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KLONの新作オーバードライブ!「KLON KTR」速効レビューします!


1994年に発売されて以来、ブースター系オーバードライブの最高峰ペダルとして世界的に知られてきた「KLON CENTAUR(ケンタウロス)」。
当時、エフェクターといえば2万円を超えると高級と言われた時代に、7万円の定価で販売された、ハイエンドコンパクトエフェクターの先駆け的なモデルです。まぁ今Centaurが新品7万円なら激安レベルですが、当時としては破格の高価格でした。


こちらがそのCentaurです。Centaurは時代を下るごとにそのデザインを少しずつ変更してきており、最初期は本体左下の部分(写真だとKLONと書かれているところ)に、いわゆるケンタウロスの絵が描かれていました。
その絵にも2バージョンあり、尻尾がなびいているタイプ(ロングテール)のものがより初期で数も少なく、さらにロングテールのものには金色(写真よりももう少しくすんだ感じ)と銀色のモデルがありました。シルバーのロングテールは非常に数が少なく、レアとされています。
その後、尻尾が丸まっているタイプの絵に変わり、次にこの写真のように絵がないタイプとなります。その後、筐体がシルバーになり、シルバーで絵がないタイプが最終モデルとなっています。そして2009年12月、突如としてCentaurの生産終了が告知され、大きな話題となりました。
Centaurは15年間製造されたことになります。その間デザインの変更はありましたが基本的にペダルの特性や回路を変えることなく生産され続け、人気も変わらず高いまま、価格はどんどん上がっていったという、まさにモンスターなペダルでした。
Centaurの生産完了から3年、今年2012年1月のNAMM SHOWで、KLONは再び話題をかっさらいます。
それはCentaurの後継モデルの発表。Rockett Pedalsのブースにて行われました。その後ビルダーのBill Finnegan氏がコメントを発表し、Centaurの後継機「KTR」(当時は仮とされていた)はRockett Pedalsにより生産されることや一部機能追加とそれにともなう変更はあるものの、回路自体はCentaurと変わらず、また音も違わないこと、そしてCentaur、KTR共に使われる「ダイオード」についての話がありました。
当時のコメントについてはこちらに適当な和訳ですが載せてあります。
そして、遂に発売となったKlon KTRは、基本的には1月にNAMM SHOWで発表されたデザインのままとなっていました。
そんな「Klon KTR」、どうにか初期入荷分を入手できましたので、まだ数時間前に届いたばかりですがレビューしてみようと思います。
では、いきましょう!

Klon KTR


こちらが、その「KTR」です。これまでのCentaurのような、ゴールドやシルバーの大型筐体の持つゴージャスな雰囲気は一変し、暗い紅色の筐体にグレーのノブを配したものとなりました。
3つのノブにラベリングはありませんが、旧Centaur同様、左からGain、Treble、Levelの順に並んでいます。
 

筐体には「Kindly remember : the ridiculous hype that offends so many is not of my making.」という文字が縦書きで書かれています。いろいろ解釈できそうな文ですが、簡単に言えば「やたら誇大な広告は俺のせいじゃない」みたいな感じでしょうか。といってもあの当時、あの価格でペダルを作っていた時点で、(今考えると適正価格だとは思いますが)祭り上げられ伝説化するのはもう仕方のないことな気もします。
 

そしてこちらがKTRになって追加された機能です。スイッチの切替で、バッファードバイパスとトゥルーバイパスを選択できます。
「Almost Always Better」となっているのがバッファON、「Almost Always Worse」となっているのがトゥルーバイパスです。だいたいバッファはONで使った方が良い、という親切なアドバイスが書かれています。
ペダル上面の文章はともかく、私はこれを見て最高だと思いました。選択するのはプレイヤー自身ですが、ここまで自分の主張を持ったペダルは、今ではほとんど無いからです。新筐体になって、スイッチでの機能も付けて、ある意味Klonらしさが減ったかな、とも思ったんですが、これを見ればやっぱりKlonはKlonだったというのが良く分かります。
 

ペダル奥にはInput/Outputとアダプタ端子が付いています。
旧Centaurはミニピンタイプの端子でしたが、通常のドラムタイプのセンターマイナス9V端子に変わっているのでここは単純に使いやすくなりました。
 

