きになるおもちゃ -ギター・エフェクター・アンプ・DTM関連の情報サイト-

ギター・エフェクター・アンプ・DTM関連の情報サイト


きにおも@Twitter
Facebookアカウント
instagramアカウント
Line@アカウント
きになるおもちゃ@Lineブログ

がっきや速報
楽器店のセール情報や限定特価品をまとめてみます

ボカロ曲

リンク切れ等がございましたら、メールかコメントに書いていただくと助かります



きになるリスト(ニコニコ動画) Youtubeチャンネル Instagram

当サイトの内容を説明文等に使用している楽器店さんがあるようですが、一切関係がありません。

Kemper、Fractal、Mooer、Biasシリーズのプロファイル・キャプチャ・マッチング機能を比べてみる

f:id:toy_love:20190603010229j:plain

本物のアンプやギターサウンドなどを元に、自分だけのプロファイルやプリセットなどを作成する。特に実在するギターアンプのサウンドを自分で再現する、という機能といえば、Kemperが特に有名です。
Kemperではそれを「プロファイル」と呼びますが、構造としては違っていても、似たような感じで実在のアンプサウンドなどをサンプリングして再現する機能があるものがあります。
今回は、それぞれの機能をどうやって行うのか、また何ができるのか、ということを比較してみたいと思います。

まずは、その機能を持った機材を先にまとめましょう。

Kemper

アンプサウンドを再現する機能として特に有名なのがKemperです。
サウンドを独自の方法で「プロファイル」することで、アンプサウンドを再現できます。
再現できるのは、アンプ全体、キャビネット、マイク(と部屋の反響など)を全てと、アンプヘッド部のみの「ダイレクトプロファイリング」の2モードです。
なお、全体をプロファイルするモードでは、プロファイル後自動的にヘッド部とキャビ/マイク部に分けられ、他のプロファイルした「リグ」に組み合わせたり、ダイレクトプロファイリングしたリグに組み合わせることもできます。
ただし、この「キャビ/マイク部」はKemperのみで使用することができるものです。

Fractal Audio Systems Axe-Fx III

Kemperと並んで語られることの多いFractal Audio Systemsのハイエンドマルチエフェクターです。
リアルアンプやアンプシミュレーターを使ったサウンド、または先にレコーディングされた音(ギターのみの部分があるならCD音源からも)に、アンプモデルの音を近づけることができる「Tone Match」機能があります。
また、別途キャビネットIRを独自に作成するIR Capture機能があります。作成したIRや外部機器で使うこともできます。

Mooer Preamp Live

中国のエフェクターブランド、Mooerの、プリアンプモデリングをプリセットして使うことのできるアンプシミュレーターです。
このPreamp Liveには、リアルアンプのサウンドを再現したプリアンプモデルを登録するTone Capture機能があります。

Mooer GE300

同じくMooerのフラッグシップ級マルチエフェクターです。
このモデルのTone Captureには上記Preamp Liveと同様のアンプサウンドを再現するモードに加え、歪みエフェクターを元にエフェクトモデルを作る機能、ギターサウンドを近づける機能、そしてオリジナルIRを作成する機能があります。

Positive Grid Biasシリーズ

プラグインエフェクトからハードウェアにも進出したPositive Gridには、ハードウェアではなくプラグイン側にマッチング機能があります。
様々なパーツを構成してアンプモデリングを作り上げていったりすることの出来るBias Amp 2.0には、実際のアンプサウンドを再現するAmp Match機能、およびギターサウンドを用意されたギターサウンドへと変えることのできるGuitar Match機能があります。

また、様々なエフェクトを収録し、独自の歪みペダルを構築したりすることのできるBias Fx 2.0には、歪みエフェクターのサウンドを近づけるPedal Match機能があります。
 
それでは、それぞれの機能を見てみましょう。

Kemperの場合

ではまずはKemperから。

  • 通常のプロファイリング

Kemperからアンプのインプットにシグナルを送り、アンプをマイキングしてマイクプリアンプからKemperにシグナルを戻します。
独自のシグナルを再生、それを録音した後、ギターをプレイして調整することでプリアンプ、パワーアンプ、スピーカーキャビネット、マイキングのサウンドを再現したアンプモデルを作る事ができます。
基本的に真空管アンプに最適化されていますが、トランジスタアンプやマルチエフェクターのアンプモデリング、また歪みエフェクターを使ったり、歪みエフェクターをかけたアンプサウンドをまとめることもできます。
Kemper独自のロジックで、プロファイルしたサウンドはアンプ部(プリ+パワー)とキャビ部(スピーカー+マイク)に分けられ、Kemper内でそれぞれ個別に組み合わせて使うこともできます。

