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Marshall The Guv'nor その1


近所にあるテイクオフ、じゃなくてハードオフで買ってきた、マーシャルの旧ガバナーをレビューしたいと思います。
こちら、現在ではすでに廃盤となっていて、その代わり後継機種のMarshall GV-2 GUV'NOR PLUSが現行ラインナップにあります。しかし、いまだにこの旧ガバナーは人気があるようですね。
それではいってみましょう!
ええと、今回は分解して写真を撮ってたらかなり分量が多くなったので、レビューを2回に分けようと思います。というわけで、「その1」ではこのMarshall The Guv'norの中身を見てもらおうと思っています。音に関しては「その2」で書きたいと思います。
で、このThe Guv'norなのですが、ふと立ち寄ったハードオフの「ジャンクコーナー」に¥5,250で置いてありました。当然、箱や説明書はなしです。ジャンクの理由としては、「電池液漏れしてました。エフェクトかかりました。」と書いてありました。
電池の液漏れはともかく、「エフェクトかかりました」の文章に笑ってしまいましたが、これは意外といいかも、と思い、買ってしまいました。
 

  • 「ジャンク」状態

まず、現状というか、買ったときの状態から見てみます。

値札の痕がひどいですね。ワッシャーはスイッチ部だけでなく、ジャックのところもかなり錆びています。年季を感じますねw



2種類のセッティングがシールでメモされています。白テープのセッティングはかなり中域をブーストしたセッティング、赤ペンでなぞられた白テープのセッティングは、中高域をメインとして、思いっきり低域をカットしたセッティングですね。歪みはどちらも12時前後。低域の太いVOX AC30などのチューブアンプに、ソロ時のブースターとして抜けをよくするために使われてたのではないかと推察できます。
しかし、こうしてセッティングメモをとるということは、ライブ等でメインで使われたものであることが分かり、また、「電池の液漏れ」ということも考えると、新しいものに取って代わられたか、前の持ち主がギターを弾かなくなったか、などの理由で数年間放置されていたのでしょうね。なんだかちょっとしたドラマのようなものを思い浮かべることができて、そういうのもなんとなく楽しいです。
そしてこのとおり、ジャックのワッシャーはかなり錆びています。



電池蓋です。ここに貼られていたはずのシールは剥がされていますが、この蓋を留めるネジが+か-か、というのは韓国製と英国製を見分けるのに最も分かりやすい部分だと思います。これは見てのとおり、+ですので韓国製の可能性が高いですね。



「液漏れしていた」という電池スナップ部です。ジャンク品とはいえ、かなり綺麗にクリーニングされていますね。


 

  • 分解してみよう


内部の基盤部分です。これを見ると間違いなく韓国製であることが分かります。手前にある小さな基盤がスイッチとLED、正面にある基盤がジャック、そして奥の部分にある基盤がメイン回路です。わざわざ3枚の基盤を使っていますが、これはケースの形状に合わせるために仕方がなかったのでしょうね。



横から見るとこんな感じのレイアウトとなっています。大きな金属プレートで、ノイズをシールドしていますね。


では、分解してみましょう。

ネジをはずして、バラバラにしてみました。ノイズをシールドするプレートは、作業工程の効率化にも一役買っていることが分かります。しかし、一昔前の設計であるとはいえ、まだまだ作業の効率化ができるようにも思えますね。かなり無駄が多い設計と言ってもいいかも知れません。音には関係ないですけどねw



スイッチとLED部の基盤です。スイッチは6PINのDPDT。とはいえ、かなり良質のものであるように思えます。



メインの基盤です。パーツは少ない方ですが、こうしてずらっと並んでいると壮観ですね。



オペアンプです。JRC072BD。英国製ガバナーに搭載されていたのはモトローラTL072CPですが、どちらもJRC4558DDと似た傾向を持っているということです。ただ、このJRC072BDはどちらかといえばドンシャリ傾向の音になるそうですね。よく言われる英国製と韓国製の音の違いは、このあたりにもあるのかも知れません。
ちなみにBOSSの方が言っていたことだそうですが、オペアンプは「代替品」と呼ばれるもの同士ならば、基本的に音は変わらないそうです。というか、それで音が変わるようだと不良品とも言えるらしいですね。このTL072CPとJRC072BDは型番を見るとおそらく代替品ですので、英国製と韓国製、「実はそんなに変わらない」という意見は、かなり正しいのかもしれません。



