国産ハンドメイドエフェクター特集 Vol.1 〜TRIAL

今、世界中でハンドメイドエフェクターブランドが出てきています。アメリカはもちろん、イギリス、ドイツ、スウェーデンからイタリア、ポーランドといったヨーロッパ諸国、イスラエルのような中東、オーストラリア、ニュージーランドはもちろん、中国、韓国、タイ、インドネシア、マレーシア、シンガポールといった東南〜東アジア、そしてロシア、さらにブラジルやアルゼンチンといった南米諸国など、様々な国でエフェクターや音楽機材を好きな人が自分だけのエフェクターを製作し、販売しています。
日本には、BOSS、Ibanez、Maxon、Zoomと、世界的なエフェクターブランドがありますが、もちろん高いクオリティのハンドメイドエフェクターブランドも多数存在しています。しかし、なんとなくの感覚ですが、日本に於いてエフェクターは、先に挙げた大メーカーを除くと、本当に一部のモデルを除き、アメリカなどの海外ブランドが主流となっている感じはします。
それが悪いというわけではないと思いますが、個人的には日本のエフェクターブランドにもがんばって欲しい、そういう気持ちがあるのも事実。そこで、不定期に思いついたときに、って感じですが、国産エフェクターブランドの特集を初めてみます。毎回、どこかのエフェクターブランドをフィーチャーして、そのラインナップやブランドをご紹介していきたいと思います。
というわけで、第1回。今回は「TRIAL」というエフェクターブランドを取り上げたいと思います。
TRIALは、高早楽器技術の高早 真憲氏というビルダーが製作するハンドメイドエフェクターブランドです。高早氏は、あのTBCFXの製作を担当していたビルダーで、2012年に独立したエフェクターブランド「TRIAL」を立ち上げました。最近になって、いくつかの楽器店などにも少しずつ出てくるようになっているので、見たことがある方もいるかと思います。もちろんTBCFXやTRIAL自体をよく知っている方もいると思います。
では、そんなTRIALのエフェクターをいくつか見てみましょう。

TRIAL B-1

Made in Japanの良質バッファー/クリーンブースターが入荷！TRIALB-1 価格：12,800円（税込、送料別）

まずはこちら。TRIALの第1作となったミニサイズのバッファ/クリーンブースターです。
非常にシンプルなブースターで、レベルブーストに特化した仕様。ナチュラルながら輪郭をはっきりさせるチューニングがなされており、OFF時にはバッファとして機能する形とすることで、ON/OFFでも違和感なく音をブーストさせられるペダルとなっています。
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TRIAL Pocke TS

Made in JapanのTSドライブが入荷！TRIALPocke TS 価格：19,320円（税込、送料別）

続いて、オーバードライブペダル「Poke TS」です。3cm×5cm×8cmの小さな筐体にTS系ドライブを収めた、文字通りポケットに入るTSペダル、ということですね。
コントロールはOverdrive、Tone、Levelとスタンダード。基本的にはTube Screamerそのもののサウンドを再評価し、オリジナルTSの持つ良さを引き出して作られたモデルということですね。オリジナルTube Screamerと同じヴィンテージダイオード以外は、できるかぎり安定して供給されるパーツを用いて作られている、とのことです。バイパスはトゥルーバイパスとなっています。
　

TRIAL WIDE PREAMP

続いて、ギターやベースに使うことの出来るプリアンプ的なオーバードライブペダルです。
Volume、Gain、Bass、Trebleコントロールを用いたペダルで、アンプサウンドに合わせた調整が簡単にでき、また幅広い音作りに対応したモデルということですね。
　

TRIAL PALmixer

Made in Japanの良質ドライ・ブレンドペダルが入荷！TRIALPALmixer 価格：21,000円（税込、送料別）

この「PALmixer」はちょっと変わったペダルです。エフェクターというか、エフェクト音にクリーンをブレンドするためのペダルですね。他だとXotic X-BlenderやOne Control　Mosquite Blenderあたりが定番でしょうか。
このペダルは、Input/Outputと、Send/Returnを搭載し、中央のノブでループ内のエフェクトとインプット音をブレンドすることができます。ループ内のエフェクトが位相反転すると、ブレンドする際に打ち消し合ってしまうので、ペダルの仕様ごとに切り替えられるPhaseスイッチを搭載。さらに、ディレイペダルを接続した際に、残響音のみを出力出来るRemainスイッチも付いています。また、クリーンブースターとして+16dBまでのブーストも可能となっている、使いやすそうなペダルとなっています。

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TRIAL DUAL INPUT PREAMP

ラストはこちら。ミキサーとアコースティック用プリアンプを合わせた、ちょっと変わったペダルです。
マグネティックピックアップとピエゾピックアップのブレンドを簡単に行うことのできるモデルで、インプットはステレオ端子を使います。TIPとRINGそれぞれのヴォリュームを調整でき、RING側は位相反転も可能。これらの出力を個別に行うことも出来ますし、ミックスして出力することもできる、というのがこのペダルの特徴です。それぞれ+17dBまでのブーストにも対応した、ミキサー/プリアンプペダルですね。
　
と、いうわけで、今回はTRIALのエフェクターをいくつか見てきました。
ペダルの作りや機能は実践的なものが多く、また真面目に作られている印象のあるペダルです。ブーストにこだわりがあるように感じましたが、実際どうかは分かりません。Web上では若干情報が少なめではあるんですが、おもしろい作りのものも多いブランドだと思います。
　
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