2012年、改めてチューブスクリーマーを見直してみるチューブスクリーマー特集2012。今回は第6回です。過去4回にわたって見てきた「TS系ペダル」は今回で完結となります。かなり間が空いてしまいましたが、前回の実売価格2万円〜3万円モデルに続き、今回は実売価格で3万円を超えるハイエンドクラスのTS系ペダルをいろいろ見ていこうと思います。
高いこだわりやオリジナリティ、機能性等、いろいろな個性が見えるモデルがあります。では、いってみましょう!
※実売価格は、セール品、直輸入品、中古品ではない状態の価格で、多くの楽器店で販売されている価格をもとにしています。お店によって多少上下しますのでそこはご了承ください。順序はブランド名のアルファベット順です。
Bob Burt Overdrive
BOB BURT OverDrive Pedal |
シンプルな3コントロール仕様で、ナチュラルなコンプレッションと強すぎないミッドレンジが特徴の上品なペダルです。それなりにゲインも稼ぐことができます。
Clark Gainster
【エフェクター】Clark Amplification Gainster |
DAG Drive Tune
【エフェクター】DAG DRIVE TUNE |
コントロールはLevel、Tone、Gain。芯があって存在感のあり、ミッドレンジが豊かなサウンドが特徴ということです。
Duesenberg White Drive
【送料無料】Duesenberg DPE-WD/White Drive ブースター/オーバードライブ デューセンバーグ エ... |
G2D Cream Tone
【送料無料】【代引手数料無料】G2D Cream Tone |
特にクランチサウンドを得意とし、ソロ用のブースターも搭載。コントロールはVolume、Tone、Solo、Driveとなっています。
レスポンスが高く、それでいて音はマイルドで甘いサウンド。特にチューブアンプとの相性が良いペダルです。
Jersey Girl Fulltender
【送料無料】Jersey Girl Fulltender オーバードライブ ジャージーガール フルテンダー オーバ... |
コントロールはDrive、Level、およびEdgeとBottomのキャラクター切替スイッチを搭載。Edgeは高域、Bottomは低域のキャラクターを切り替えます。ロングセラーモデルだけあって、正統派で使いやすいサウンドが特徴です。
Jersey Girl Plusdriver
★★【ポイント5倍!】6月15日(金)9:59まで!Jersey Girl / Plusdriver 【ジャージーガール】【... |
Landgraff Dynamic Overdrive
Landgraff《ランドグラフ》Dynamic Overdrive オーバードライブ |
アメリカのハンドメイドエフェクターブランド、LandgraffによるTS系オーバードライブで、シンプルな3コントロールと3Wayのクリッピング切替スイッチを搭載。独特のマーブルペイントカラーも含め、機能面の完成度、特有のコンプレッションがあるドライブサウンド、外観の個性、内部の作りこみと、全てのバランスが高レベルでまとまった、非常に完成度の高いモデルです。
Mad Professor Little Green Wonder
【オーバードライブ】MAD PROFESSOR Little Green Wonder |
世界的に有名なビルダー、BJFによる解釈が用いられたTS系で、Part5でご紹介したモデルのハンドワイアードバージョンです。
Volume、Driveと中域を操作する独特のBodyコントロールを搭載。太く伸びやかな音が特徴で、ザクザク刻めるハードなサウンドにも対応する、幅広い音作りが可能なオーバードライブです。
MJM Blues Devil
TSリメイクのオーバードライブ!最高のタッチ&レスポンスMJM GUITAR FX / BLUES DEVIL 【送料... |
Om Laboratories Sahasrara Overdrive
【動画もあり!】ギター本来のサウンドの質感を活かし、最高の歪み!【即納】【送料無料】 Om La... |
今ではそれほど珍しくない、東南アジア系ハンドメイドエフェクターですが、日本に入ってきたモデルとしてはその急先鋒的な存在として知られています。
基本はTS系としながらも、よりアタックを強めとしたサウンドが特徴のモデルです。
Rodenberg GAS-808
Rodenberg / GAS-808 【ローデンバーグ】 【送料無料】【smtb-u】 |
Rodenberg GAS-LR II
こだわりのドイツ製・ハイ・クオリティエフェクター。RODENBERG GAS-LR II【Lee Ritenour Signa... |
クリーンブースター「707」、さきほどの「808」、そして808のゲインアップバージョン「909」をまとめたモデルです。
それぞれ単体や、2つを組み合わせたモデルなど多彩なラインナップを展開しているのもRodenbergの特徴です。
t.c.electronic Nova Drive
こちらは、t.c.electronicのTS系オーバードライブです。
TCのNovaシリーズといえばデジタルエフェクトのイメージが強く、またこのペダルもデジタルコントロールで多彩な音作りが出来るモデルですが、内部に搭載される歪みそのものはアナログ回路です。オーバードライブとディストーションの2つの歪みが搭載されていますが、そのうちオーバードライブにはTS系の回路が使われています。
Tone Freak Abunai 2
【エフェクター】TONE FREAK EFFECTS Abunai 2 |
とても有名なペダルなのでご存知の方も多いのではないでしょうか。いわゆるLandgarffフォロワー系モデルの1つとして有名で、ミッドレンジを中心に、全体的に強く音を強調できるペダルです。3モードの切替スイッチでバリエーションのあるサウンド作りが出来ます。
サンプルムービー
と、いうわけで、今回は実売価格で3万円を超えるTS系ペダルをいろいろ見てきました。
このクラスまでくると、いわゆる「元ネタ」であるオリジナルTube Screamerの影響はかなり薄くなってきます。いわば基本の回路が似ているだけというモデルもけっこうあり、それぞれブランド、メーカーの考えや好みが強く反映されたモデルが増えてきています。
もともと、万人向けのオーバードライブとして定着したTube Screamer。それに魅了された人たちがもっともっと「TS」というペダルや回路を突き詰めた結果生まれたものがここにあります。
単純に回路図だけを見れば、元のTube Screamerの回路とあまり変わっていないペダルも多くあります。
出来たものをただ比較して「定数を変えてクリッピングの切替を付けただけ」。一例ですがそんな言われ方をすることもよくあるこのクラスのペダル。でも、同じ回路で作ってみたのに音が違う。いや、それどころか基板パターンや配線パターンまで同じにしても音が違っている・・・結論からしかものを見なければ、それが何故なのかは理解できないかもしれません。
でも、ちょっと見方を変えればそれは当然です。使っているコンポーネンツが違うから・・・それもありますが、それ以上にこのクラスのペダルは、ビルダーの個性が最大限に発揮されたものばかりなのですから、同じように作ったつもりでもこだわりのポイントが違ったりすることがその理由です。(実際にビルダーの人となりを知っている人ならば、ほとんど同じものを作ることができるかもしれません。)
何が言いたいかというと、これだけのビルダーを動かし、同じように作っても個性が出て違う音になっていまうほど、極限まで突き詰められたTS系ペダル。その元にあるのは、やはりTube Screamerというペダルのもつ魅力そのものだと思います。やはり、Tube Screamerは偉大です。
というわけで、Tube Screamer特集の第・・・ええと、6回は、こんな感じです。
次回は、Tube Screamerのもう1つの側面、Maxonペダルについていくつか見てみたいと思います。
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