様々なオーディオルーティング機器やエフェクター、ケーブル等を制作するFree the Tone から、位相を測定するためのアナライザーが登場です。
「Free The Tone PHA-1 PHASE ANALYZER」は、現在のシステムの位相がどのようになっているかを測定できる機器。
音は波です。位相というのは、簡単に言うと波の位置のこと。同じ振幅(音量)、同じ周波数(音程)であれば、単体で聞こえる音は同じ。ギターだけでプレイするなら位相は基本的に関係ありません。(アンプとかだと置き場所とか背後の壁とかの影響はありますが、その辺言い出したらきりがないので・・・)
音の波が、たとえば0の位置からはじまって先に空気を押し、次に戻り・・・を繰り返す場合と、先に空気が戻り、次に押し・・・を繰り返す場合があるとします。その2つの波は、位相が反転している状態です。全く同じ動きをする位相の反転した波を合成すると、音は消えます。
バンドのアンサンブルでは、もちろんパートごとに音は違いますが、それらの波自体も様々な波の合成によって作られた音であり、重なり合うことで一部の音が増幅されたり消えたりしてアンサンブルのサウンドになっていきます。理想としては、全てのパートの出す位相を合わせる。これは「同じにする」のではなく、意図的に逆相にするものも含めて、理想の状態にするということが大事です。
その辺は言い出したらなんでも言えてしまうところもあったりしますけど。聴き手の位置とかによっても変わるのは当然。ですが、できる限り「合わせる」ことで、より良い音を伝えたい、という時、今使っているギターのシステムで位相がどうなっているのかを知る、というものが今回のモデル。
エフェクター等により、入力したシグナルが逆相で出力されるものがあります。それ自体は悪いことではありません。もちろん逆相にするエフェクターを2つ使えば位相は正相にもどります。最終的な形で逆相になっていても、それでアンサンブル上OKであれば別に良いのです。
ただ、あくまでも今がどうなっているのかを知ること自体は悪いことではないと思います。正相だから良い、逆相だからだめではなく、どの方が今のバンド、アンサンブルでは好ましいかを考えてシステムを組むというのも、究極を目指すなら一つの指針にはなります。
このPHA-1は、ARC-4と組み合わせて最も効果を発揮するよう作られています。
ARC-4にはプリセットで位相の反転ができるので、プリセットごとに位相を測定しておけば、どんなエフェクトの組み合わせでも常に位相の方向を安定させることができる、ということになります。
また、ARC-4と7PIN DINケーブルで接続することでARC-4に入力された信号レベル、もしくは ARC-4から出力する信号レベルの表示も可能となっています。
ARC-4と組み合わせて使う際の固定器具、KS-EP-1も発売されています。
この機材は、本当にマニアックなものです。何の意味があるの?と思う人も多いと思いますし、そこまでしなくても・・・という人も多いでしょう。ただ、ここまでこだわりたい、というプレイヤーのための機材をラインナップする、というのもまたFree the Tone らしいと思います。
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