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サウンド・オン・サウンドで多彩なプレイを!ギター用サンプリングルーパー特集!


トラックをループさせ、そこに音を重ねていって楽曲を作り上げていく。サウンド・オン・サウンドと呼ばれる効果を作るペダル、いわゆるサンプリングルーパーをいろいろ見ていきたいと思います。
ステージでのインプロヴィゼーションから緻密に作られた楽曲のプレイ、ライブならではの自由度からレコーディングまで様々な場所で使われるサンプリングルーパー。ギターにおいても1つのジャンルを築き上げるペダルとなってきています。
そんなサンプリングルーパーをいろいろ見てみましょう!

  • サンプリングルーパーとは

サンプリングルーパーは、先日の多機能デジタルディレイ特集などで上げた様なディレイペダルだったり、各種マルチエフェクター等にも1つの機能として搭載されていることが多いです。しかし、専用モデルではより細かく、そしてより多彩なサウンド・オン・サウンドの効果を得ることができます。
そもそもサンプリングルーパーとは何か、というと、ある一定の時間のトラックを繰り返し繰り返しループ再生するものです。ギターエフェクターのみならず、ヴォーカル等の効果やDJ機材などでもよく使われています。
前述のようにディレイペダルに搭載されることが多いため、ディレイの1種というイメージがあるかもしれませんが(たしかにディレイの機能を元にしたものもあります)、現在の専用モデルの中身はどちらかというとマルチトラックレコーダー、つまりMTRです。
世界で初めてMTRを発明したのはギタリストのレス・ポールです。サンプリングルーパーの歴史もそこまでさかのぼることができます。彼はディレイも発明していましたね。
1944年、レス・ポールは「Les Paulverizer」という機器を発明します。これはギターに取り付けられたブラックボックスを操作することで、ギターの音を瞬時に録音したり、そこに音を重ねたりすることができるという機器でした。

Les Paulverizerの付いたLes Paul。レスによると1951年製。52年にLes Paulが発売される前のプロトタイプモデルだが、レスによってリフィニッシュや多彩な改造が加えられている。レスポール大名鑑 1968~2009 より。
Les Paulverizerを操作するレス・ポール

もちろん、1940年代にこんなコンパクトサイズで音を録ったりはできません。これ単体で動作する物ではなく、ステージの裏に置かれた8ミリのテープレコーダーをリモートコントロールすると同時に、テープレコーダーに音を録音したり再生したりできる、というコントロール兼インターフェイスだったようです。サンプリングルーパーとしてだけでなく、ステージのバッキングトラックの再生等も行っていたと言われています。しかしサンプリングルーパーのルーツであることには間違いはありません。そして、レコーディング技術の発展と共にこれらの機器も小型化が進み、現在ではコンパクトエフェクターサイズのサンプリングルーパーも登場しています。特に、最近はデジタルカメラやスマートフォン等にも見られるように、小型フラッシュメモリーの大容量化が進み、サンプリングルーパーも大幅に進化してきています。

  • サンプリングルーパーの基本的な使い方

多彩な機能を持つサンプリングルーパーですが、基本的な使い方は単純です。
まず、音を出し、録音しながらループの単位を決め、そこにオーバーダビングを重ねていく。これがもっとも単純なサンプリングルーパーのサウンド・オン・サウンドの仕組みです。

図にするとこんな感じです。ペダルによっていろいろ呼び方はありますが「Start」で録音を開始し、「Dub」で1つのループを決定します。そのあとは自動的に1ループの単位でどんどんオーバーダビングがなされて行き、楽曲が少しずつ壮大になっていく、というものです。

サンプルサウンド
Download再生できない場合

これは最も単純なサウンド・オン・サウンドの例です。
ギターは1本しか使っていませんが、音がどんどん重なっていく様子が分かると思います。

しかし、ただ音が重なり続けるだけではすぐに音が飽和してしまい、楽曲として成立しなくなってしまいます。ですが、今のサンプリングルーパーにはいろいろな機能があり、ループをバックで再生しつつ、そこに音を「録音せずに」重ねることも可能です。

