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ギター用エフェクター トレモロ/ヴィブラート基礎編 〜トレモロ/ヴィブラートの歴史と激安モデル〜

久々の基礎編シリーズ、今回はトレモロ/ヴィブラートについて書いてみます。トレモロは、エフェクターとしてはさほど数が多くないですよね。しかし、その効果はまさに「エフェクト」といえるものだと思います。
今回は1回目なので、まずトレモロ/ヴィブラートの仕組みと、7000円を上限とする激安トレモロを見て行きたいと思います。

  • トレモロとヴィブラート

まず最初に、誤解されやすいことが多いので、「トレモロ」と「ヴィブラート」はどういうものかについて書いてみます。トレモロとは、イタリア語で「揺れ」「揺らぎ」という意味で、ヴィブラートは「震える」という意味です。
さて、ギターの速弾きの基礎で「トレモロ」という言葉が出てくるのを知っている方も多いと思います。同じ弦を、できるだけ早くオルタネイトピッキングすることですね。これは「トレモロ奏法」といって、エレキギターのようにサスティンを得ることのできないマンドリン等の弦楽器では基礎中の基礎となる奏法です。どういうことかというと、例えばドの音を伸ばす場合、「ドーーーー」と一度のピッキングで弾くのではなく、「ドドドドド」と何度もピッキングすることで擬似的な持続音としてつくるわけですね。そのため、マンドリンのピック(という名称でいいのかな?)は、非常にやわらかいものを使用します。(マンドリンはギターでいう12弦ギターのように、それぞれの弦が2本で一組となっているため、硬いピックだと弦を切ってしまうというのも理由になりそうです)ちなみに、マンドリンオーケストラ(コントラバス、チェロ、マンドリン、クラシックギターで構成されたオーケストラ)を見に行ったことがありますが、マンドリンのトレモロによる持続音は特徴的で、おもしろかったですよ。ギターのトレモロのようにアタックがはっきりと出ないので、ヴァイオリンのような擦弦楽器に近いサウンドでした。
話がそれてしまいましたが、もともと「トレモロ」とは、そういう「一つの音を連続的に弾く」奏法のことを意味していました(一応、「バッテリー」という複数の音を連続的に弾く奏法もトレモロの一種です)
さて、ヴィブラートですが、エレキギターにおける「ヴィブラート奏法」といえば、脱初心者の鍵とも言われる奏法で、一定間隔で軽いチョーキングアップ/ダウンを繰り返すことで音色に独自色を加え、深みのある音色を作り出す上では欠かせないものですね。また、サスティンもよりアップします。(サスティンの代替としてトレモロを使ったマンドリンとは対称的でおもしろいですね。)ちなみに押弦した指先を支点として左右に振るわせることで揺らぎを得るヴィブラートもあります。主にクラシックギターで多用されます。
ヴィブラートを語る上で欠かせないのが、声楽との関連です。オペラ歌手や、演歌歌手に例をみるまでもなく、ヴォーカリストの個性が最も出るのがヴィブラートです。このヴィブラートにも、音程を上下させるものと、音量を上下させるものの2種類があります。喉を使って操作するのが音程、お腹で操作するのが音量ですかね。
これらが、もともとの音楽における「トレモロ」「ヴィブラート」の一般的な意味です。
 
さて、エレキギターの世界において、この「トレモロ」と「ヴィブラート」は非常に誤解されやすいものです。というのも、たとえばストラトキャスターやグレッチ等に装備された「トレモロアーム」ですが、その役割は弦のテンションを上下させることに伴う音程変化を求めるもので、あきらかに「ヴィブラート」です。そして、古くからのフェンダー真空管アンプに装備された「ヴィブラート」は、伸ばした音を途切れ途切れにすることで「同じ音を連続的に発する」という「トレモロ」効果だからです。さらには「本物の」ヴィブラートエフェクターと「トレモロ」エフェクターもでてきて、いろいろと混ぜ合わさっています。
私のように、他の楽器からエレキギターに移ってきたようなものには、まず「トレモロアーム」の名前で違和感を覚え、エフェクターにおける「トレモロ」と「ヴィブラート」の違いが分からず、混乱してしまうことがあります(というか以前そうでした)ので、あえてここまでスペースを取って違いについて述べてみました。

 

