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当サイトの内容を説明文等に使用している楽器店さんがあるようですが、一切関係がありません。

Vox Tone Garageシリーズ登場!! Voxエフェクターミーティングに行ってきました!


先日ご紹介した、Voxの新しいエフェクター「Vox Tone Garageシリーズicon」が遂に登場です!
オーバードライブ、ディストーション、ブースター、ファズ、ディレイの5種類をラインナップするこのシリーズ。うちファズとディレイ以外には真空管を搭載し、全てアナログで製作されているシリーズです。

そして、このモデルの発表にともない、東京で「Voxエフェクターミーティング feat. Effector Book」という、新製品発表会的なイベントが開かれました。ネットを中心に、エフェクターに詳しい方々が招かれて行われたイベントで、何故か私にも声がかかりましたので、行ってきました。その内容についてレポートしながら、Voxから登場したTone Garageシリーズ各モデルについてもいろいろ見ていきたいと思います。
では、いってみましょう!

会場となったのは、東京にあるG-ROKS下高井戸スタジオ。KORG直営スタジオ、ということで人気のところです。ご存知のように、Voxブランドは現在KORGが輸入代理店を務めています。そしてVox UKとVox USとKORGが連携し、日米英で協力して様々な製品開発が行われています。今回のシリーズは日本主導で進められたものとなっており、こういったイベントが開催されました。
基本的に、アンプはUK、ギターはUS、エフェクターやAmPlug、またデジタル技術等は日本が主導的に開発を行っていると言うことですが、どのモデルも全て日米英の意見が反映されているということです。
 

会場に着くと、イベントの準備が行われていました。開場14:00、開演15:00ということで、それまでの1時間は自由に試奏して良い時間でした。
 



用意されたアンプは3台。それぞれRoland JC-120Vox AC30、そしてMarshall JCM900スタックです。
 



JC-120にはPRSのMiraが!このギター、恐ろしく弾きやすくて音もとても良かったです。さすがPRS・・・。
 



「Ultimate Support」のギタースタンド。Herculesのスタンドと同じように、ヘッド部でギターを吊せる構造になったスタンドです。作りも良いです。

 

KORGさんから配られた報道資料。基本的にWebに載っているものと同じですが、さすが丁寧に作られています。あと各モデルの画像が入ったCD-Rもいただきました。
 


皆さん真剣に試奏を繰り返されています。私もいろいろと弾かせていただきました。
 



用意していただいたお菓子と、エフェクター写真館管理人さんのフルサイズカメラ(シャッターの音が超良いw)と、ポーズを決めるMASFのTaro Aiko氏。
他にマルハチblogのヤマダさん、Soul Power Instrumentsのさいとうさん、NoelのSho Iwataさん、ド素人のためのオリジナル・エフェクター製作の遠藤智義氏や、楽器.meの取材陣さん、ギタリストで教則本も多数出しておられる宮脇俊郎氏もいらっしゃいました。
シンコーミュージックさんからは、Effector Bookでおなじみの編集長、下総さんや、Young Guitar編集部の方など。そしてKORG開発陣の皆様がおられました。
 



ずらっと並ぶTone Garageシリーズ。それぞれがペダルを堪能したところで・・・
 

説明会が始まりました。ここからは各ペダルごとにいろいろと載せて行きたいと思います。
 

Vox Tone Garage Straight 6 Drive

まずはオーバードライブからいきましょうか。
このオーバードライブは、Vol、Bass、Tone、GainにBrightスイッチを搭載。低域をToneと別にコントロールさせることでより幅広い音作りを実現。ブリティッシュなサウンドを基調としながら、ブライトスイッチでより明るい音を出すこともできます。
このシリーズ、オーバードライブとディストーション、ブースターには真空管を搭載しています。全て12AX7で、真空管には今回初めて、Voxロゴが入れられるようになりました。


ペダルには共通して「スタンバイスイッチ」が本体奥に装備されています。いわゆる電源スイッチで、ここをONにしないとエフェクトのON/OFFができません。最近のエフェクターはInputが電源スイッチを兼ねることが多いですが、このシリーズは特に駆動電圧が高いため、InputでON/OFFを兼ねるとノイズが出ることがあり、そのため別途電源スイッチを設けたとのことです。(スタンバイ状態でも、トゥルーバイパスなのでバイパス音は出せます。)
さて、この真空管、Voxが新たに開発した“Hi-Volt”技術により、200V前後で駆動しています。

200V駆動としたのは、電池寿命とサウンドのバランスを取ったため。電圧自体はいくらでも上げることができますが、それ以上にすると電池寿命が短くなってしまうため、ここでバランスを取ったということです。