こんな感じですね。基本的にStart、Dubでの操作は同じ。そして好きなだけループを作ったところで「Play」の操作をすれば、そこから先はループを重ねずに音を出すことが出来ます。

サンプルサウンド
Download再生できない場合

形としてはこんな感じです。クリーンサウンドでのバックトラックのみをループのサウンド・オン・サウンドで作り、そこに歪ませたソロを録音することなく重ねています。
ちなみにこれらはStrymon TimeLineのルーパー機能を使って作っています。下側のサンプルはループに加えディレイも掛かっていますが、それもこのペダルだけで可能です。歪みは別です。
もちろん、ループの再生をストップしたり、改めて再生、録音を行ったり、最後の録音を取り消し、やり直し等といった機能は、今では基本的に専用モデルならどのモデルにも搭載されています。
多機能デジタルディレイに搭載されているオマケ的なサンプリングルーパーでもこれだけの事が出来るので、専用機ならもっと多彩なことが出来るというのが想像できるかと思います。
では、そんなサンプリングルーパーをいろいろ見てみましょう!
なお、サンプリングルーパー専用機はそれぞれ細かいところの設定まで行うため、マルチエフェクター的な操作感になっているものが多いです。それぞれの操作法まで含めてご紹介するととんでもなく長くなりますので、比較しやすいようにあまり細かいところまでは書かず、全体的な機能を主に説明していきます。
 

AKAI E2 HEADRUSH

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サンプリングルーパーの専用機の前に、このペダルから見てみます。このE2はディレイペダルです。しかし、ギターにおいてサンプリングルーパーというジャンルが確立するのに大きな役割を果たしたペダルですので、あえてご紹介します。
このペダルはテープエコー風のディレイやマルチタップディレイと共に、サンプリングルーパーの機能が付いています。これは前モデル「E1」から引き継がれた機能で、ディレイとしてはもちろんのこと、サンプリングルーパーとして使うプレイヤーが数多くいたことが有名です。コンパクトサイズで、ループとしては最大 23.8秒、オーバーダブをするなら11.9秒という、どちらかといえばオマケ的な機能でしたが、この機能が注目され、一躍定番ディレイペダルとなりました。
有名なところではKT TunstallがこのE2を使い、ラインセレクターでマイクとギターを使い分けながらサウンド・オン・サウンドのパフォーマンスを行っています。
KT Tunstallのパフォーマンス
以前のレビュー記事
 
では、ここからサンプリングルーパー専用機、またはサンプリングルーパーをメインとしたモデルを見ていきます。メーカー名アルファベット順にご紹介します。

BOSS RC-3

BOSS RC-3
BOSSのコンパクトエフェクターサイズで作られるサンプリングルーパーです。このサイズながら、最大3時間、または99種類までのステレオサンプリングループをメモリー可能。さらにUSBでPCと連携することで、PC側にループをエクスポートしたり、PC側のWavファイルをインポートしてトラックとして使ったりも可能という非常に高機能なモデルです。
様々なリズムパターンを収録したリズムガイド機能もあり、ドラム音を出力することも出来ます。そのテンポはタップテンポで設定も可能。リズムとループ音のバランスも調整できます。
デモムービー

BOSS RC-30

BOSS RC-30
続いて、同じくBOSSのツインペダルサイズのサンプリングルーパーです。RC-3の上位モデルという位置づけになります。
RC-3同様、最大3時間、または99種類までのステレオサンプリングループをメモリー可能。しかもそのサンプリングループは2つのトラックに独立していて、それぞれを録音後、好きなバランスでミックスすることが可能。もちろんPCと連携することができます。ステレオ入出力の他、XLR端子によるマイク専用入力端子(Phantom電源にも対応)を搭載しています。例えば楽器のループをトラック1に、マイクのループをトラック2に、といったことももちろん出来ます。多くのリズムトラックももちろん搭載。
さらに「BEND DOWN」「STEP PHASER」「SWEEP FILTER」「TEMPO DELAY」「Lo-Fi」という5種類のシンセライクなエフェクトを搭載。これらがテンポに同期してパラメータを動かすこともできるのでより多彩なサウンド作りができます。
サンプルムービー
実はRC-3とRC-30、両方とも使ったことがあります。ものすごく楽しかったです。個人的にですが、どちらにするか迷っているならRC-30をおすすめします。機能的にもサイズ的にも使いやすく、操作もやりやすいからです。
 

