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Paul Reed Smith Signature Limited、ちょっと詳しくレポートします。


先日、Paul Reed Smith VS Nik Huber、ハイエンドギター弾き比べの記事で弾かせてもらったPaul Reed Smith Signature Limited、改めて弾く機会があり、あと少し写真も撮ったので、少しご紹介したいと思います。

では、いってみましょう。

Paul Reed Smith Signature Limited


こちらが、「Signature Limited」です。ギターの出自については以前にも書きましたが、かつて1986〜87年ごろから1991〜92年ごろにかけて1000本の限定で製作されたモデルに「Signature Seires」というものがありました。PRS本人のサイン(シグネチャー:署名)入りで製作されていたことからそう呼ばれており、非常にレアでプレミアムなモデルです。そのモデルの後、300本の限定でSignature Limited Editionというモデルも製作されました。
2011年に、このSignatureシリーズを元にしたシリーズがPrivate Stockとして復活。仕様をコピーしたわけではないですが、同様のこだわりのモデルとして作られました。そして、かつてのSignatureシリーズ同様、PRSのスタンダードモデルに限定で発売されたのが、今回弾くことの出来たPRS Signature Limitedです。
ハイグレードなメイプルトップにマホガニーバック、マホガニーネック、ローズ指板22F仕様。ピックアップは408ピックアップで、1Vol、1Tone、3Wayセレクターと、フロント、リアそれぞれのコイルタップスイッチ。ブリッジはラップアラウンドタイプのPRS Stoptailという仕様です。
上の画像を見ても分かるとおり、フロントPUが少し狭く、ミニハム的な形になっており、リアPUはむしろ通常のハムバッカーよりも幅広なスタイルとなっている・・・これがPRSの408ピックアップです。現在はPRS 408モデルなどにも搭載されています。フロント、リアそれぞれのPUをコイルタップすることで、フロントハム、フロントシングル、リアハム、リアシングル、H+H、S+H、H+S、S+Sのミックスという、8種類のサウンドを、4つのコイルで作ることから408と名付けられています。
ハードウェアはゴールドとシルバーを組み合わせたハイブリッドスタイル。ですが嫌らしくなっていないのはさすがPRSというところでしょうか。非常に光沢の強いフィニッシュもPRSならではの特徴で、目の細かい派手なフレイムメイプルトップとの相性も非常に良いものとなっています。この塗装はV12フィニッシュという現在のPRS標準のタイプで、光沢は強いですが同時に薄いのも特徴です。
ブリッジはラップアラウンドタイプです。PRSのブリッジは他にシンクロナイズドトレモロ的なスタイルのものや、中にはフロイドローズのものもあったりしますが、このタイプが一番クラシカルで音が良いと思ったのでこのタイプにした、とは持ち主の弁。
ネックには有名なバードインレイが入っていますね。
 

ヘッドです。PRSのロゴは手書きのサインを元にしているため、文字が非常に細いんですが、それを丁寧にパーロイドインレイで表現しています。トラスロッドカバーも木製で、落ち着いた雰囲気を醸し出します。
 

ペグはオープンバックタイプ。PRS Phase III Locking Tunersというロックペグですね。ちなみにヘッド裏の先端部には手書きのシリアルナンバーが入っています。
 

ボディ裏。ジョイント部はスタナードなセットネックですが、ボディ形状がダブルカッタウェイで演奏性は高いです。また、PRSのジョイントはあえてあまり強く付けすぎないような形となっていて、それがPRSならではの音にも影響しているという話を聞いたことがありますね。ボディの方にはコンター加工もされています。
 
