北欧のエフェクター大国、デンマークの老舗エフェクターブランド、T・Rexから、新シリーズとなる「Tonebug」シリーズの第一弾ラインナップが発売されるようです。T・Rexは、先日発売されたTHE EFFECTOR book Vol.4でも大々的に特集されていましたので、お読みになった方もおられるかと思いますが、エフェクター製作に対して高い意識を持っているブランドさんとしても有名ですね。(ついでに、背表紙の広告にこのTonebugシリーズが載っていましたねw)
そんなT・Rexから今回発売されるのは、Tonebug OverdriveとTonebug Reverbという2種類のペダルです。
まず、Tonebug Overdriveから見てみます。こちらはLevel、Gain、Toneという定番のコントロールを搭載した、オーバードライブペダルです。とにかく純粋な「オーバードライブ」を目指してつくられているそうで、ディストーション風だったりファズライクだったりしない、純然たるオーバードライブサウンドを作り出している、ということですね。
しかし、そもそもオーバードライブって何なんでしょうね〜。俗に言う、「世界初のオーバードライブペダル」はBOSS OD-1だといわれていますね(Overdriveという名前の付く製品はそれ以前にMaxonから出ていますが、中身は完全にファズです)。そのOD-1の特徴といえば、後にTS系と言われる回路で中域が強調され、非対称クリッピングで「真空管風」の味付けがなされていたというところでしょうか。また、当時の歪み系ペダルとしては異様にゲインが低く、それゆえ真空管アンプをブーストするにも最適・・・特に中低域の粘りがあったため、高域が強めの当時のマーシャルアンプと非常に相性がよかった、という感じかと思います。
そこからオーバードライブとは何ぞや、ということを導き出すことはできませんし、いろいろな解釈ができるとは思いますが、果たしてT-Rexはオーバードライブに対してどのように解釈し、このペダルを作り上げたのか、きになるところです。
こちらに、サンプルムービーがUPされています。
続いて、Tonebug Reverbです。こちらはSPRINGとMODERNの2モードを搭載したデジタルリバーブで、ノブはDECAY(残響時間)とDEPTHのみ、というこちらもシンプルにまとめられたペダルですね。SPRINGモードではその名の通り往年のスプリングリバーブ、MODERNではホール系のリバーブサウンドとなっているようです。こちらにサンプルムービーがUPされていて、音の雰囲気を聞くことができます。
そういえばT・Rexって、同じデンマークのエフェクターブランドとして有名なt.c.electronicとの強力な連携を持っていることでも知られていて、たとえばTCのVintageシリーズを製作しているのはT・Rexだ、という話もあります。TCといえば、デジタルエフェクトの技術では世界的にもトップクラスで、特にリバーブへのこだわりが高いブランドさんなわけですが、このTonebug ReverbにもTCのリバーブ技術が入っていたりするんでしょうか・・・非常にきになりますねw
というわけで、T・Rexの新製品、Tonebugシリーズを見てみました。それにしても、サーフ系ミュージック全盛時代のアメリカンモータリゼーションを思わせるこのカラーリングやデザインは、何度見てもDanelectroを想像してしまいます・・・w
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