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ES-335!レビューします!


「セミアコ」というカテゴリにおいて、最も有名で、かつ世界で初めて量産化されたモデル、それが「Gibson ES-335」です。細かい歴史とか、そういうところは先日特集でやったので省略しますが・・・335、買っちゃいました。
なんか分かんないけど、すごい安売りしてたんですよね・・・ギターとしてはそれなりの値段ですが、元を考えるとこれ以上ないほどの値引きで・・・逃したらもう次はないだろうというのと、ちょうどES-335欲しいなぁといろいろ見ていたところだったので、買いました。
細かく見ていきましょう!
※写真多めですので、環境によって読み込みに時間がかかるかもしれません。

Gibson Custom Shop 50th Anniversary 1959 ES-335 Gloss Antique Natural


こちらが、そのES-335です。正式名称は「Gibson Custom Shop 50th Anniversary 1959 ES-335 Gloss Antique Natural」。名前からも分かるとおり、1959年のES-335の50周年を記念して全世界限定250本で作られたモデルですね。つまり、2009年製のモデルです。もう3年前なんですけど、新品なので、要するに在庫処分で超激安になっていた、という感じですw
カラーはナチュラル。ブロンドと呼ばれることもあります。

ちょっと先に、この50周年モデルについて説明しておきますね。現在、ES-335は全てGibson Custom Shopの扱いです。Gibsonは現在、ナッシュビルとメンフィスに2つの工場を持っていて、ナッシュビル工場は以前からのCustom Shopです。主にHistoric Collectionのモデルを製作しています。対して、メンフィスの工場は以前はレギュラーモデル、つまりGibson USAモデルのみを製作していましたが、現在その中にCustom Shop部門があり、そこで作られているのがCustom Collectionだったり、Historic Collection以外のES系モデルだったりします。ちなみにArtist Signatureはものによって違いがあるみたいです。
要するに、Custom Shopの中でもより高額なモデルはナッシュビルで、そうでないのはメンフィスで、というのが基本的な姿勢です。

さて、このES-335の50thシリーズですが、最初は2008年に1958モデルの50周年記念が発売されました。翌年の2009年にこの59モデル、そして2010年には60モデルが作られています。

で、このシリーズは若干特殊なモデルで、スペックはほぼHistoric Collectionでありながら、製作はメンフィスのCustom Shop工場です。
本当かどうか分からない話をしますが、実はこの50周年記念モデル、メンフィスカスタムショップの技術向上、およびその実力を示すために作られたのではないか、という話があるみたいです。Gibsonのハコモノは、作りが適当だとか、雑だという話を聞いたことがあるかもしれません。特にメンフィスのカスタムショップモデルについてはよく言われることですね。主にメンフィスカスタムショップ設立の2000〜2001年頃から、2008年頃のモデルまでに言われています。(ただし、音に関しての批判は聞きません。また、適当だからダメっていうわけでなく、むしろ味があると考える方もいます。)
で、この50周年モデルの発売後、メンフィスカスタムショップの評判がぐっと上がっています。それを分けたのが、この50周年モデルのES-335という話があります。そのため、50周年モデルのES-335は「メンフィス版ヒストリックコレクション」であり、特に力を入れて作られたモデルだ、という噂ですね。なお、ナッシュビルのモデルについてはルシアーによる違いはあるみたいですが、基本的に高い評価となっています。

ちなみに、それを端的に示しているのが、これです。

これはシリアルナンバーなんですが、見ての通りシールの下部にはMemphis Tennesseeと書かれています。ところが、シリアルナンバーの形態はA99XXX。実はこれ、ヒストリックコレクションのみに付けられるシリアルナンバーで、A9が1959年のES335を示しています。次の9は2009年製という意味です。通常のメンフィス製ES-335は、8桁の数字が並ぶ形となります。
なので、その噂が真実かどうかはともかく、このモデルがメンフィス製ヒストリックコレクションとして作られたということ自体はある程度間違っていないみたいです。

シリーズとしてはあくまでもアニバーサリーモデルで、ヒストリックコレクションではありません。

では、ギターの方見てみましょう。


まずはヘッドです。59年モデルということで、若干高い位置にダブルクラウンインレイが入っています。


ペグはクルーソンです。


ヘッドの付け根の所には、旧カスタムショップロゴが入っています。これは2010年の途中まで入っていたみたいですね。現在の335には入っていません。というか今入っているのはCustom Collectionと一部のArtist Signatureシリーズだけだと思います。


