今月の末ごろになりますが、Rolandから最新の「V-Guitar System」VG-99が登場します。まさにBOSS/Rolandの威信をかけたギターツールのフラッグシップとなるでしょうか。
では、いってみましょう!
デュアルCOSMによる無限の音づくりを実現。活躍の場を選ばない最強のVギターシステム。ローラン... |
VG-99は、デュアルCOSMギター、デュアルCOSMエフェクト、そしてデュアルCOSMアンプを搭載したギターシステムです。言ってしまえば完全独立2chのようなものなのですが、それぞれのチャンネルで、ギター→エフェクト(同時使用数は分かりませんが、10以上)→アンプのシステム全体をモデリングできる、というわけですね。
「COSMギター」には、アナログシンセのモデリングも含めて33種類のサウンドが搭載されていて、それぞれ12弦にしたり変則チューニングにしたり、といったことが可能になります。ギターでベースの音を出したり、ということもできます。
COSMアンプは49種類のサウンドをモデリングし、エフェクトもアンプの前/後のもの合わせて37種類と、非常に豊富です。これらのアンプ、エフェクトのモデリングは、BOSS GT-PROと同等のエンジンを搭載しているとのことです。ですからSlow Gearも入っていますw
それぞれがデュアルなので、即座にギターやチューニングを変更したり、また両方のチャンネルを使って、2本のモデリングギターでハモったりということもできます。「フリーズ」という機能があり、片方のモデリングであるコードを鳴らし続け(フリーズ)、その状態でもう片方のモデリングでソロを弾くというようなこともできるようです。
また、これはMIDIインストゥルメンツとしても使え、入力したギターの音をMIDIに変換できます。シンセサイザーなどに接続すれば、ギターシンセとしても使えるわけですね。おもしろいのが、Dビームやリボン・コントローラーというものを搭載していて、Dビームは筐体左上の部分から赤外線(?)か何かを照射し、それに反応させることで、またリボンコントローラは右下にある黒く細長い部分に触れることで、ピッチやドライブなどさまざまなパラメータを操ることができるというものです。エクスプレッションペダルの一種ではありますが、こういう形式を採用したあたりはおもしろいですね。
エクスプレッションペダルといえば、最新のFC300専用のLANポートが搭載されていて、さまざまなパラメータを操作することができます。当然、MIDI IN/OUTも搭載していますね。
では、他の端子を見てみます。ペダル前面、右下のリボンコントローラの左側に配置されたのがGK-3ピックアップからのINPUT端子、裏側には通常のギター入出力端子があります。これにより、GKピックアップを使ったモデリングサウンドと、ギターの生音をミックスすることができる・・・と思います(V-Bassではできたので、これでもできるはずです。ただ、まだ情報が少ないです)。さらに、普通のフォンプラグをつかったLRのステレオアウト、XLR端子のステレオサブアウトプット、ヘッドフォン用ステレオプラグのアウトプット、デジタルアウトといった様々なアウトプットを搭載し、多彩な環境に合わせて使うことができます。
また、USBでPCに音を送ったり、エディタでPC上からパッチの組み合わせを操作することもできますね。そして、今書いたMIDI IN/OUT、FC300用LAN端子、BOSS FS-5Lなどに使えるエクスプレッションペダル端子、あとこれはよく分からないのですが、「CONTROL3.4」と書かれた端子があります。シンセサイザー系の端子でしょうか・・・?
ちなみに、なぜこんな「ギターのモデリング」などということができるのか、というと、それがRoland GK-3ピックアップの効果です。通常のPUだと、各弦に対応したホールピースがあり、それら全てをコイルで巻いてしまいますが、GK-3は各弦ごとに対応した6つの小さなハムバッカーが搭載されていて、それぞれの弦ごとに音を出力しているのです。ですから、それぞれの「音程」のみを信号として使うことができるので、VG-99側を「音源」、GK-3からの入力を「MIDIコントロール」のようにすることが可能になるわけですね。画期的なシステムだと思います。
というわけで、Roland VG-99と関連する機材の説明でした。しかしRolandはとんでもないものを作ってきましたね・・・。使ってみたいです。