  • エフェクターとしての「トレモロ」「ヴィブラート」

さて、エフェクターにも「トレモロ」と「ヴィブラート」が存在しています・・・が、先に結論を言ってしまうと、「聞いてみないと分からない」です。ギターアンプにおいても先駆的な活動を行っていたフェンダー社のアンプにはエフェクトが搭載されているものがありました。その代表的なものがリバーブとヴィブラートなのですが・・・先ほど書きましたように、この「ヴィブラート」は実は「トレモロ」だった、というわけですが、しかし、実際にピッチをゆらす「ヴィブラート」というエフェクターも存在しているので、特に古いものになると、「ヴィブラート」と書いてあるのにトレモロでしかないものもあります。さらに、VOX AC30CC1などで使われる「トレモロ」回路は、ヴィブラートとトレモロの両方の側面を持っています。
ただ、現在発売されているものは、ほとんどトレモロは「音を断続的に発生させるもの」、ヴィブラートは「音程をゆらすもの」と考えていいと思います。両方の側面を持ったものは、こと「エフェクター」として存在している場合、コントロールにトレモロとヴィブラートの両方がありますので、どちらの名前で書かれていても分かると思います。
さて、これらのエフェクターの歴史ですが、もともとはオルガンのために作られたものでした。トレモロエは、単純に音量を規則的に上下させる回路ですので、非常に古くから存在したようです。
そしてヴィブラートは、やはりというか、結局というか・・・フェイザーと同じく、ロータリースピーカーのサウンドに端を発します。歴史的には、フェイザーが開発されるまで、ロータリースピーカーをシミュレートするために作られた最先端のエフェクトがヴィブラートだったわけですね。
LFOによる発振した周波数を使うことで、原音の周波数を定期的に変化させることでピッチを変化させる、という単純なものですが、それでも開発は苦労したようです。
そして、フェイザーが開発されてから、そのフェイザー回路を用いたヴィブラート、さらにディレイを得るためのBBD素子が開発されると、それを使ったヴィブラートが作られ、現代ではBBDを使ったものが一般的となっています。(JAZZ CHORUSやBOSS CE-1に使われたヴィブラートは、BBD素子を用いたものです)
余談ですが、このロータリースピーカーが出た後、「初のロータロリースピーカーシミュレータ」ともいえるものに「スキャナ」とよばれるヴィブラートがありまして、このスキャナのコントロールが、揺れをコントロールする「ヴィブラート」と、それに原音をミックスさせる「コーラス」だったのですが、この「コーラス」と「ヴィブラート」という組み合わせは、後のRoland Jazz Chorusにおけるコーラス/ヴィブラートというエフェクトの内蔵にもつながっていくようで、面白いと思います。
 

  • 激安トレモロ/ヴィブラート

それでは、7000円までで買うことが出来る激安トレモロ/ヴィブラートをみていきたいと思います。

ARTEC SE-VTM VINTAGE TREMOLO

ARTEC SE-VTM VINTAGE TREMOLO
価格:4,400円(税込、送料込)

最近登場した、リーズナブルなエフェクトを多数そろえるブランド「Artec」のトレモロです。光学式LFOを使うことで、ノイズを抑えることに成功していますね。コントロールはSPEED、LEVEL、DEPTHと非常に一般的な、正統派トレモロです。

>ONERR CT-1 COPPER TREMOLO

こちらはブラジル製のコストパフォーマンスに優れたエフェクトブランド、「ONERR」のトレモロです。BOSSとARIONをあわせたようなデザインが独特ですね。コントロールはRATE、DEPTH、そしてWAVEとなっていて、WAVEコントロールでは三角波から短波形までを連続的に可変させるという、BOSSのようなコントロールがついています。

Guyatone VT-3 Vintage Tremolo

エントリーブランドとしての名門、グヤトーンのトレモロエフェクターです。どうやらデジタル回路のようですね。売り文句には「よりアナログを意識した新回路」とありますし。ですが、こういったクラスのものだと、ヘタにアナログ回路でノイズが多量発生したり音が痩せたりすることを思えば、デジタル回路の方が安心できるような気もします。コントロールはINTENSITY(揺れ幅)とSPEEDという単純かつ明瞭で、筐体も小さく、使いやすいモデルだと思います。

さて、今回はトレモロ/ヴィブラートの違いや、歴史、そして激安モデルなどを見てきましたが、いかがでしょうか?実はトレモロは、90年代になっていきなり流行するんですが、私はちょうどそのころ中高生だったこともあって、トレモロサウンドはなんだか懐かしいようで、好きです。個人的にはOasisの「MasterPlan」という曲で使われたトレモロ効果が印象に残っていますね。
それでは、次回は定番モノからハイエンドなものまでをピックアップして見ていきたいと思います。



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