2010年製Custom Collectionのレスポールカスタムにはこの通り、新しいロゴが入っています。

ついでなので、ヘッドを比べてみましょうか。


上の写真はレスポールカスタムと335、下はSGと335のヘッドです。
パーロイドインレイだと若干分かりにくいんですが、下のシルクスクリーンと比べると、若干iのドットが上付になっているのも分かるかと思います。これも当時の仕様ですね。といっても、現在のGibsonロゴはこの時代のものをベースにしているので、あんまり変わらないですけどw


ネックです。ローズ指板のドットインレイ。ブロンドカラーのバインディングが巻かれています。


ネック裏はこんな感じ。1ピースマホガニーネックです。なんか中途半端なフレイム杢っぽいのが出ていておもしろいです。59ネックなので、かなり太めです。


ジョイント部。ボディはメイプル合板なので、このように材の色がはっきり分かれます。ちなみにディープジョイントです。


ネックジョイント部。20Fあたりまで、両側のカッタウェイが開いているので、とても弾きやすいです。
ちなみに・・・

グレッチ、テネシーローズの場合。一般的なフルアコはだいたいそうですが、ハイフレットの演奏性はあまり考慮されていません。


ピックアップです。'57 Classicモデルが搭載されています。



ブリッジはABR-1ブリッジ(ワイアー付)です。


リアピックアップからブリッジまで伸びるピックガード。ラージピックガードと呼ばれ、1960年代前期あたりまではこの形でした。これは、初期には実はES-175と共有で作られていたのが、後に専用設計になったためです。


ピックガードは4プライです。


50周年モデルには新品状態の「Gloss」と、レリックを施した「VOS」がラインナップされていました。私のはGlossなので全体的にぴかぴかなんですが、なぜかこのピックガードを支えるパーツだけ、VOSのようにくすんだものが使われていました。(間違えたのか共有なのかw)
このパーツ形状、膝に載せているとたま〜に痛いですw


コントロールは2Vol、2Tone、3Wayセレクターです。


ノブはゴールドのトップハット。ノブの位置を示す尖ったポイントワッシャーが付いているのもヴィンテージリイシューならではです。指に刺さると痛そう・・・w


重さは3.6kg。かなり軽い方です。これはラッキーでした。


ボディはけっこう木目が出ています。プレーンのナチュラルカラーは、出来るだけ木目が出ない材を選ぶ必要があるということで他のカラーより伝統的にちょっとだけ定価が高くなっているんですが、これも木目が少ない方なんでしょうか。


ローアングルから。この記事トップの写真にしようかと思ったんですが分かりにくいのでやめました。
せっかく撮ったので載せておきますw


じゃあ、Fホールの中も覗いてみましょう。この歯医者さんみたいな鏡(なんて名前?)とペンライトがあるといろいろ見れて便利です。ちなみにこの鏡はOra2のもので、薬局で208円でしたw


1弦側から見たところ。よく見るとボディバックの内側にフレイムが出ています。個人的に一番のお気に入りポイントだったりします。なんかジャケットの裏地みたいでw


fホールの側面。よく見ると3重になってるのが分かるでしょうか?ES-335のボディ材はメイプル合板(ラミネーテッドメイプル)で、メイプル-何か-メイプルと重ねられているのが50年以上続く伝統です。間の材は時期によって変わっており、現在はポプラではないかと言われています。


6弦側から見たセンターブロック。


こっちは1弦側から。配線が出ているのはリアPUです。59年ごろのES-335はリアPUがこのようにセンターブロックの中に完全に覆われているのも特徴の1つです。しっかり再現されています。

ちなみに・・・


これはGretschテネシーローズの中を覗いたところ。
上写真にあるような柱が1本あるだけで、あとは完全な空洞です。下写真はリアPU裏です。
このセンターブロックの存在が、セミアコとフルアコの違いです。


1弦側fホールからも見えてるんですが・・・


通常はヒスコレにしか使われないバンブルビーレプリカコンデンサが使われています。


もちろんフロントトーンにも付いています。

ところで、FenderにThinLineというのがありますよね。テレキャスのホロウバージョン等に付けられる名前なんですが、実は「ThinLine」はもともと、ES-335を含むGibsonの、「ボディの薄いハコモノ系」の総称でした。335がセミアコの代名詞的になったことで、セミアコ=ボディが薄いと思われるかもしれませんが、それは関係なかったりします。
では、どれだけ薄いんでしょうか。比べてみましょう。

  • VS Gretsch


グレッチのフルアコ、6119テネシーローズとの比較です。見ての通り、かなり違いますね。

  • VS Les Paul


レスポールと比べてもまだ少し薄いくらいです。ただ、レスポールはボディバックがフラットなのに対し、335はバックにもアーチがついているので、実際弾いてる感じではレスポールと変わらないか、すこし厚いくらいの厚さに感じます。


