Zoomのハンディレコーダー、H2が新しくなりました。それがこのH2nです。nはNextの意味ですね。
ちょっと見てみましょう。
H2nは、内部に4つのマイクを搭載した、ハンディサイズのマルチトラックレコーダーです。前作のH2では、90°と120°のツインXYマイク（2つのマイクを用いて左右広い幅の音を録ることが出来る方式）を搭載していましたが、H2nでは90°のXYマイクとMSマイク（前方用のマイクとサイド用のマイクを組み合わせた方式）を搭載しています。XYマイクは、右と左それぞれのチャンネルに合わせたステレオトラックであるのに対し、MSマイクは前方と両サイドのステレオトラックとなります。MSマイクの前とサイドのバランスを調整することで、単一指向性使い方から幅広い音を録る使い方まで可能です。MSとXYを組み合わせて、H2nを中央において周囲の音を録る360°サラウンドレコーディングも可能です。MSマイクとXYマイクはレコーダーの前と後ろに分かれて搭載されていて、この前、後ろ、のバランスだけを調整する2トラックモードと、MS、XYそれぞれ4つのマイクのバランスを調整できる4トラックモードがあります。
単3電池2本で20時間の駆動を実現していて、24bit/96kHzまでの高音質録音も可能となっています。記録媒体はSD/SDHCカードを用います。
H2からH2nになって、付いているマイクが変わったのはもちろんなんですが、操作系統も大きく変更されています。H2では、本体の正面に大きなコントロール部がありましたが、H2nで本体正面にあるボタンはレコーディング開始ボタンのみです。その代わりディスプレイが大型化されました。十字キーは排除され、メニューボタンや再生ボタンはサイドに移動。レコーディングモードは上部のダイヤルで選択することができます。マイクゲインコントロールは大型化されました。そして、H2には付属していなかった、Steinberg Wavlab LEという波形編集・マスタリング用ソフトが付属しています。H2nも、H2同様本体だけで録音した音の編集は可能なんですが、この操作系統の変更とソフトの付属ということを考えると、H2nは録音機能に特化し、PCで音声の編集を行うという方向性に舵を切ったモデルと考えることができそうです。
PCとの連携といえば、H2と同様にオーディオインターフェイス機能を備えていて、直接USBでPCに接続することで音をPCに入力することができます。WavラジオやPodcast、スカイプ用や歌ってみたとかゲーム実況動画などのマイクとしても使えます。本体にステレオのラインインがついているので、BGMを入れたりすることもできます。
レコーディング時の機能も強化され、音を検出して自動で録音を始めるオートレコーディング機能はもちろん、マイクゲインを自動で合わせるオートゲイン、2秒間さかのぼって録音できるプリレコード機能を備え、コンプレッサーやリミッター、ローカットフィルタも備えています。
録音したファイルを分割したり、ノーマライズ、Mp3エンコードを本体だけで行うことが出来、突然電源が切れたりしたときのためのファイルリカバリも可能となっています。
H2n専用のオプションパーツ、APH-2nも用意されていて、こちらには三脚やリモコン、ケースやACアダプタがセットになっています。
この前オーディオインターフェイス特集をやったばかりですが、簡単なレコーディングならこれ1つでも可能ですね。MSマイクやXYマイクを使ったレコーディングというのは、ちょっと試してみたいです。
サンプルムービー
こちらはZOOMの新製品発表会での様子ですが、2分58秒くらいで実際にアコースティックギターを録音した音を聞けます。
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