BOSS RC-300

BOSS RC-300
そして、BOSSのサンプリングルーパー最上位モデルとなるのがこちらです。もうほとんどマルチエフェクターのような外観で、できることも圧倒的に多いです。
最大3時間、または99種類までのステレオサンプリングループをメモリー可能でPCとの連携ももちろんOK。INST、MIC、AUXのインプットを持ち、それぞれのインプットレベルを個別に調整可能。ループは独立した3トラックとなり、テンポ同期可能な16種類のエフェクトを搭載。さらにそれは本体のエクスプレッションペダルでリアルタイムに操作できます。ループトラックに含まれないリズムトラックも使うことができ、リズムと3つのトラックのバランスを決め、マスターレベルで最終調整を行うことができます。MIDIでの制御にも対応します。
サンプルムービー

Digitech JamMan Solo

Digitech JamMan Solo
続いてはこちら。Digitechのコンパクトサイズのサンプリングルーパーです。
1ループあたり10分、合計最大35分まで、99種類のループを保存することが出来、さらにSDカードを使ってプラス99ループ(8GBで合計時間16時間まで)のループをプリセットできるというモデル。PCとの連携も可能です。現在の大容量なサンプリングルーパーのパイオニアとなったモデルですね。Aux Inputから外部音源の取り込みや、音程を変えずにループのテンポを変えるといったことも可能となっています。リズムトラックを搭載し、リズムとループの割合も調整可能です。
サンプルムービー

Digitech JamMan Stereo

Digitech JamMan Stereo
JamManシリーズの上位モデルです。本体には1ループあたり10分、合計最大35分まで、99種類のループを保存でき、SDカードを使ってプラス99ループ(8GBで合計時間16時間まで)のループをプリセットできるという点は同じ。
リズムトラック搭載、リズムとループの割合も調整可能。XLRのマイクインプットも搭載し、STOP=すぐに停止、FINISH=ループの終端まで再生して停止、FADE=フェードアウトという3種類のストップ機能やループのリバース再生、テンポ変更等の操作も行えます。4フットスイッチに加え外部スイッチの接続もでき、またXLRによるマイクインプットやAuxインプットも搭載しています。
デモムービー

Digitech JamMan Delay

Digitech JamMan Delay
そしてJamManシリーズフラッグシップモデルがこちらです。1ループあたり10分、合計最大35分まで、99種類のループの保存、SDカードを使ってプラス99ループ(8GBで合計時間16時間まで)のループを追加、といった基本的なところは同じですね。もちろんPCとの連携もできます。
3種類のストップモードやリバース、テンポ変更といったJamMan Stereoの機能に加え、最長16秒のステレオ・ディレイ、8種類のディレイタイプを搭載といった、多機能デジタルディレイの特徴も備えたモデルです。ディレイとループを組み合わせ、より多彩で複雑なフレージングを実現しています。
サンプルムービー

Electro-Harmonix 2880

他のモデルとはちょっと毛色の違ったタイプのサンプリングルーパーです。
MTR的な要素が強く、4つの独立したループトラックを、音量バランスやパンなどを自在に設定してコントロール可能。ループのリバース、テンポ、ピッチ、オクターブを自在に調整することも出来ます。テンポやループを同期させるクオンタイズや、リズムクロックの外部出力といった機能も搭載。
発売時期が早いというのもあるんですが、CFカードというメディアを使えばループを最大62分まで作成可能。USBでPCとの連携も実現しています。
本体だけではむしろMTR的な操作感となってしまうんですが、EH2881という専用コントローラーを使うことで、フットペダルとしての操作ができるようになります。
サンプルムービー

