Kemperユーザー向け、およびKemperを買おうとしている人向けの記事です。
Kemperは、様々なアンプをプロファイルし、それをリグというファイルで管理することができます。リグはウェブ上で共有したり、販売したりすることもできます。
その膨大なリグファイルを管理するためのソフトが、「Rig Manager」です。Windows7以上、またはMac OSX 10.9.5以上のPC/Macで使うことができます。公式サイトからダウンロードして使います。
Rig Managerを開くと、左側にフォルダのような形でリグを選択するメニューバーがあります。その一番上のところはこんな感じになっています。「Local Library」というのが、今自分のPC/Mac上に保存されているリグ、「Rig Exchange」は公式サイトにユーザーがアップロードしたリグで、無料で共有して使うことができるものとなります。
ちなみに公式でも多数のリグをダウンロードできるリグパックとして随時追加していて、公式サイトからダウンロードすることができます。
Kemperユーザーなら分かる、というか登録済みだとは思いますが、公式からダウンロードするためには公式ページにアカウントが必要です。アカウントを作る際にはKemperのシリアルナンバー入力等もあるので、Kemperユーザー以外はダウンロードできないという仕組みになります。
ファームウェアアップデートなども同様にここからダウンロードする形になるので、ほぼいないとは思いますが、もし登録していないユーザーの人は是非登録しましょう。ファーストオーナーだけでなく、セカンドオーナー、つまり中古で買ったものでも関係なく登録できるみたいです。
リグパックをダウンロードしたら、Rig ManagerにインポートすればすぐにKemperで音を鳴らすことができます。インポート方法はDr.Zの有料リグのレビューでも書きましたが、Rig ManagerのFile→Import Rigsからダウンロード/解凍したフォルダを選択し、その中にあるリグファイルをまとめて選べば、先ほどのLocal Libraryのところにリグが追加されます。
では話を戻して・・・
Kemperで最初から使うことの出来るリグや、これらの公式で追加されたリグパック、ちゃんと試してます?
全部試して、使える音を厳選した!というマメな人もいれば、よく分からんから触ってないよ、という人もいるんじゃないかと思います。実際この公式のリグって、ちょっと面倒なことがあるんです。それは・・・・・・
こちらは公式のリグの一部。画像に載っているのはリグの名前ではなく、そのリグに登録されている「アンプネーム」です。これまだ分かりやすい方ですね。上からVox AC30、CAE OD100、Fender Deluxe Reverbが2つ、Fuchs ODS30が2つ、Soldano SLO100が元です。各アンプメーカーからクレームが来ないように、との配慮なのは分かるんですが、これめっちゃ使いにくいんですよ。
また、このアンプネームなんですが、「律儀に登録する」と、ここって本来はアンプのモデル名欄です。なので、おそらく元々は「JCM800」とか「DC30」とかのモデル名を入力するところでもあります。これは発売当初にRig Managerという管理ソフトが存在しなかったからでもあると思いますが、Rig Managerはこのアンプのモデル名、つまりアンプネームでリグをソート(並べ替え)することができるという仕様になっています。
で、本来モデル名欄ということもあり、Rig Exchangeでアップロードされているリグや、有料で販売しているリグ等でも、ここの形式が人によって違います。「Marshall JCM800」と入力する人もいれば、「JCM800」と入力する人もいるわけですね。で、それをアンプネームでソートするとどうなるか。「JCM800」で登録されているリグはJのところに、「Marshall JCM800」で登録されているリグはMのところに移動します。数が少なければともかく、それが膨大な数あって混ざるので、これまた分かりにくい、という現象が起きます。
とはいえ、Rig Exchangeはもうしょうがない。1万以上のリグがあって、それらを編集していくのはさすがに時間がいくらあっても足りません。随時追加されていくものですし。なのでせめて、自分のPC/Mac上に保存されているLocal Libraryのリグのアンプネーム表記を統一してみよう、というのが今回の記事です。長々と書いてるけど実はそれだけです。でもそれ、素晴らしく効果的です。
