今年のフジTVのF1番組は、オープニングとエンディングテーマにブライアン・メイの曲が使われていますね。さっきまでF1フランスGPを見ていましたが、レースはもちろん、このギターサウンドはかっこいいです。というわけで、彼のギターサウンドを支えるペダルとして有名なRANGE MASTERがきになっています。
DALLAS MUSIC INSTRUMENTSといえば、やはり有名なのはARBITERと合併後のFUZZ FACEだと思いますが、それと並んで有名なペダルが、今回の主役、「RANGE MASTER」です。
では、まずはそれはどんなものなのか、ということから見てきましょう。
- RANGE MASTERとは
DALLAS RANGE MASTERは、1965年から69年までに製造されていた、「トレブルブースター」です。FUZZとはまた違った歪みとして、当時の様々なギタリストによって使われました。例えば、Bluesbrakersのエリック・クラプトン、アイルランドのブルースギタリスト、ロリー・ギャラガー、そしてブライアン・メイからブラックサバスのトニー・アイオミまで、イギリス系の超有名ギタリストを中心にRANGE MASTERやそれをベースにした改造品、自作品を使っていたようです。レンジマスターもFUZZ FACE同様、回路は非常に単純ですので、ギタリスト本人やサウンドエンジニアの手によって様々に改造されたりもしたようですけどね。
- トレブルブースター?
RANGE MASTERは基本的にはゲルマニウムトランジスタを使ったトレブルブースターですが、「トレブルブースター」の名前のとおり、高域のみを強調するソロ専用ペダルかというと、そうでもないようです。純粋なトレブルブースターならば、Lovepedal ETERNITYのトーンコントロールのように、倍音のみが強調されると思います。しかしRANGE MASTERは「倍音を主に」強調するものの、どちらかといえばフィルタやエンハンサ+ブースター的な役割をするようですね。分かりやすいのはやはりブライアン・メイのサウンドでしょうか。中低域が強いVOXアンプを使いながら、あれだけ明るいトーンを作り出しているのは、このトレブルブースターをフィルタ的に活用しているからだと思います。(メイのブースターはシリコントランジスタだそうですけどね)
- ペダルの紹介
では、レンジマスターの様々なバージョンを復刻しているBSMをはじめ、レンジマスター系のペダルをいくつか紹介していきたいと思います。
BSM RM
オリジナルのDALLAS製レンジマスターを復刻したモデル「RM」です。OC44ゲルマニウムトランジスタを使った、まさに「基本的な」レンジマスターです。これは近いうちに試したいと思っています。やはり「基本」のサウンドは自分で知っておきたいと思いますし。
その他BSMのレンジマスター系ペダル
左から、ブラアン・メイのトレブルブースターを再現するシリコントランジスタのBM-Q、トニーアイオミがPARANOIDのレコーディングで使ったときの改造を施したという、RM-METALです。それぞれ違いがあるものの、どれもベースはレンジマスターということですね。どんな音なんでしょうか。
【ブースター】D*A*M Stompboxes Red Rooster |
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他にもHomebrew ElectronicsのGERMANIAや、ANALOG.MANのBEANO BOOSTといったレンジマスター系のブースターはいくつかあるようですね。トレブルブースターは、ゲインブースターの一つとして、とてもきになるペダルだと思います。是非試してみたいですね。