  • ダイレクトプロファイリング

Kemperからアンプのインプットにシグナルを送り、アンプのスピーカーアウトからDIに接続、DIからKemperにシグナルを戻し(別途DIからスピーカーキャビネットにも接続)て、プリアンプとパワーアンプのみの音をプロファイルします。

  • 特徴

それぞれ、キャビあり/なしの違いはありますが、どちらもアンプサウンドをシミュレートしたものを作ります。作ったプロファイルは、さらにEQやゲインコントロールで多少の調整は可能です。アンプのリアルな設定にかかわらず、その時の音をフラットセッティングとして読みます。
プロファイルしたサウンドをコントロールできる自由度としては最も高く、ほとんど「全く新しいアンプモデリング」として扱うことができます。
一方、外部機器で使用できるIRファイルを作成したり、アンプ以外は基本的にプロファイルすることはできません。(歪みエフェクターをプロファイルした場合、「歪みエフェクターに似た音の真空管アンプ」的な音になったりします。ただ、ODをかけたアンプの音、などはかなり近づけることができます。)


Kemper Profiling Amplifier - Profiling a Bogner Amp


Fractal Audio Systems Axe-Fx IIIの場合


  • Tone Match

リアルアンプや別機材のアンプモデリング、およびギターだけを録音したサウンドを元に、似た音を作るための機能です。
リアルアンプ/アンプモデリングを使う場合は、Axe-Fx本体とアンプを接続し、できる限り「似たアンプモデリング」と「キャビネット」を探して設定します。アコースティックギターサウンドを再現する場合や、似たキャビネットが無い場合はアンプモデリングのみを使います(本体にはキャビネットからIRを作る機能(後述)があるので、IRを作ってそれをキャビネットに設定する方が良い結果になるということです)。
録音したオーディオソースを使う場合も、同様に似た音を先に探して設定します。

オーディオソースを使う場合は、オーディオソースを再生し、その後同様にギターをプレイします。リアルアンプ/他社モデリングを使う場合は画面に表示される周波数特性を見ながらギターをプレイしていきます。
マッチング完了後、Amound(フィルタ)、Smoothing(周波数カーブ)を調整することもできます。

  • IR Capture

また、リアルなスピーカーキャビネットからIRを作る事もできます。
IRを作るには、Axe-Fxからアンプインプットに接続し、アンプにマイクを立ててマイクプリアンプからAxe-Fxに戻す、またはアンプヘッドとキャビの間にDIを通し、DIからもAxe-Fxにシグナルを戻すことでより詳細にIRを作る事もできます。
IR CaptureはCab-Labソフトウェアを使うと簡単に行えますが、本体だけで行う事も可能です。(メーカーはソフトウェアの使用を強く推奨)

  • 特徴

実際の機材だけでなく、レコーディングされた音を元にできるのがAxe-Fxの大きな特徴です。ただギターとアンプ以外の音や別のパートが被さっていると音を似せられないという制約はあります。
また、外部機器でも使えるIRを作成することができるのも特徴ですね。


Fractal AXE FX III - Tone Matching Test and Tutorial


Mooer GE300の場合

Mooer GE300
続いてMooer。Tone Captureという機能ですね。
Preamp LiveにあるTone Capture機能はGE300が完全にカバーしているので、GE300の場合のみで載せます。

  • Amp&Stompモード

本体のエフェクトループを使用し、ギターからGE300、GE300のSENDからアンプインプット、アンプのSENDからGE300のRETURN、GE300のアウトプットからアンプのRETURNにケーブルを接続することでアンプサウンドを近づけます。
アンプ側にエフェクトループが無い場合は、スピーカーアウトからDIを通してGE300のRETURNに接続することもできます(別途DIからキャビネットに接続)。
GE300で、事前に似たアンプモデリングを選択しておき、それを元に音をキャプチャします。その後Source(GE300で選んだアンプモデリング)、Target(音を似せたいリアルアンプ)それぞれでギターをプレイし、音を近づけます。キャプチャ後、3バンドEQとレベルを調整できます。
ここまでの機能はPreamp Liveにもあります。

また、エフェクトループを使用し、歪みエフェクターをキャプチャすることもできます。この場合、事前に選ぶのはアンプモデルではなく、オーバードライブ/ディストーションブロックを使います。それ以外の方法はアンプと同じです。

  • GUITモード

ギターサウンドを別のギターサウンドに変えるモードです。Source(実際にプレイするギター)とTarget(似せたい音のギター)を用意し、それぞれの接続を切り替えながら同じフレーズをプレイすることで、音を似せることができます。
同じギターのPUセレクトやコイルタップを再現することでフットスイッチでギター側の設定を変えた音を作ったり、全く違うギターのサウンドに近づけることができます。