電池は単3電池6本で駆動。または9Vアダプターを使用します。高電圧駆動を実現する上で、9V電池を使った場合は寿命は1時間程度となってしまうそうなんですが、単3電池とすることで音に影響しないまま7〜8時間程度の駆動時間を確保したということです。Vox US側からは9V電池にしてほしいと要望もあったそうですが、駆動1時間で良い?というとダメだ、と言われたといった裏話もありました。
さて、Voxはこれまで、Cooltronシリーズという真空管を使ったエフェクターを製作していました。これは真空管を低電圧駆動し、真空管の味を音に加えるというスタイルのペダルで、非常に特殊でシビアな調整を行っていたため、Cooltronシリーズは真空管を勝手に交換すると音が出なくなる、ということもあったそうです。しかし今回は高電圧駆動としたため、購入後好みに合わせて真空管を交換しても大丈夫、とのことですね。
そして、この200V駆動の真空管回路は、3種類の歪み全て、最終段に設置されています。歪みの最終段は、歪みそのものに最も大きな影響を与える増幅ステージということでこのシリーズの歪みはまさに真空管そのものの歪みを使ったペダル、と言えるわけです。
オーバードライブに関しては、基本的にブリティッシュなトーンですが、非常に幅広い音色設定に対応しており、TS的なサウンドからVoxサウンドまで多くの音色を作ることができるということです。基本的にAC30のサウンドを念頭に置いて開発された、とのことですね。
 

Vox Tone Garage V8 Distortion

続いて、ディストーションペダルです。Vol、Bass、Tone、Gain。そしてMid Shiftスイッチを搭載しています。V8の名前通り、パワフルなディストーションサウンドが得られるペダルですね。

真空管搭載モデルは、名前がエンジンになっています。4、6、8の気筒数は、それぞれ歪みのパワーを感覚的に表現しているということですね。このV8 Distortionはマーシャルサウンドを基本として開発されたモデルで、オーバードライブ同様、真空管ならではの歪みが得られます。
真空管の話をすると、このシリーズはヒーター部に2段階の電流を流す仕様となっています。トランジスタと比べて、真空管は駆動するまでに時間がかかり、その間になにもしないでいると非常に大きな電流がけっこうな時間流れてしまうことがあるそうです。そうなると真空管本体にもダメージがいきますし、またスイッチング式のアダプタだと保護回路が働いてアダプタを止めてしまうこともあるということでした。
そのため、そういったことを防ぐということで、電流を2段階で流しているということです。先ほどの電源スイッチをONにしてからしばらくは低めの電流となるようなので、使う少し前に電源をONにしてやると良いのかもしれません。流れる電流は、最大で500mAとなっています。アダプタもできるだけ大容量のものを使うと良いということでした。(KORG KA-181推奨とのこと。)

 

Vox Tone Garage Flat 4 Boost

そしてブースターです。Level、Low、High、GainとMid Boostスイッチを搭載。2バンドEQに加えミッドブーストモードを付けることで、非常に多彩なブーストサウンドが得られます。さらに、Gainを上げるとかなり歪みます。オーバードライブやディストーション的な歪みも、作ろうと思えば作れるブースターですね。
このペダルは、Fender Tweed Deluxeのサウンドを念頭に開発されたモデルです。基本的には暖かなクリーンブーストですが、ゲインを上げて歪ませるとかなりザラザラとした、Fenderアンプ特有の歪み方に近いサウンドも得られます。




ペダルの開発は、プロトタイプの製作から始まります。こういったプロトタイプモデルも持ってきてくださいました。ちなみにこのプロトのケース、Satchuratorのケースと同じものです。
内部はユニバーサル基板に手作業で回路が組まれています。幻のハンドワイヤードモデルですw
こうして回路を組んだ後、実際の筐体デザイン等と合わせた上で、基板の開発を行います。

このシリーズは、かなりコンパクトに製作されています。どれほどコンパクトかというと、BOSSペダルと同等か、一回り大きいくらいです。その中に、真空管を使った回路と、単3電池6本の電池ボックスを収納しているわけで、ここのデザインと設計には相当苦労をしたということですね。2スイッチ仕様もプロジェクトにはあったそうですし、また完成するまでに3〜4回は新しいものを作り直したとのことです。
今、エフェクターはさらに小さくなる方向に向かっており、かつてのCooltronシリーズのような大柄な筐体はもちろんのこと、Satchuratorの筐体でもまだ古くさいと判断し、新たな筐体を製作したとのことです。この筐体はノイズ対策や発振対策が非常に優れているとのことです。内部で個別の区画に区切り、それぞれでシールディングが行える構造となっているのが理由だそうですね。

最近はFET等を使ってチューブサウンドを再現するペダルも増えています。なぜVoxは苦労してまで真空管を使ったのか。それは真空管の技術に絶対的な自信を持っていること、そしてそれこそがVoxのポリシーだ、という話をしてくださいました。
 

