3つのオーバードライブを1台にまとめたペダル。
インプットから、まず通るのがBlues Breaker。これを内部で昇圧し、18V動作としたもので、ローゲインを補強し、STDとHIGHのゲイン切り替えスイッチを搭載。コンロロールはGain、Tone、Volumeです。
次にケンタウロス。Gain、Treble、Outputコントロールを搭載。基本的に回路はオリジナルと同様です。
続いてTS10。LEVEL、TONE、DRIVEコントロールを搭載。バッファはなく、内部にクリッピング切り替えスイッチがあります。
また、ケンタウロスとTS10の接続順は切り替えも可能となっています。
インプット、アウトプットとSPLIT Bアウトを搭載。3つの端子はTRSステレオ端子で、TRS端子を使用すれば3つのオーバードライブをそれぞれ個別に好きな位置で接続することができるようになっています。
NUX Queen Of Tone
中国のエフェクターブランド、NUXのオーバードライブです。
同ブランドのケンタウロス系ペダル、Horsemanとブルースブレイカー系ペダルMorning Starを組み合わせたスタイルとなっています。
右側がブルースブレイカー系のSHINE、左側がケンタウロス系SILVERのチャンネルとなっています。
SILVERチャンネルはケンタウロス同様18Vへの昇圧。ゲインレンジをより広くしたスタイルのサウンドです。そしてフットスイッチ長押しでGOLDモードとなり、オリジナルケンタウロスに近いサウンドにすることもできます。
SHINE側も、フットスイッチ長押しでモード切り替え可能。さらにクリアなブルースブレイカーサウンドとなります。
SHINEはLEVEL、TONE、DRIVE。そしてSILVERはOUTPUT、TREBLE、GAINコントロールを搭載。中央にあるROUTINGスイッチで接続順を切り替えることもできます。
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ORIGIN EFFECTS Halcyon Gold Overdrive
Level、Drive、Dry、Toneコントロールを搭載。ADAPTとVOICEスイッチがあります。
オリジナルケンタウロスはGAINノブで自動的にクリーンミックスを追加していましたが、それを分離して個別に調整可能に。
ADAPTスイッチはギターのVolumeを絞ったときのミッドレンジの切り替えとなります。
VOICEスイッチはクラシックCentaurサウンドと、より広く柔らかでコンプレッションがかかったモディファイサウンドを切り替えることができます。
Paperboy Goat
GAIN、TREBLE、OUTPUTコントロール。完全再現ではなく、よりフラットな方向に調整されたモデルとなっています。
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Pedal Tank Zentro Overdrive
ケンタウロス系の回路をベースとしたオーバードライブです。コントロールはLevel、Tone、Drive。
オリジナル要素を加え、ブースターからオーバードライブまで、ミッドを強化したトーンを作ることができます。
また、9-18V電源に対応しています。
Shnobel Tone Horse Power Overdrive
ケンタウロス系なサウンドを作ったりすることもできるというペダルとなっています。
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Sunfish Audio Lycoris
Vol、Treble、Bass、Gainコントロールとゲイン切り替えスイッチ搭載。2バンドEQで、よりモダントーンに調整。シリコン、ゲルマニウムの二種類のダイオードでクリッピングをしています。ゲインが上がるとシリコンクリッピングになります。よりダイナミクスを拡げるためにこうしたとのこと。バッファードバイパスです。
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TC Electronic ZEUS DRIVE
TC ELECTRONICの手頃なKLONEペダル。
ギリシャ神話に登場するケンタウロスではなく、最高神ゼウスの名を冠したモデル。
コントロールはVOLUME、DRIVE、TREBLEとFATスイッチを搭載。DRIVEはクリーンミックスを同時にコントロールするスタイルなのもKLONE系のスタイルならでは。ですが単にクローンではなく、FATスイッチでローエンドを付加するモードを追加するなど、オリジナリティも加えられたモデルとあんっています。
内部電圧は昇圧されています。内部スイッチでトゥルーバイパスとバッファードバイパスを切り替えることができます。
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Wampler Pedals Gearbox
多彩なコントロールを搭載。チャンネル1はLevel、Tone、Gain、チャンネル2はLevel、Gain、Gate、Treble、Mids、Bass。
2つのチャンネルは直列に接続されていて、Orderスイッチで接続順を切り替えることができます。
チャンネル1はKLONE系のオーバードライブTumnus、チャンネル2はブラウンサウンドを作るPinnacleをベースに作られていて、フットスイッチで個別または同時に使うことが可能となっています。
Wampler Pedals Germanium Tumnus
クリッピングダイオードにゲルマニウムダイオードを使用したバージョンです。コントロールはGAIN、VOLUME、TREBLE。シンプルにケンタウロスなサウンドを作ることができるペダルとなっています。
WARM AUDIO Centavo
多くのヴィンテージスタジオ機器やハイエンドマイクなどをより手頃に制作。2020年にはギターペダルにも参入したWARM AUDIOのKLONEペダルです。
オリジナルのスタイルまで再現したモデルです。
コントロールはGAIN、TREBLE、OUTPUT。
回路も丁寧に再現し、パーツはTL072オペアンプ、1N34Aゲルマニウムダイオード、カーボン抵抗、チャージポンプ電圧レギュレータを使用。もちろんバッファードバイパスとなっています。ペダル奥にスライドスイッチがあり、MODモードにするとローが強くなります。
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