というわけで、写真はこんな感じです。演奏性については以前の弾き比べでも述べましたが、非常に高いプレイアビリティだと思います。そして同時に、ものすごく「弾きやすい」ギターです。
例えば、ネック形状や各種コンター、ヒールカット等、「プレイアビリティを向上させる工夫」というのはいろいろなギターで行われています。それらの技法はたしかに効果的で、とても意味のあるものであることは事実です。
では、こういった加工のあるギターは弾きやすく、そういった加工のない、クラシカルなスタイルのギターは弾きづらいのか、というと、実は「弾きやすい/弾きづらい」と、プレイアビリティの高さは意外に関係なかったりします。
もちろん、たとえばTennessee Roseで12F以降しか出てこない速弾きをやるのはすごく大変かもしれませんが、加工によるプレイアビリティの向上はそういった物理的な部分を克服することはできたとしても、人が弾いて感じる「弾きやすさ」にはあまり大きな影響を与えなかったりします。
弾きやすいギターとは何か。もちろんそれぞれ好みもあればスタイルも違うので一概には言えませんが、なによりもしっかりと組み上げられたギター(がっちり、とは違います。)であることが最も重要だと思います。
ギターの組みの良さ(もちろん、材の選定藻含めて)は、音のキャラクターを変えるのも事実だと思いますが、例えばサステインであったり、弦高の調整幅であったり、弾いていてもチューニングが安定していたり、そういった部分で非常に大きな違いが出て来ることは、ある程度ギターを弾いている人なら分かるかと思います。
それらを加味した上で、このギターは非常に惹きやすいギターでした。PRSの構造によるプレイアビリティの高さがあるのはもちろんですが、それだけでなく、弾いていて弾きやすいと「感じる」ことができるモデルです。それはハイフレットでなくても、立って弾いても座って弾いても同じです。細かなヴィブラートで音が伸ばせる、トリルで音が途切れない、余計な力や持ち方をする必要が無い。これらはもちろん、ギタリストの技術が高ければカバーできるかもしれませんが、そういうことではなく、単純に思った通りのプレイができる、というのは弾いていて気持ちが良く、そして弾きやすいと感じる上で一番重要なところだと思います。
例外があるかもしれませんし、またそれぞれ好みやスタイルに合わないかも知れませんが、それでもやはり、基本的に「高級ギターは弾きやすい」と言うことができるのではないかと改めて思いました。

サウンドに関して、PRSギター、そして408ピックアップのサウンドは、非常に特徴的です。PRSギターには個性が無いと言われることがままあります。実際に触ってみて、たしかにそういう側面があるのも事実だと思いました。例えばフロントPUがものすごく甘い音だったり、逆にジャキジャキと鋭く突き刺さるようなリアPUのサウンドは、PRS、少なくともこのギターでは出すことが出来ません。しかし、そういう「個性的な音」でない音ならば、このギターは難なく作ることができます。あえていえばシングルコイルのサウンドはちょっとだけ難しいかもと思いましたが、ハムバッカーで出せる「一般的なギターの音」ならば余裕ですね。これはたしかに、逆の視点で見ると個性が無いと言えるかも知れません。実際、以前の弾き比べでちゃんと弾くまで、私も「PRSならではの音」というのはよく分かりませんでした。
しかし、ちゃんと弾く機会が在れば、誰でもすぐに理解できると思います。巻き弦の太さまでが再生されるような、ぷりっぷりとしたローエンド、どんなアンプやペダルにも合うような、なだらかなカーブで軽く持ち上がるミッドレンジ、そこからなだらかに下がりつつ、同時にスムースな発声をともなうハイレンジ。全体的な周波数特性はフラットに近く感じられるようになっていると思いますが、同時に下から上まで、低音から高音まで、常にバランス良くアンサンブルに溶け込みながら前に出て行く、そんな印象を持ちました。誤解を恐れずに手持ちのギターで例えると、ミッドレンジを境に、下側はIbanez j.custom、上側はES-335的な雰囲気があるようには感じます。メタルからブルースやジャズまで、クリーンからクランチ、オーバードライブ、ファズ、そしてハイゲインディストーションまで、1本でまかなえる許容性の広さがあるギターです。
 
サンプルムービー

このモデルは、もうほとんど在庫も無いと思いますので、なかなか見る機会は無いかも知れませんが、PRSギター自体はいろいろな楽器店で見ることができると思います。好みに合うかどうかは分かりませんが、そういう機会があれば是非一度、手にとって音を出してみてほしいです。絶賛から否定まで、様々な意見がPRSギターにはありますが、自分にとってどの意見が近いのかは、やはり実際に触らないと分からないと思います。これだけ人気があるのには、やはり理由があると思います。
 
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