マルチエフェクター。かつてマルチといえば、初心者向けの練習用や、本格的なシステムを持ち込めないステージなどに使える便利なモデルとして、またレコーディングなどで普段は使わないエフェクトを使ったりするものとして使われてきた感じがします。ボードでもサポート的な使われ方が多かったかもしれません。
しかし、近年はよりハイエンドなモデルが発売され、むしろボードやアンプを淘汰してプロのステージに君臨していたり、低価格モデルでも少し前のフラッグシップクラスと同じサウンドが出せたり、より良いモデルが出ていたりします。
最近のマルチエフェクターをいろいろ、価格帯別にまとめてみました。今回はPart1ということで、だいたい3万円までの価格帯を見てみます。
なお、価格は変動するものですし、お店によって違います。一応一般的なお店での価格を中心に分けていますが、場合によって価格帯が変わることや別の価格帯で販売されていることもあります。
また、同価格帯内での掲載順はブランド名順となっています。全モデルを掲載するのは難しいので、今一般的に販売されている、または人気のモデルを中心に載せています。
では、いってみましょう。
- 〜¥10,000まで
最もシンプルなモデルがラインナップされています。
Zoom G1on / G1Xon
Zoom B1on / B1Xon
Zoom MS-50G
また、パッチのメモリーも可能となっていて、50までのパッチをメモリー可能。また、フットスイッチ1つでも楽曲に合わせて使うことができるよう、パッチの呼び出す順序を設定することも可能です。USBからファームウェアアップデートもできます。
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Zoom MS-70-CDR
同時に使えるエフェクトは最大6種類までとなっていて、50種類のメモリーを登録可能(30種類のプリセットを最初から搭載。それらも自由に設定変更できます。)。26種類までのメモリーを登録し、フットスイッチで順に変わっていく形にも対応します。タップテンポやチューナーも搭載します。コントロールは他のMSシリーズ同様、3つのスイッチを兼ねたパラメータノブとフットスイッチ、そしてその周りに配置される4つのキーという形です。
駆動はアダプタ、または単3電池2本で、最大連続駆動は7時間。(おそらくステレオ時は5時間)USBによるファームウェアアップデートにも対応します。
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Zoom MS-60B
メモリー数は50。そのうちの26種類までをA〜Zとして割り当てることで、フットスイッチを踏む度にA、B、C・・・と変わっていく設定も可能。もちろんチューナーやタップテンポにも対応します。
このペダルはステレオ出力も可能で、ラインアウトにも対応。駆動は9Vパワーサプライ、または単3電池2本で、電池の場合新品で約7時間程度の駆動が可能です。
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- 〜¥30,000まで
主にエントリークラスのモデルが発売されている価格帯です。
BOSS GT-1
デモムービー
クイックスタートビデオ
BOSS GT-1B
90種類のエフェクトタイプを収録。99ファクトリープリセットと99ユーザープリセットを装備。収録エフェクトがベース用となっている他は基本的にGT-1と同様の機能です。
サンプルムービー
Hotone RAVO MP-1
Hotoneが研究を重ねたという「ダイナミック・エミュレーション」という手法で、様々なサウンドを再現。PREFX、GATE、DRIVE、EQ、CAB、MOD、DELAY、REVERBの8種類のエフェクトモジュール、つまりエフェクトの種類があり、その中に合計130のエフェクトタイプを収録。PREFXはコンプレッサーやワウなど、GATEはノイズゲートなどを収録しています。同時に使用出来るエフェクトは8種類。各モジュールから1つずつという形になっています。エクスプレッションペダルは詳細に設定することができ、演奏のフィールも変えられます。
また、30秒までのサンプリングルーパーも搭載しており、さらに100パターンのドラムマシンを使ってリズムのついたループを作ることも可能です。チューナーも内蔵。ディスプレイも見やすく作られています。