Line6 JM4

Line6 JM4
サンプリングルーパー専用機、というペダルの先駆者となったモデルで、今でも定番のペダルです。
最大24分、100種類のループレコーディングをプリセット可能で、テンポの変更等も可能。7種類のエフェクト、12種類のアンプモデリングやEQも搭載しており、ギタープレイに特化したサンプリングルーパーといえるモデルです。SDカードを使ってループのインポート・エクスポートも可能です。
マルチエフェクターとしての音作りには200種類以上のアーティストプリセット、150種類以上のソングプリセットといった機能も搭載。手軽に様々な音を作ってループを作成できるモデルとなっています。
サンプルムービー

Vox VDL-1 Dynamic Looper

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続いて、Voxのサンプリングルーパーです。
最大90秒までのフレーズを100種類プリセット可能で、2つの独立したループを同時に再生可能。2トラックではなく2つのループを同時再生というのがポイントです。
オーバードライブやワウ、モジュレーション等の11種類のプリエフェクトと、ループのピッチ、テンポを操作する11種類のループエフェクトを搭載し、ギターサウンドとループそのものを分けて操作可能。本体のエクスプレッションペダルでエフェクトのリアルタイムコントロールもできます。マイク用のXLRインプットも装備しています。
サンプルムービー

Vox VLL-1 Lil' Looper

こちらは、VDL-1のコンパクトバージョンです。他は小さい方からご紹介しましたが、VoxはVLL-1の方が後から出たのでこの順でご紹介します。
2つの独立したループを、それぞれ90秒までレコーディング可能で、4セクションに分かれた12種類のエフェクトを搭載。1つを選んでエフェクトをかけることが出来、Loop Levelの調整などが可能。2つの独立したループはテンポ等を同期させることもでき、それぞれのループごとにオーバーダブ、アンドゥ(元に戻す)、リドゥ(やり直し)も可能。よりシンプルに、かつコンパクトに作られたモデルとなっています。
サンプルムービー
 
サンプリングルーパーは、何よりも「使っていて楽しめるペダル」です。様々なフレーズや、それを組み合わせるとどうなるのかといった実験的な使い方にも使えますし、単純に1人でセッションプレイ的なこともできます。ライブパフォーマンスとして使うのも良いですし、ここで作ったトラックをさらに加工してレコーディングしても面白いと思います。
また、最近のサンプリングルーパーはその記憶容量が非常に大きくなっていて、例えば1曲まるごとバッキングを保存し、それをいくつもメモリーする、といったこともできます。RC-3のようなコンパクトペダルでも可能です。以前はMTRをステージに置いてバッキングを鳴らすようなこともありましたが、今はボード上のRC-3を操作するだけでバッキングを鳴らしながらライブをする、といったことも出来るようになっています。
今回ご紹介したのは、2880のような長いこと発売されているモデルもありますが、基本的に現時点での最新モデルばかりです。そして実は、自分で持っているAkai E2の他、BOSS RC-3、BOSS RC-30、Digitech JamMan Solo、Electro-Harmonix 2880、Line6 JM4、Vox VDL-1は実際に触ったことがあります。The EFFECTOR BOOK Vol.13で簡単なレビューもさせていただきました。
もちろん、実際に買って持っているわけではないのである程度触った感想なんですが・・・個人的にはBOSS RC-30Vox VDL-1 Dynamic Looperが特に操作性も良く、使いやすくてさらに楽しかったのを覚えています。
そして今回、この記事を書くためにStrymon Time Lineでサンプルを録っているときも本当に楽しむことが出来ました。上の方にあるサンプルはどちらもフェードアウトしていますが、実は弾いていて止まらなくなって、どちらも数分のトラックになってしまい、サンプルというレベルじゃなくなってしまったので、適当なところで切ったからです。
サウンド・オン・サウンドのループって、弾き出すと本当に止まらなくなると思います。専用機なら本当にいろいろ遊べますが、ディレイやマルチエフェクターに搭載されているルーパーでも十分楽しめると思います。今まであまり触っていなかったという方は、是非触れてみてください。面白いですよ。
 
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