Vox Tone Garage Trike Fuzz

続いて、真空管を搭載しないアナログペダルです。まずはファズペダルから見てみましょう。
このペダルは、+1オクターブと-2オクターブを組み合わせて使うことの出来る、個性的なオクターブファズです。Vol、-2 Vol、+1 Tone、Gainコントロールを搭載し、+、-、そしてBothの3モードスイッチを搭載。3つのモードは、オクターブアップファズ、オクターブダウンファズ、そして上と下のオクターブサウンドを合わせたファズとなります。この3つのサウンドが混ざるので、Trikeという3輪バイクの名前を付けたとのことです。+1、-1、-2オクターブのサウンドを組み合わせることができるペダルです。

なぜこのペダルには真空管を搭載していないのか。それは、ファズという音色を作る際、真空管は無い方が音が良いと判断したからとのことです。共通筐体なので、このペダルも単3電池6本での駆動。しかし、他のペダルと比べて電流消費が圧倒的に少ないため、280時間の駆動時間を実現しているとのことです。
ゲルマニウムファズ的なサウンドなんですが、ゲルマニウムパーツは使用していないとのことでした。+1オクターブのコントロールをToneノブとしたことで、非常に高い音が出るモードなのでToneとすることでキンキンのオクターブアップから暖かく滑らかなオクターブファズサウンドまでを得られるようになったとのことです。-2オクターブはVolumeコントロールとすることで、原音とのバランスを自在に調整可能。かなり古いタイプの回路を元にしているため、フロントPUにしてハイフレットを弾くことでトラッキングが良くなる、というヴィンテージオクターブファズ同様の特性を持ちます。

このファズについては、実際に演奏しながら説明してくださいました。(写真はディレイの説明中)
 

Vox Tone Garage Double Deca Delayicon

ラストは、こちら。アナログディレイです。コントロールはLevel、Modulation、Feedback、Timeで、Long、Short、Bothの切替スイッチを搭載。ちょっと変わったアナログディレイで、内部には最大300msまでのディレイと900msまでのディレイを搭載し、それぞれを個別に、または組み合わせて使うことができるようになっています。

ディレイのシグナルパス。非常に丁寧な説明です。3つのBBDでどうやって1BBD(ショート)と3BBD(ロング)のディレイを分けているのかを説明しています。
そして、このディレイのポイントは、2つのアナログディレイの音を変えている点。BBDを使ったアナログディレイはどうしてもノイズが出るため、そのノイズをシャットアウトするためにハイカットフィルターをかけます。それがアナログディレイ特有の暖かいサウンドとなるんですが・・・

このペダルでは、ショートとロングのフィルターを少し変えています。具体的にはロング側の方がハイを多めにカットしているとのこと。こうすることで、Bothモードでマルチタップディレイのように使った際、それぞれの音にめりはりがついて個性的なディレイサウンドが得られるとのことです。Double Decaの2階建てバスの名前は、この2つのディレイを1つにしたことから付けられたそうですね。また、実際に試しましたが、発振させることもできます。

こちらも真空管は使われていません。理由は、ディレイ自体の電流消費が激しいため、真空管を使ってしまうと電池では動作が追いつかないから、ということです。Voxのようなメーカーとして、「使えないペダル」を作るわけにはいかないということですね。こちらも実際に音を出しての説明がありました。また、BBD確保のため、このモデルのみ発売が遅れてしまうということです。
なお、各モデル、ディスクリート回路ということですが、ディレイのBBD、および真空管昇圧回路にのみ、チップが使われているということです。全モデルトゥルーバイパス、フルアナログ、そしてMade in Japanです!
 
ダイジェストムービー(Youtube)
ダイジェストムービー(ニコニコ動画)
今回行われた説明会のダイジェストを動画にしてみました。試奏の様子(どれほどうるさかったかw)と、高電圧駆動の説明、およびファズとディレイの演奏しながらの説明を簡単にまとめています。超適当編集ですが、雰囲気だけでも伝わればと思います。
 

と、いうわけで、Voxエフェクターミーティングのレポートと、Vox Tone Garageシリーズ各モデルの簡単な解説でした。
実際に弾いた中では、個人的にオーバードライブが非常に良かったです。個性ではオクターブファズが飛び抜けていました。また、アナログディレイは全体的に評判が良かったです。

お土産に、TシャツとVoxロゴ入り12AX7(非売品)をいただきました。
また、実は今回のペダルのサンプルモデルをお借りできることにもなりましたので、届き次第、それぞれのレポートも書かせていただこうと思います。
 
今回は本当に楽しいイベントでした。KORGさん、シンコーミュージックさん、ありがとうございました!
また、KORGの開発のみなさんがこのブログを読んでくださっているということも、本当に嬉しいことでした。
Vox Tone Garageシリーズの紹介映像
楽器.meさんによるイベントのムービー(どうでも良いですが17秒あたりで試奏してるの私でしたw)
Young Guitarさんのイベントレポート
楽器.meさんのイベントレポート
エフェクター写真館さんのイベントレポート
マルハチblogさんのイベントレポート
 
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