プリセットは100。ユーザープリセットがさらに100。44.1kHz/24bitのAD/DAコンバータを搭載し、DSPは32Bitとのことですね。そしてプリセットは「Ravo Tonebank」というソフトウェアで管理、編集、シェアもできます。電源を入れたときに最初に選択されるパッチを設定することもできるので、使い勝手も考えられたモデルとなっています。
入出力端子はインプット、アウトプット、ヘッドフォンとAUX、そしてUSB。USBはオーディオインターフェイスとして使えます。
電源は付属のアダプター、または単3電池4本、およびUSBバスパワーに対応しています。
サンプルムービー
サンプルムービー2
サンプルムービー3
Line6 AMPLIFi FX100
計200種以上のアンプ、エフェクト、スピーカーキャビネットのモデリングを内蔵し、同時に8種類までのエフェクトを使用可能。本体には100種類のプリセットを保存することができ、iOS機器を使えば無制限にプリセットを保存することもできます。
また、Bluetoothストリーミングオーディオを使用してのジャムセッション、同時に音楽ライブラリー内の楽曲を選択すると、そのサウンドに合った音色を自動的に設定できるトーンマッチング機能も搭載。また、これらの機能を使うためのiOSアプリ「AMPLIFi Remote」にはクラウドコミュニティ機能もあり、自作パッチをアップロードしたり、他のプレイヤーの製作したパッチをダウンロードしたり評価したりすることも可能です。A、B、C、Dとタップテンポフットスイッチ、およびエクスプレッションペダルを搭載し、Drive、Bass、Mid、Treble、FX、Reverbノブと大きなコントロールノブを搭載、左上にLCDディスプレイを搭載するだけのシンプルな筐体ですが、iOS機器からリモートコントロールできるので様々な機能を即座に設定できるようになっています。
入出力系はGuitar IN、ステレオ対応のMAIN Out、Amp Out、PhoneとUSB端子を搭載。
解説/デモムービー
解説/デモムービー2
プリセットについての解説
音作りについての解説
出力端子についての解説
Zoom G3n / Zoom G3Xn
3つのコンパクトエフェクターが並んだようなスタイルのマルチエフェクターで、5アンプモデル、5キャビネットモデル、70エフェクトを搭載。最大7つまでのエフェクトを同時使用可能。(使用するエフェクトアルゴリズムによって最大使用エフェクト数は変わります。)もちろん各エフェクトアルゴリズムは自由な接続順で使うことができます。設定をユーザープリセットとして150種類まで保存可能。75種類のファクトリープリセットも用意されています。さらに。Mac/Win対応アプリケーション、Guitar Labを使用することで追加のアンプモデルやエフェクトタイプを無料でダウンロードすることも可能です。
また、68種類のリズムパターンを内蔵したリズムマシンも搭載。最長80秒のフレーズをレコーディングできるルーパー機能もあります。入出力端子はインプット、ステレオアウト、Aux In、Control端子とUSB、DCインプット、電源スイッチとなっています。ステレオアウトのL端子はヘッドフォンアウトとしても機能します。コントロール端子は外部エクスプレッションペダル、FP02Mを接続できます。
それ以外はG3nと同じ形となっています。
サンプルムービー
Zoom B3n
そして、Ampeg SVT、Fender Bassman 100、SWR SM-400、Trace EliotAH400SMX、Aguilar DB750のアンプモデリングと、それぞれに合わせたキャビネットモデリングを収録。キャビネットモデリングにはIRを使用。68種類のリズムパターンを内蔵したリズムマシンも搭載。最長80秒のフレーズをレコーディングできるルーパー機能も付いているので、練習や様々なパフォーマンスに使うことも可能。入出力端子等はG3nと同じですね。
サンプルムービー
ということで、実売で3万円くらいまでのモデルを見てみました。
やっぱこのあたりはZoom強いですね。しかし最近はGT-1も相当人気が高いです。
Part.2に続きます。
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