アンプネームの編集は簡単で、リグを選択したら右側にこういうリグの内容が表示されます。ここは自由に編集できるので、赤枠で囲ったところ、そこを編集します。分かりやすいように変えればいいんですが、私はここを「Soldano SLO100」と編集しました。メーカー名とモデル名を表記する形ですね。中には、何年のもの、だったりとか、そういう追加情報が載ってたりするので、それはそのまま。アンプネームのソートは辞書式なので、綺麗に並べばそれでOKなのです。
とはいえですよ。先ほどの通り、元のアンプ名はけっこう変えられています。これもまた、アンプをプロファイルした人によって違ったりします。公式でダウンロードできる追加リグパックも、Kemperがプロファイルしたものだけでなく、多くのリグファイルを販売しているところだったり、Ola Englandのようなアーティストがプロファイルしたものもあり、それらの表記がちょっと違ってたりするんですね。
ただ、全てではありませんが、そのほとんどはサイトやフォーラムで元のアンプネームが掲載されています。それらのリンクを載せますね。
現時点(2018/2/17)で公式からダウンロードできる追加リグを全てダウンロードした状態、を基本としています。なのでダウンロードしていない人は下のリンク全てを見る必要はないかもしれません。
これでだいたい全部分かると思います。一部BMやCHPから始まるリグネームは一覧がなく、何か分からないものもあったりしますが・・・分からないものはそのままで良いと思います。
で、たいていは一番上のKORGのファクトリーリグ一覧ページで分かります。あとは公式追加リグの内容です。これらのページをタブで開いておいて、WindowsならCTRL+Fで出てくる検索窓も表示しておきます。そして、先ほどのリグを選択して右側に表示されるリグ内容のところでリグネームを選び、CTRL+Cでコピー、ブラウザに移って検索窓にペーストしたら、出てくるアンプネームをコピーしてRig Managerに戻り、先ほどの赤枠で囲ったアンプネームに貼り付けてエンター。これでリグのアンプネームが変わります。これを繰り返していきます。エンター押さないとアンプネームは変わらないので注意です。
あとは・・・サイトからアンプネームをコピーするとき、冒頭にスペースとかTABが入ることがあります。アンプネーム欄で冒頭に空白があっても、Rig Managerの一覧では表示されなかったりして、「ま、いっか」と放置すると、ソートされるときに上の方にきてしまって意味が無いので、そこも注意ですね。
ちなみに、Rig Managerではこうして複数のリグを選択し、まとめて変更することもできます。選択の仕方は分かると思いますが、WindowsならCTRLやSHIFTを押しながら選べば複数選択になります。Macはわかんない。
そして、1278あるローカルリグのアンプネームを変更し終わったのがこちらになります。
めっちゃすっきり。3時間半くらいかかりました。上に載せたリグのアンプ一覧ページとかも探しながらなので、もうちょっと早くできるんじゃないかとは思いますが・・・PC操作にはそこそこ慣れている方だとは思うので、慣れていない人はもっとかかるかもしれません・・・。
ただ、逆にこれくらいの時間で、ここまですっきりするならやる価値あると思います。まず、ファクトリーリグと、あと公式追加リグが多数あるわけですが、それらを無駄なく使うことができるようになります。意外とスルーしてたけどこのアンプのリグ欲しかったんだよな、みたいなのがあったりします。
知らないアンプやアンプメーカーがあったりもして、それらの知識の入り口になったりもするかもしれません。私は「Siggi Mehl Amp」という謎アンプの知識が増えました。Markus Wienstroerが使用していたアンプで、古いLondon City AmpをSiggi Mehlが大幅に改造したもの。オリジナルパーツはトランスしか残らなかったそうです。世界に1台しかないアンプとのことです。公式フォーラムに書いてありました。クラシックロックなトーンが出ます。
ちょっと疲れる面倒な作業ではあるんですが、やって損はないと思います。あとRig Exchangeから持ってきて保存したリグとか、有料で買ったリグとかも同じように編集すれば、リグ選び、リグ探しがすごい楽になります。
KemperのTips系サイトでも載っていなかったことなので、ちょっと記事で書いてみました。
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