裏蓋にはKlon / Somerville Massachusettsという文字が書かれています。
ちなみに・・・
 

シリアルナンバーは外箱に書かれています。
ではでは、裏蓋を開けてみましょう。
 

こちらが、Klon KTRの中身です。
ビルダー自身が述べていたとおり、モールドはされていません。しかし、これは意外でした。
基板にはひときわ目立つ大きなダイオードがあり、他は全て実装パーツを採用しています。2つのTL072Iが使われていて、その点もネット上に出回っている回路と一致しますね。
これはより多くの生産を実現するための措置だとは思いますが、こうして見るとCentaur、そしてKTRにとってどうしても変えることの出来ない部分、そのToneの秘密はこのダイオードにある、と言っているようにも見えます。これはNOSのゲルマニウムダイオードで、Klon Centaur時代から使われており、ビルダーは「他の回路にとっては知らないが、少なくともこの回路にはこのダイオードでなければならない」というような強気のコメントを発表しています。


さらに、基板にはKLON 2010 All Rights Reservedの文字。2009年末にCentaurが生産完了となってからすぐに、この基板自体は完成していたことが伺えます。
そう考えると、生産完了となる前から、こうした流れの準備は整っていた、と見ても良いかもしれませんね。あとここにもシリアルナンバーが貼られています。
 

CentaurとKTR。英語読みだと全く違うんですが、日本語読みだと「けんたうろす」と「けーてぃーあーる」と、なんか語感が似ています。KTRの意味については、「詮索するな」とビルダーが言っており、現時点では不明です。
 

CentaurとKTRその2、内部比較です。
こうして見ると分かりますが、Centaurは全てのパーツが手作業、手配線というだけでなく、筐体自体のデザインも完全に新しく設計して開発しているのが分かります。Centaurのような少ない生産数のペダルに専用筐体を使う、これは手間暇以上にコストがかかりますね。KTRの価格がCentaurより下がっている、というのもこれを見れば納得です。
 
と、いうわけで、写真はこんな感じでしょうか。
では、ファーストインプレッション的なレビュー、いってみましょう!

  • 操作性

必然的に、Centaurと比較するような形になります。まず操作性ですが、これは特になにも問題ありません。
まぁ、ノブにラベリングが無かったり、スイッチの切替が機能説明ではなく「こっちは良い、こっちは悪い」と書かれていたりと、Centaurを知らないプレイヤーにとっては若干不親切と見ることもできます。もちろん説明書を読めば全部書いてあります。
一切説明書を読まず、また予備知識が無かったとしても、バイパスはともかく、ノブの機能については使えばすぐに分かると思いますし、Gain、Treble、Levelと感覚的に分かりやすい順序で並んでいるので、迷うことはほぼないと思います。
筐体もスタンダードなコンパクトサイズとなっており、先に少し触れましたがアダプタ端子も定番の形になり、以前のCentaurと比べると格段にボードに並べやすくなったペダルと言えるでしょう。なお、これはCentaur時代もそうだったんですが、このペダルに「9Vを超えるアダプタ」を挿すのはやめた方が良いです。故障してしまいます。CentaurとKTRの操作感の違いとしては、KTRの方がノブが全体的に軽く、またフットスイッチは構造の違いから、KTRの方が重いです。

  • サウンドレポート

では、音についてです。
今日届いたばかりなんですが、超急いで動画を作りました。クイックデモという形で公開していますので、よかったら見てください。
Youtube
ニコニコ動画
内容は同じです。また、動画内のものと同じサンプルサウンドも載せておきます。
※一部ブラウザとフラッシュプレイヤーの組み合わせで、再生できない場合があります。その場合、同じですので動画を見ていただければと思います。

