【プログラマブル・オーバードライブ/ディストーション】t.c. electronic NDR-1 Nova Drive |
まぁ、それはいいとして、このNova Driveを見てみましょう。筐体はNovaシリーズに共通する、独特の四角い形をしています。9つのノブと2つのボタン、2つのフットスイッチを搭載していて、パっと見では歪み系ペダルには見えないかもしれませんね。このペダルは、オーバードライブセクションとディストーションセクションに分かれていて、それらを組み合わせて音を作っていきます。まずはコントロールを見てみます。
左側、オーバードライブセクションに搭載されているのはOverdrive、Level、Tone、Mixコントロールとなっています。Mixはクリーンサウンドとオーバードライブサウンドのミックス割合を調整するものです。オーバードライブにクリーンをミックスする手法は、Way Huge Pork LoinやNOC3 Pure Driveなどで使われていて、最近増えてきた形のように思いますね。効果としては一般的に、音の芯が通って、透明感と分離感、立体感を音色に加えることができると言われています。また、このノブを左いっぱいに回せば、クリーンブースターとして使うことができます。
続いて、右側のディストーションセクション。こちらはDistortion、Level、Bass、Trebleと、2バンドEQを搭載した一般的なディストーションのコントロールとなっています。この8つのノブの下側には、ペダル全体を制御するコントロールが並びます。左から、Switch Modeボタン。3つのモード切替が可能で、NORMALモードは、オーバードライブセクションとディストーションセクションを完全に別のペダルとして扱うモード、TOGGLEモードは、2つのフットスイッチをトグルスイッチのようにして、オーバードライブとディストーションをフットスイッチ一発で切替ができるようにするモードです。このとき、オーバードライブとディストーションを同時に使うことはできません。そして、BANKモードでは、マルチエフェクターのように、プリセットしておいた9バンク×2プリセットの18モードのプリセットを切り替えるモードとなります。このとき、一番右下にあるPRESETノブを使ってバンクを切替え、選んだバンクにある2つのプリセットを左右のフットスイッチで切り替える形となります。また、BANKモード時にも、マニュアルモードというのがあり、このときはNORMALモードと同じように使うことができます。
続いて、Routingボタンです。こちらは、オーバードライブセクションとディストーションセクションの接続方法を選択します。2種類のシリアル接続(各セクションに信号が通る順序が変わります)と、パラレル接続(入力信号を分岐して、それぞれに両セクションのエフェクトをかけたあと、ミックスする)を選択できます。これ、オーバードライブセクションでクリーンミックスができるので、パラレル接続のモードにすれば、クリーン、オーバードライブ、ディストーションを一気にミックスするような形を作ることができるんですね。おもしろそうです。
コントロールはこんな感じです。さすがはTCのNovaシリーズ。多機能なのはもちろんですが、それだけでなく様々な音作りができるよう工夫されていますね・・・パラレル接続モードなどは、言われてみればそんなにすごいアイディアじゃないように思うかも知れませんが、これってラックをやっていたTCのペダルだからこそ付いた機能とも言えるかも知れません。コンパクトペダルをパラレル接続することってほとんどありませんし・・・。
また、このペダルにはMIDI端子(1つでINとOUTを兼ねるタイプ)が搭載されていて、他のマルチエフェクター等と連携をとることができます。さらにエクスターナルスイッチ端子にを接続することで、バンクやプリセットの切替とNORMAL/TOGGLEモードを併用させることができます。このあたりはマルチエフェクターっぽい機能ですね〜。
ここまですごい機能をそなえたNova Driveですが、肝心の音色がどんなものかもきになります。歪み回路はフルアナログで、コントロールがデジタル、バイパスはトゥルーバイパス(おそらくラッチングリレー方式だと思います)となっている、とのことですが・・・ということで、NAMM SHOWで実際にプレイされた映像を見てみましょう。
サンプルムービー
公式で、「Embed on your site」と書かれていたので気兼ねなく貼ってみました。音はすごく・・・
是非試してみたいペダルですね!
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