国産エフェクターブランド応援企画、国産ハンドメイドエフェクター特集。前回のShigemoriに続き、第6回は、Haoを取り上げたいと思います。
日本のエフェクターブランドとしても早くからハンドメイドペダルをラインナップし、海外への進出も行っているブランドですね。JES International, Inc.という、GodinやTom Anderson、L.R.Baggsなどを取り扱う代理店のオリジナルブランドです。楽器店で見かけることも多いHaoのペダルをそれぞれ見てみましょう!
Hao Rust Driver
![]() Hao Rust Driver |
サウンドはマーシャル系のディストーションを作るペダルで、スイッチにより3種類のヴォイシングが可能。ノブはVolumeと共にゲインも若干調整できるスタイルです。筐体は細かくアップデートされていて、最初期は赤色、中期は冒頭の写真にもあるようにグリーンでスイッチが側面にありました。現在はスイッチを上面に移動した形となっています。
レビュー
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Hao Sole Pressure
![]() HAOSOLE Pressure |
このペダルはマーシャル系のRust Driveに対してフェンダー系の歪みを作るために開発されたモデルです。今では、こうしてアンプのサウンドをコンセプトとしたペダルは珍しくありませんが、Haoはそれをいち早く取り入れた、アンプサウンド系歪みの先駆け的なブランドでもあります。
DriveとLevel、そしてWarm、Normal、Brightのボイシングスイッチを搭載。6V6パワーアンプ独特のジャリッとしたサウンドを特徴としたペダルで、いわゆる「いなたい」音が出るペダルとして知られています。
モディファイモデルのレビュー
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Hao Rumble Mod.
![]() 【エフェクター】HAO Rumble MOD. ver.2 |
このRumble Mod.は、J.E.Sの社長が好きだというダンブルアンプの音色を作るために開発されたモデルです。ダンブル系と呼ばれるオーバードライブはいろいろありますが、その中でも特に長く製作されています。最初期はRumble ODS.、改良型がRumble Mod.で、現行はそれを少し変更したVer.2となっています。(詳しくはこちら)
コントロールはLevel、Color、GainとDrive/Boost切替スイッチ。ColorコントロールはTone的な感じですがもっと歪みそのものの質感を変えるスタイル。スイッチによってブースター的な音からオーバードライブサウンドまで作ることができます。
試奏レポート
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Hao Rust-Booster III
![]() HAORust Booster-III |
コントロールはLevelとDrive。基本的にフルレンジのクリーンブースターですが、歪みが出やすいように若干調整することができる特徴があります。ベース用のブースターとしても有名なペダルですね。
Hao Rust-Booster
![]() HAORUST BOOSTER |
Boostノブは3時以降で歪むので、ちょっと変わったオーバードライブ的な使い方も可能というペダルですね。
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Hao OD-16
![]() HAO / OD-16 Omega Drive Sixteen 【エフェクター】【ハオ】【OD16】【オメガドライブシックス... |
このペダルはオーバードライブで、高いレスポンスと豊かな倍音成分、切れの良いミッドレンジを得るために作られたペダルで、これまでのアンプサウンドを基本としたものではなく、Haoなりのスタンダードなオーバードライブを目指して作られたという感じのペダルです。
Level、Gain、Toneコントロールを搭載し、スイッチでToneをバイパスすることも可能となっています。
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Hao Rust Ride
![]() HAO / Rust Ride Bass Driver 【エフェクター】【ハオ】【ラストライド ベースドライバー】【新... |
そんなHaoのベース用ディストーションが、Rust Rideです。コントロールはシンプルにLevelノブのみ、そしてNormal、Bright、Warmの3モードプリセットボイシングスイッチ。コントロール的にはRust Driverと似たスタイルのペダルです。
しかし、ベース用らしくパッシブとアクティブそれぞれに合わせたインプットがあり、アウトプットも原音とエフェクトを分けて出力出来るようにするなど、ベースのシステムに合わせた機能を持っているのが特徴的ですね。音程感とアタックを持ちながら強い歪みを作ることが出来るというペダルです。
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Hao Bass Liner
![]() HAOBASS LINER |
コントロールは50Hz、160Hz、630Hz、2.5kHz、12kHzの5バンドEQとLevel、Input Gainのみ。5バンドEQは全てセンターにすればバイパス音と変わらないようなフラットトーンが得られるように設計されていて、そこから自由に好きな帯域を調整して欲しい音を作っていけるというスタイルのペダルです。フットスイッチはON/OFFとMute。入出力はインプットとダイレクトアウト、アウトプットという形です。
イントロダクションムービー
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Hao AB&T
![]() HAOAB&T |
まず、このAB&Tはチューナーアウト付のラインセレクターですね。ABの出力切替と、ミュートおよびTune Outからの出力を行うペダルで、ABCボックス的な使い方も可能なペダルとなっています。
Hao Lav Box
![]() HAOLAV BOX |
と、いうわけで、Haoのラインナップペダルを見てきました。現在現行品として作られているのは以上ですが、かつてはHao FaceやMu-Toneといったさらに個性的なモデルも作っていたりしました。現行モデルはスタンダードなペダルの要素・・・アダプタやトゥルーバイパスといった点はすべて揃っていますが、かつてはアダプタ仕様には基本的に対応せず、ON/OFFのLEDもあえて設けないような形だったりして、非常に個性的なブランドの1つとして有名でした。
現在は音色のバランスも良く、使い勝手も高く、それでいて個性もしっかりとあるペダルを製作していると思います。今となってはかなりの古株となったブランドですが、またこれからもがんばって欲しいブランドだと思います。
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