  • IRモード

GE300からアンプインプットに、アンプに立てたマイクからGE300RETURNに接続することで、IRファイルを作成することもできます。作成したIRファイルはGE300だけでなく外部機器で使うこともできます。

  • 特徴

アンプのトーンキャプチャー機能はAxe-Fxに似たスタイル。ただ、アンプモデルのエフェクトブロックだけでなく、歪みエフェクターのエフェクトブロックにキャプチャできるのもGE300の特徴。
また、GUITモードでは、これまで2本のギターを切り替えていたステージが1本で済んだり、一時的に借りたギターのサウンドを再現することができるのもポイント。あくまで「ソースギターの音をターゲットギターの音にする」ための機能なので、「ターゲットの音だけを共有」するようなことはできません(たぶんやっても全然違う音になる)。
IRを作る事ができるのも便利なところですね。


MOOER GE 300 TONE CAPTURE !

Positive Grid Bias Amp 2.0の場合

Positive Grid Bias Amp 2.0

  • Amp Match(Professional/Eliteのみ)

アンプモデリングプラグイン、Bias Amp 2.0には、リアルアンプのサウンドを再現するモードがあり、それをAmp Matchと言います。まず、事前にできる限り似たプリセットを選択しておきます。
スタンドアロン、またはプラグインとしてどちらで動作させるかで接続方法が違っていて、スタンドアロンの場合は2in/2outのオーディオインターフェイス、アンプのマイキングが必要となります。オーディオインターフェイスのIN1にギター、IN2にマイク、OUT1にモニタ、OUT2にアンプを接続します。
DAWプラグインとして使う場合は、DAW上の2つのトラックを使用してソース(選択したプリセット)、ターゲット(似せたいリアルアンプ機材)それぞれでギターをプレイし、マッチングを行います。
マッチング後、EQとゲイン、レベルの調整もできます。

  • Guitar Match

事前に用意されたギターのサウンド(ターゲット)に、自分のギターの音(ソース)を似せることができます。選択できるギターサウンドは最大18種類。グレードにより違いがあります。
詳しくはこちらのリストを参照。StandardとDemoは2種類、Professionalは6種類、Eliteは18種類となります。
まず、自分のギターのタイプ、PUを選択し、音を出してPU出力を計測、その後実際にプレイをして手持ちのギターのサウンドをプロファイルし、その後音を合わせたいギタータイプを選択して、音を変えることができます。

Positive Grid Bias Fx 2.0の場合

Positive Grid Bias Fx 2.0

  • Pedal Match

また、Biasシリーズのエフェクタープラグイン、Bias FXにはPedal Match機能があります。
こちらはDAW上の1つのトラックを使用します。
Amp Match同様、事前に似た音のプリセットを選択。エフェクトをONにした音を録音、その音にプラグイン側のプリセットを似せる形となります。使うトラック数以外は基本的にAmp Matchと同様の方法ですね。

  • 特徴

事前に用意されたギターサウンドにギターの音を変えるタイプのGuitar Matchは、Mooerともまた違ったスタイルですね、用意されたサウンドに似せるとは言え、かなり多くの名モデルが用意されているのが特徴。
また、プラグインだけあって、DAW上でけっこう楽に行えるのもポイントですね。

BIAS Desktop - How to use AMP MATCH (in detail)

 
ということで、各メーカーが用意したプロファイルやキャプチャ、マッチング機能の違いでした。
こうしてまとめてみると、Kemperは完全独自路線。他はどれも「似た音のプリセットやモデリングを選んで、そこから似せていく」という方式です。MooerのGuitar Matchは他にはない独自機能ですね。レコーディングされたオーディオソースから音を似せられるAxe-Fx、DAWを使ってアンプやエフェクターを再現できるBiasシリーズといった違いもありますね。
事前に用意された音に合わせるスタイルでギターサウンドを変化させるBiasのGuitar Matchも面白いです。
ギター、アンプ、エフェクターを全部カバーするGE300の機能は最新モデルならではの多機能さという感じです。

toy-love.hatenablog.com

 
 
Lineアカウントから1日1回ブログ更新をお知らせ!
Lineブログ更新中!
がっきや速報
人気blogランキングへ にほんブログ村 音楽ブログへ 友だち追加



にほんブログ村 音楽ブログへ
免責:
紹介している商品のリンク先の販売店、およびメーカーと管理人は関係ありません。
仮に御購入の際になんらかのトラブルがおきましても管理人は責任を負いかねます。
当サイトは楽天アフィリエイト、Amazon.co.jp アソシエイト、Yahoo!アフィリエイト、アクセストレード、A8.net、リンクシェア、Google Adsence、iTunesのリンクを使用しています。
また、当サイトと同じ改造を行って何らかの問題が発生した場合も責任は負いかねます。ご了承ください。
Privacy Policy