ミドルゲインサウンド


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ローゲインサウンド


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フルゲインサウンド


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Gain、Treble、Levelのセッティングを合わせて弾き比べてみました。全てのサウンドで、前半はKTR、後半はCentaurとなります。
ギターはLes Paul CustomリアPUフルアップ、アンプはKoch Classic SE C-SE6Cのクリーンセッティングとなっています。
まず、KTRの音ですが、基本的にCentaurと変わりません。
ミッドレンジを中心に、音全体が押し上げられるようにブーストされます。非常に重厚ですが鋭さを失うことのないブーストサウンドで、特にローミッドが塊になって飛び出してくるような感覚は両ペダルならではと言えます。さらに、歪みを加えていくと音の重厚さが増し、鋭かった剣先が花開き、視界一面が花で覆い尽くされるような・・・っていうと綺麗すぎるかな・・・そんなイメージすら湧かせる歪み方をします。和音はずっしりとした重みがあり、リードは非常に粘るサウンドです。Trebleコントロールは、そんな重みのある音に煌びやかさを付加させることができ、華やかにギターサウンドを彩ります。
と、ここまではCentaurとKTRに共通する音の特性です。ここからはCentaurと比較してのレビューとなります。
まず、比較対象について、私は、金色で絵のないタイプのCentaurしか持っていません。Centaurは時代によって、またモデルによって若干、特性の違いがあります。分かりやすいのでデザインごとに音が違うように言われていますが、どうやらそれだけではなく、ロットの違いやそもそも個体の違いによって、音に違いがあるようです。
先に私のCentaurについて述べておくと、他のバージョンと比べてかなり歪みやすいタイプのCentaur、ということです。私自身そこまで比較したわけではありませんが、何人かの信頼できる、複数のCentaurを知る人に「これすごい歪む」と言われるのでおそらくそうなんだろうと思います。なので、「よく歪むタイプのCentaur」とKTRの比較ということになります。
さて、実際に並べて弾いてみると、よく分かります。
KTRとCentaurは同じ音です。それは間違いないと思います。しかし、ノブを動かしたり、より細かいところまで比べていくとその違いは明らかです。
私のCentaurとKTRの最大の違いは「音のクリアさ」ですね。KTRの方が全体的にクリアです。ブースターよりという感じでしょうか。うちのCentaurがCentaurの中でもオーバードライブよりな音だとすると、KTRの音は他の、特に初期のCentaurの音に近いのではないかと思います。
特にTrebleノブを上げた、ローゲインのセッティングで比べるとそれは顕著で、KTRは煌びやかさが強くなりますが、Centaurは煌びやかになると同時に音が歪み始めています。どちらが好みかどうかはともかく、そういう違いがありました。
また、細かなところなんですが、ブーストのパワーというんでしょうか、音が前に出てくる感じも、若干ですがKTRの方が強いと思います。実際、アンプで聞く限りでは音量に差がなくても、同じくらいの強さで弾いてCentaurはクリップしないのにKTRはマイクがクリップする、ということが録音中何度もありました。音の塊感が強いためだと思います。結果的にクリップを避けるため、サンプルサウンドはLevelコントロールをかなり抑えめで録っています。マイク側の調整をする時間が無かったので・・・。
ピッキングやヴォリュームに対するレスポンスも、KTRの方がほんの少し高いです。といってもどちらもペダル全体でみると非常に高い、タッチレスポンスなペダルだということに違いはありません。
あと、ノイズについて。Centaurはどちらかというとノイズの多いペダルだと言われます。そんなに気になるほどじゃないとは個人的に思いますが、確かに「ノイズレス」だとは言えません。その点についてもKTRとCentaurは同じでした。パーツではなく回路によるものと考えられます。ただ、演奏を邪魔するようなノイズは出ませんので、その点は大丈夫だと思います。どうしてもというなら音を出さないときにOFFにする、またはノイズゲートを繋ぐといった方法もありますし。
 
比較としてはこんな感じでしょうか。
音そのものは正直、「誤差」「個体差」レベルに収まっていると思います。「Centaurの音」を知りたい、使ってみたい、欲しい・・・間違いなくKTRはその音を出すことが出来ます。
一方、「並べて比べると」個体によっては違いが出るのも確かだと思います。
Centaur自体、個体による違いがけっこうあるので、ビルダーが想定したCentaurの音とは少し違うタイプの個体を持っているなら、その分の違いはどうしても出てしまうと思います。逆に、KTRはおそらく個体差はほぼ無いのではないかと思いますので、その点では安心感のあるペダルとも言えます。
非常に良いペダルだと思います。ブースターとして使うのはもちろん、重厚なオーバードライブペダルとしても良いペダルなのは間違いありません。一応公式のサンプルムービーも以下にのせておきます。

KTRプロトタイプと、Centaur(シルバー・ゴールド)との基板比較
KTRとCentaur(シルバー・ゴールド)の音の比較

【エフェクター】KLON KTR

【エフェクター】KLON KTR
価格:35,800円(税込、送料込)

残念ながら、現時点ではとんでもなく品薄です。以前の記事にも載せましたが、いくつか検索結果のページも載せておきますので、時々見ると売っていたりすることがあるかもしれません。

注文できそうなところ、または今後注文できるようになる可能性のあるところ一覧
デジマートの検索結果
楽天の検索結果
Amazon検索結果
イシバシ楽器検索結果
イケベ楽器Web Site検索結果icon
サウンドハウス検索結果

機会があれば、是非弾いてみてください!
なお、今日のサンプルサウンドと動画はとにかく急ぎで録ったものなので、近いうちにもう少しきちんとした形の物を作りたいと思います。

ちょっとだけ補足があります。
 
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