今では珍しくありませんが、この「The Guv'nor」が出た当時は斬新な発想だったとして知られる、LEDクリッピングです。特にこのガバナーのクリッピングはクリッピング時の発光が強いことでも有名ですね。通常のダイオードクリッピングでは、溢れ出た信号がそのまま全てGNDに流れますが、LEDだと発光に使うエネルギーとしても消費されますので、その分クリッピングが不安定になり、よりチューブアンプらしいクリッピングが可能となっています。

  • 謎の仕様

さて、ジャック部の基盤を見てみると、謎の部分が見つかりました。以下3枚の写真を見てください。



一番上の写真では、このように「R15」と書かれた部分に入るはずの抵抗がありません。また、同様にR15からつながる2本の配線、「BR」と「BK」のうち、「BK」には配線が接続されていません。一番下の写真は、その部分の様子を裏側から撮ったものに、赤字で表側部分が分かるように追記したものですが、この写真の「R15」が接続されるはずの下部分はおそらくGNDです。この部分にR15が接続されるべく半田が盛られていますが、そこから左につながる部分の端子は、DC INPUTが接続されています。
ちなみに、この部分については、おそらく設計段階で何かを付ける予定だったものを、最終選考あたりではずされたのかもしれません。「ここに何か付いてるよ!」という方がもしおられたら、また回路を見て、「ここの役割はこうだ!」とお分かりの方がおられたら、是非ともお知らせいただければと思います。


これは謎、ということもないのですが、「現在ならやらない」ともいえる、ある意味「無駄」な設計です。これはノイズシールドとGNDからの配線を繋ぐ部分ですが、このようにわざわざビス付のネジで固定し、さらに緑色の接着剤まで付けてあります。ここが外れるとかなりノイズが多くなることが予測できますが、しかしここまで部品を使って接続する、というのはコスト的に見てかなり不利だと思います。




これはフットスイッチ近くに空けられた、不可解な穴です。上写真が表側から、下が裏側から見たものですが、フットスイッチのワッシャと干渉する位置に空けられていることが分かります。LED穴の失敗にしては小さいですね。可能性としては、この金属プレートの金型の中にある柱の跡かなにかではないかと思いますが、それならばLEDの穴だけに統一すればいいはずですし、謎です。


ここに上げた「謎の部分」ですが、もしこのガバナーリイシューが現在の日本で行われていたとしたら、どれもまず有り得ない設計なのではないかと思います。コスト的な面から見てもおかしな部分ですので、これは当時の技術力の限界だったのか、それとも何かの狙いがあってのものなのか分かりませんが、やはり謎です。
 

  • すこし綺麗になりました。

・・・と、中身を見て不可解に思った部分を挙げていましたが、その間に、最初の「ジャンク状態」から、見た目だけでも綺麗にしようと、100均で買ったメガネ拭きでケース全体を拭いてみました。ワッシャーはどうしようもなかったのですが、裏返しにすると綺麗だったのでそうしましたw
その結果が、これです。


傷はたくさんありますが、最初の状態に比べて、かなり綺麗に見えるようになったのではないかと思います。付いた傷は、前のオーナーさんがメインセットとして長らく使われたものによるものだと思いますし、そう考えるとなんだか逆に愛着すら沸いてくるような気がします。

というわけで、「その1」では、内部画像を中心に、写真を多く使ってみてきました。きになる音については、「その2」で書こうと思います。また、現行機種であるMarshall GV-2 GUV'NOR PLUSのサウンドもきになるところですので、機会があれば試してみようと思っています。
最後に、「ガバナーの韓国製と英国製の見分け方」を詳しく書かれているページをご紹介します。合わせてご覧ください。→こちら



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