前回は、トレモロ/ヴィブラートの歴史と激安なモデルをみてきましたが、今回はもう定番となっているものから、さらにハイクオリティなものや、非常に個性的なサウンドを持ったものまで、いろいろと紹介していこうと思います。
それではいきましょう!
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ちなみに、この「連続的な」波形の変化は、BOSSが独自に保有している、「ギタリストに人気の波形」データによるものだそうです。さすがですね。アナログ回路という点も魅力です。
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コントロールは、DEPTH、RATIO、SKEW、VOLUME、SPEED1、SPEED2となっていて、右側のフットスイッチでトレモロのスピードをSPEED1/SPEED2で設定したものに切り替えることができます。この切り替えも、速度が連続的に増加/減少するため、ロータリースピーカーのような効果が期待できますね。
また、トレモロだとONにしたときに音量が下がったように感じやすいのですが、それを補正する「Volume」コントロールが搭載されているのも素晴らしいです。また、独自の「SKEW」コントロールによって、信号の「減衰」部分をいじくれるようになっています。例えば、信号の増加部分は四角波、減衰部分は三角波、というような効果が可能で、これによって、新しいサウンド作りができますね。
真空管搭載による、太く暖かいサウンドは魅力です。個人的にイチオシです!
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コントロールはSPEEDとDUTYとなっていて、DUTYは一般的にはDEPTHの役割、となるわけですが、このエフェクトの仕様から、音の変化が「タッ・・・タッ・・・ から ターーーターーー まで 連続可変」(公式ページより引用)となっているそうです。面白いですね。
ステレオアウトも可能となっていて、この場合、「ONにしたときのみ」ステレオアウトになる、という独特ながら考えられた形となっています。つまり、OFF時はメインのアンプにモノラルアウト、そしてON時には、ステレオ出力で空間系エフェクトの本領を発揮する、ということです。独特ながら、非常に有用なエフェクトだと思います。
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Bottomコントロールは、トレモロの音量が「下がったとき」のトーンをコントロールするという面白いものです。ミッドレンジと、ハイカットコントロールのようです。もしかすると、例えばBottomを低域よりに設定すると、音量の上下で連続的にトーンが変化する、ということになるのかもしれませんね。
また、Voicingコントロールは、5種類のトレモロサウンドが選べるロータリースイッチとなっていて、これと先ほどの波形を変更するフットスイッチによって、10種類のトレモロサウンドが作り出せるというわけですね。
全体的に情報の少ないこの「RED WITCH」のエフェクターですが、非常に高品位なことで知られています。価格も高いですが、それだけの価値はありそうですね。
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コントロールはSpeedとDepthのみ、回路的な特徴といえば、バッファを内蔵していて、「音量が下がったように聞こえる」トレモロサウンドをすこしブーストして、自然に聞こえるようになっている点くらいです。
つまり、この4万円前後という価格は、そのほとんどが音質、パーツ方向への対価というわけですね。中身を覗いて見たい気持ちになります。
Z.VEX SEEK TREM
ファズやブースター等、歪みの印象が強いZ.VEXですが、彼の「奇才」ぶりは、空間系エフェクトでより発揮されています。この「SEEK TREM」は、8段階のシーケンサーを搭載したトレモロで、1つのスイッチと9つの小さなツマミによってコントロールできるようになっています。スイッチは、シーケンサーの切り替えで、4段階、6段階、8段階に切り替えが可能です。搭載されたツマミは、一番左がスピードコントロールで、あとは全てヴォリュームコントロールです。また、内部にマスターヴォリュームとでもいえるトリムポットが搭載され、これによりON時とOFF時の音量差をコントロールします。全てのツマミが、通常とは逆回転になっています(左が最大)が、これはその方が変化がスムーズだからだそうです。
このエフェクターは、使い方を文章で説明するよりも、公式ページで用意された動画を見ていただく方がいいと思います。→こちら(Quick Time等、movファイルが再生できるプレイヤーが必要です。)
このシーケンサーを搭載したシリーズは、Z.VEXの定番の一つとなっていますね。非常に独特ながら使いやすく、面白いです。しかもこれをMXRサイズに収めているというのがZ.VEXのすごいところですね。さすがです。
というわけで、今回はさまざまなトレモロ/ヴィブラートを見てきました。どちらかといえば脇役的、飛び道具的なエフェクターだけに、それぞれ非常に個性溢れるものばかりで、おもしろいですね。とくにハイエンドモデルにある、それぞれのこだわりはすごいものがあります。
次回は、ユニ・ヴァイブ系のエフェクターについて見ていこうと思います。