有名楽器店、サイケデリズムさん初のオリジナルエフェクター、チョコとボング、そしてハイエンドオーバードライブの先駆者的存在、KLON Centaurを並べて試してきました。
なんという豪華な試奏でしょうか・・・さっそくレポートしてみましょう!
Psychederhythm チョコとボング & KLON Centaur (絵無しシルバー)
写真がぶれてしまいました、すみません。このように、KLON Centaurとチョコとボングを試してきました。現行品のケンタウロスと、出たばかりでまだ数の少ない、チョコとボングです。2つ合わせたらマーシャルのアンプヘッドが買える価格のペダルですw
まず、KLON Centaur。こちらは、GAIN、TREBLE、OUTPUTコントロールを持つ、ブースター系としておなじみのオーバードライブです。チョコとボングは、Master、Presence、Gainコントロールを持つ、「麻薬的な良さがある」というオーバードライブペダルです。この2つ、コントロール構成が非常に似通っているのも特徴ですね。音は似ているのでしょうか。では、まずはセッティングから見てみましょう。
![]() 【Fender.Japan】エレキギター【Fender Japan】エレキギターストラトキャスター ST57-US/OCR |
Roland JC-120
というセッティングで行いました。ギターは中古品のようでした。では、レポートしてみます。
- 操作性
どちらもノブ構成がシンプルなので、特に迷うことはありませんでした。(ノブの並びが違うので1回だけ間違えましたがw)構成が似ているため、比較も非常にやりやすかったです。高域のみを可変できるというのは珍しいタイプのペダルのように思いますが、どちらもおそらく、中低域には自信を持っているのだと思います。
- サウンドレポート
というわけで、音です。まずはCentaurからいきましょう。・・・やはり基本的にはブースター向けのオーバードライブですね。ただ歪みの質が非常にダイナミックで、ゴージャスな印象です。フルゲインにすると単体でも使えるように歪みますが、それでもゲインは高くなく、クランチ+α程度ですね。Trebleコントロールは、音のTONEというよりも歪みや倍音成分の微調整といった感じで、全てのツマミをどの位置にしても基本的なケンタウルストーンが壊れることはなく、それでいて音はしっかり調整できます。よく、ハイエンドオーバードライブの説明で「アンプをランクアップしたような」というのがありますが、特にJC-120で使ったとき、まさにそういう印象を受けました。さりげないようでいて力強さに溢れ、バランスがよくて扱いやすい、そういうペダルですね。10年以上もの間、価格だけでなく名実共にハイエンドオーバードライブとして君臨してきたその実力はさすがです。唯一の欠点があるとすれば、よく言われるとおり、少しノイズは多めですね。しかし、この圧倒的な音の前ではそんなのどうでもいいことに思えてしまいます。ハイエンドと呼ばれるオーバードライブはいくつか弾いてきましたし、そのどれもが、好みはあっても弾き手を圧倒する実力を持っていることは間違いないと思います。どれが一番!ということはできませんが、それぞれに個性があって・・・Centaurの場合はその個性はこの存在感なのではないかと思いました。さすがです。
続いて、チョコとボングを。まず簡単に全部12時のセッティングにした場合、Centaurよりも中低域が強いです。ゲインもCentaurより高く、大変良質なオーバードライブという印象を受けました。ノブの構成が似ていることから、もしかしたらCentaurクローン系のオーバードライブなのかな、とも思ったんですが、サイケデリズムさんほどの経験をお持ちなら、たぶん並べなくてもこれらは違った特性を持つことはお分かりになると思いますので・・・最初からCentaurとは違ったオーバードライブとして設計されたんだと思います。ちなみに、ゲインが高く中低域が強いという特性は、同じノブの設定ならば常にそうなりますね。またチョコとボングは、GainとPresenceをゼロにしてMasterだけを上げるとクリーンブーストが可能なのに対し、Centaurはどのノブ設定でもケンタサウンドになります。これも大きな違いの一つです。いろいろと比べた結果、チョコとボングはとても高い品質を持つオーバードライブペダルで、Centaurほどバランスが録れてゴージャスな音ではありませんが、音作りの幅が広いペダルだと思いました。
そして、チョコとボングをCentaurでブーストしてみます。・・・はい、すごいです。Centaurのもつゴージャスな倍音とバランスのとれたサウンドのまま、太い音で歪みますね。コード弾きにも単音弾きにもどちらでもいける音になります。特にイントロやソロ等のギターが目立つ部分で使うとすばらしい効果が得られます。
・・・と、いうわけで、Psychederhythmさんのチョコとボング、そしてKLON Centaurの試奏レポートでした。どちらも本当に高いレベルのペダルだと思います。サウンドレポートでチョコとボングはバランスが悪いように思われるかも知れませんが、これもしっかりとバランスが取れていて、どのセッティングでも使える音を出すことが出来ます。ケンタウロスのバランス感がすごすぎるだけです。そして、どちらも違った方向性の音を持っていますので、どちらが良いと言うことはできません。両方ともすごいので、あとは弾き手のお好みに合わせて選ばれるといいと思います。