英国より、新しいエフェクターブランドが登場です。
「British Pedal Co. (BPC、British Pedal Company)」というこのブランドは、古いヴィンテージUKファズを中心に、ヴィンテージペダルを今に甦らせるモデルを制作するブランドです。
より現代的な筐体で扱いやすさを重視しつつヴィンテージペダルを甦らせる「Players Series」と「Vintage Series」をラインナップ。全20モデルが一挙に登場しています。それぞれ見てみましょう。
まずはモダンなスタイルで作られるPlayers Seriesから。
まずはこちら。最初のトーンベンダーファズペダルであり、UKの最初のファズとも言える「Tone Bender MkI」を元にしたモデルです。NPNタイプのAC127ゲルマニウムトランジスタを用い、センターマイナス/ネガティブグラウンドの一般的なペダルと同じ電源に対応。さらにLED付のバイパスを装備し、コンパクトペダルのケースで作られるモデルとなっています。
コントロールはオリジナルと同じ、LevelとAttackのみとなっています。
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続いては、特に
ジミー・ペイジの使用でも知られる有名なモデル、「Tone Bender MkII」を元にしたモデルですね。
コントロールはLevelとAttackのみ。LED付バイパスに、AC127ゲルマニウムトランジスタを用いたスタンダードな電源駆動を実現するペダルです。
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続いても同じくTone Bender MkIIです。こちらはMkIIの中でもレアな「OC81D」トランジスタを用いたモデル。ペイジが使用したのはこっちだったと言われているようですが、そのモデルを再現したバージョンです。
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続いて、Tone Bender MkIIIです。1968年に作られたオリジナル回路をそのままコンパクト化し、LEDを搭載したモデルですね。MkIIとMkIIIの間に、Sola SoundからColorsoundに変わりました。変革期のモデルやVoxバージョンなど多岐にわたるバージョンが存在するペダルです。
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こちらは、
British Pedal Co.オリジナルペダルです。もちろん、本家ColorsoundにもTone Bender MkVというペダルはありません。
このペダルはBPCのNick Browningの設計したモデルで、MkIをベースにクリーンミックスを搭載したバージョンということです。コントロールはLevel、Attack、Cleanとなっています。
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続いてはこちら。分厚いファズサウンドを作ることで知られ、
King Crimsonのロバート・フリップが使用したことでも有名な「Burns Buzzaround」を再現したモデルです。
コントロールはオリジナルと同じSustain、Balance、Timble(Fuzz、Volume、Tone)で、AC127ゲルマニウムトランジスタを用い、LED付バイパスとしたモデルです。
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非常にレアなモデルである「JHS ZONK MACHINE」を元にしたペダルです。JHSといっても、現在の
JHS Pedalsとは関係なく、かつてUKに存在したブランドです。
オリジナルと同じ、FuzzとSwellコントロールを搭載。SwellはVolumeコントロールですね。古いヴォリュームペダルもSwell Pedalと言ったりします。
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こちらは1970年代になって、Tone Benderの開発者であるゲイリー・ハーストが設計した「Electronic Sounds Fuzz King」というペダルを甦らせたモデルです。「BIG MUFFにも通じるような深くキメの細かいファズディストーション」が特徴とのことですね。Sustain、Filter、Volumeコントロールを搭載します。
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続いてこちら。先ほどのFuzz KingをNick Browningがリファインしたモデルです。クリーンミックスが追加され、ドライとウェットのバランスを調整出来るようになっています。コントロールはFuzz、Filter、Fuzz Volume、Clean Volumeです。
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続いて、1975年にCBS Arbiterが発売した「Doubler」を元にしたモデルです。Arbiterモデルの元には、「Electronic Sounds UFO Octa-Fuzz」というモデルがあります。オクターブファズですね。UFO Octa-Fuzzを設計したのがゲイリー・ハーストで、このモデルも本人監修の下作られています。
Sustain、Filter、Volumeコントロールで、ON/OFFフットスイッチとオクターブフットスイッチを搭載します。
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そして、レンジマスターです。ここまで基本的にTone Benderから派生したモデルでしたが、これだけはやはりUKヴィンテージペダルとして外せないと言えるのでしょう。
ブライアン・メイをはじめ、数々のアーティストが使用するトレブルブースターですね。
アダプタ駆動にも対応し、VolumeとSetコントロールを装備。新たなSetコントロールでレンジ幅を調整できるようになっています。
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続いて、オリジナル筐体や機能性などを再現するVintage Seriesです。
Tone Bender MkIです。オリジナル筐体を再現し、オリジナルと同じゴールドハンマートーンで作られています。コントロールはLevel、Attack。オリジナルと同じOC75/2G381/2G381のトランジスタを搭載。アダプター駆動はもちろんできません。
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Tone BenderがMkIからMkIIとなる間、ごく短い期間に作られたバージョンを再現しています。Mk1.5は現在一般的な呼び名ですが、当時はこのようなバージョン表記はありません。また、この時期の回路は
Fuzz Faceとほとんど同じことでも知られています。
Level、Attackコントロールを搭載。OC75ゲルマニウムトランジスタを2つ搭載しています。
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そして、有名なTone Bender MkII。そのうち最も一般的な、OC75トランジスタを搭載するバージョンを再現したのがこちらです。
オリジナル同様の筐体に、Level、Attackコントロールを搭載します。トリムポットによりBaisコントロールが追加されています。
そしてバズアラウンド。こちらもオリジナルの形状を再現したモデルです。
コントロールはSustain、Balance、Timble。オリジナル同様、NKT213ゲルマニウムトランジスタを搭載しています。
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続いて、ZONK MACHINEです。こちらもオリジナル同様、MkIと同じ形の筐体を搭載。FuzzとSwellコントロールを装備します。トランジスタはOC75が3つ使われています。
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ZONK MACHIEを制作したJHSによる、ファズ+トレブルブースターをまとめたShatterboxを再現したペダルです。
Swell、Fuzzコントロールを搭載し、FuzzとBoostフットスイッチでブーストとファズを独立してコントロールできます。
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