唯一、個人的な好みじゃないなぁと思うのが、このハードケースに入ったロゴです。カスタムロゴ付けなくて良いのになぁ・・・と。


普通はこういうロゴですから。こっちの方がなんとなくGibsonっぽい気がするんですw
 
写真はこんなところでしょうか。じゃあちょっと、音を出して見ましょう。アンプはKoch Classic SE C-SE6Cです。

  • クリーンサウンド

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フロント、ミックス、リアの順で鳴らしています。Strymon BlueSkyリバーブを軽くかけています。

  • オーバードライブ

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リアPUです。Vol、Tone共にフルアップ。ペダルはZendriveとStrymon BlueSkyです。

  • ディストーション

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同じくリアPUフルアップです。ちょっと歪ませすぎましたw ペダルはShigemori Mighty Stoneです。

  • ファズ

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フロントPU、Volフル、Tone最小のセッティングです。ペダルはDeviltone Jezebel。ゲルマニウムファズフェイスクローンです。あとStrymon BlueSkyです。

では、レビューです。
Gretsch Tennessee Roseを持っていた私にとって、ES-335は、前々からずっと、弾いてみたいと思っていたギターでした。セミアコの代表格であるというのはもちろんですが、特にロックでよく使われるハコモノといえば、グレッチと335だからです。また、ジャンルをもっと見ていくと、グレッチよりも335の方が幅広いジャンルで使われており、聞きやすい音を出しているように感じたからです。
そして、こうして実際に弾いてみると、いろいろと分かった気がします。
まず、私は335は「弾きやすいギター」だと思っていましたが、半分正解、半分間違いでした。グレッチは、好みとは関係なく、どちらかといえば「弾きにくい」ギターです(大好きですけどw)。対して335は実際弾いてみると、たしかに弾きやすいし、音も素晴らしいです。ですが、ボディの厚みよりボディの大きさのせいか、弾いている感覚はグレッチとそう大差がありません。ただ、(センターブロックがあるにもかかわらず)軽いので、使いやすさはグレッチより335だと感じました。比べるものでもないでしょうけど、単純に「弾きやすい」ということだけを言えば、ストラトやテレ、SG、レスポールの方が断然弾きやすいです。人それぞれでしょうけどw
あくまでもFホール付のハコモノですので、構造上どうしてもハウリングはしやすいです。タオルとか何かでFホールを塞げば多少緩和されるようです。(このへんはグレッチも同じです。)

また、59ネックは太いです。ここはさらに好みが現れるところなので一概には言えないんですが、この59ネック、太いんですがすごく弾きやすいです。手になじむというか、なぜか弾いていて心地よいんです。薄いネックの方が人気なのか、Gibsonの他のモデルでは60sスリムテーパーネックを使ったモデルが多いんですが、50sのネックがこれほど良いとは思っていなかったので、驚きでした。個人的には60sより50sネックの方が好きかも。

音に関しては、まさに335らしい音が出せるギターです。59モデルは最もセンターブロックが大きいタイプなので、ソリッドの感覚もけっこうあるんですが、あくまでもホロウボディですね。特にフロントPUの、ローエンドが響く感じはホロウならではだと思います。音に立体感があって、良い音です。
歪ませると、レスポールやSGにはないスムーズで、ある意味あっさりした、非常に上品な歪み方をしますが、かなり強い歪みを作ることができるのも特徴です。まさにオールマイティなギターだと言われる所以ですね。フロントでToneを絞っても、リア全開でガンガンいっても、どちらでもOKという強みがあります。
ある意味、ハムバッカーの音ならある程度作ることができます。もちろん、レスポール特有のローが飛び出す感じや、SGのミッドの出方、Ibanez等のハイゲインサウンドのように、そのギターだからこそ作れる音、というのは335で作ることはできないんですが、ハイゲイン以外はそれらにある程度近づくことができます。さらに、さきほど言った上品な、335ならではの音も出せるというのが素晴らしいです。ただ「器用なだけ」のギターではなく、ちゃんと個性も持っています。

そして、大事なことなんですが・・・かっこいいギターなんですよね。大変な存在感があります。
個人的には、ナチュラルカラーというのもとても気に入っています。ロック系だと赤や黒、あとカールトンのサンバーストはよく見かけるんですが、ナチュラルの335ってあまり見かけないんですよね。だからこそ最高ですw
 
というわけで、Gibson Custom Shop 50th Anniversary 1959 ES-335 Gloss Antique Naturalのレビューでした。
何となく335を探していたとはいえ、正直このギターとの出会いは衝動買いです。あまりにも安くなっていた、それが最初の理由でした。
ですが、本当に買って良かったと思います。弾いていてものすごく気持ち良いギターです。大好きです。
 

 
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