1873年、日本では明治6年。かの岩倉具視使節団が日本に帰ってきた年のことです。トルコ出身のギリシャ人であるアナスタシオス・スタトポウロが、トルコのイズミルで楽器工房を開きました。当初はヴァイオリンやリュートを制作していました。
1903年にアメリカに移住し、ニューヨークに工房を開きます。ヴァイオリン、リュート、マンドリンの制作も行っていたとのことです。
1915年、息子のエパミノンダス・スタトポウロがその工房を受け継ぎ、バンジョーを制作し、人気を博します。この頃は The House Of Stathopoulosという社名だったということです。
1928年に社名をEpiphoneと変えます。エパミノンダスの愛称Epiとフォン(ギリシャ語の音)を組み合わせた名前です。そしてこの頃にギターの制作を始めます。
エパミノンダスは1945年に亡くなり、兄弟のオルフィーとフリクソに経営が移ります。1940年代後半から50年代、EpiphoneはアメリカでGibsonと並ぶギターメーカーとして知られるようになります。
しかし、経営面ではあまりうまくいっておらず、1951年に長期ストライキが起き、ニューヨークからフィラデルフィアに移転。その後1957年、長年エピフォンのギターを使用し、ギブソンとも懇意だったレス・ポール氏の進言もあって、ギブソン傘下となります。
1960年代のEpiphoneは、Gibsonと同じカラマズー工場で制作されていました。当時のGibsonのES-330のブランド違いモデル、Casinoは多くのギタリストが使用したことで人気となります。
1970年代になると、Epiphoneはまず日本製となります。80年代には韓国生産となります。2002年には中国にEpiphone専用のギター工場が作られました。また、2006年まではEpiphone Elitistとして日本で制作されたモデルもありました。(山野楽器主導で、寺田楽器などが制作。日本の代理店がGibson Japanとなったことで終了)
というような歴史を持つEpiphone。Epiphoneという名前での歴史は95年ですが、その元をたどれば150年となります。ちなみに現在の親会社であるギブソンの歴史は1894年から(会社設立は1902年)なので、ギブソンより長い歴史を持つような感じだったりします。
ということで、エピフォン150周年を記念したモデル、いろいろ見てみましょう。
エピフォンを代表するモデルです。5層のレイヤードメイプルを用いたボディ、マホガニーネック、インディアンローレル指板22F。
Epiphone PRO P-90×2のピックアップに、2Vol、2Tone、3Wayセレクターを搭載。ダイアモンドトラピーズテイルピースにTune-O-Maticブリッジとなります。
150周年のナチュラルモデルです。
こちらはギブソン、カラマズー工場で制作されていた時代のシェラトンを元にしたモデルです。ボディはレイヤードメイプル。1ピースマホガニーネックにインディアンローレル指板22F。
ピックアップはGibson Mini Humbuckerを搭載し、2VOl、2Tpne、3Wayセレクター。トーンにはオレンジドロップコンデンサを使用。
ブリッジはTremotoneトレモロとTune-O-Maticブリッジとなっています。
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続いて「Epiphone 150th Anniversary Zephyr Deluxe」。
もともと1948~1957年、ギブソン買収前に作られていたアーチトップギターです。
レイヤードメイプルのボディに5ピースメイプル/マホガニーネック、エボニー指板20F。
ピックアップはEpiphone NY Mini Humbuckerで、2Vol、2Tone、3Wayセレクターとなっています。
ヴィンテージトラピーズテイルピースとフローリングブリッジを用いた、主にジャズ向けなスタイルのモデルです。
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そして「150th Anniversary Crestwood Custom」。
1958年に発売されたCrestwood。59年にCrestwood Customという名前となった、Epiphone初のソリッドボディです。
マホガニーボディ、マホガニーネック、インディアンローレル指板22F。
ピックアップはGibson Mini Humbuckerで、2Vol、2Tone、3Wayセレクター。
Tremotone VibratoとTune-O-Maticブリッジとなっています。
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