きになるおもちゃ -ギター・エフェクター・アンプ・DTM関連の情報サイト-

ギター・エフェクター・アンプ・DTM関連の情報サイト


きにおも@Twitter
Facebookアカウント
instagramアカウント
Line@アカウント
きになるおもちゃ@Lineブログ

がっきや速報
楽器店のセール情報や限定特価品をまとめてみます

ボカロ曲

リンク切れ等がございましたら、メールかコメントに書いていただくと助かります



きになるリスト(ニコニコ動画) Youtubeチャンネル Instagram

当サイトの内容を説明文等に使用している楽器店さんがあるようですが、一切関係がありません。

Paul Reed Smith "Core" "S2" "SE"の違いとは!?カスタム24で比較してみた

人気のハイエンドギターメーカーであり、同時に定番のギターメーカーとしてもよく知られるPaul Reed Smith(PRS)。
メーカーとしても規模も非常に大きく、世界的なギターメーカーです。

ちなみにどれくらいの規模かというと、今(2022年7月)、現時点で見れる情報でFenderの従業員が2787人、Paul Reed Smithは2019年に350人を越えています。ESPが230人(単独)、フジゲンが296人、星野楽器(Ibanez)が144人ということですから、まぁFenderは別格として、ギターメーカーとしてはOEM生産を行わない1ブランドでフジゲンクラス、ESPより大きい規模ということなので、相当のものです。なおRolandが単独889人、ヤマハが楽器で2387人とのこと。ヤマハでっかい。

そんなPRS、先日その中心となる上位レギュラーモデル、CoreシリーズとBolt Onシリーズをまとめました。
toy-love.hatenablog.com

そこでも書いたとおり、PRSにはカスタムショップ的位置づけのPrivate Stockと、より手頃なシリーズとしてS2、SEというシリーズがあります。
上位モデルであるPrivete Stock、Core、Bolt OnとS2シリーズはアメリカの工場で、SEシリーズはインドネシア工場で製造されます。
このインドネシア工場が出来たのが2019年で、それ以前のSEシリーズは韓国のWorld Musical Instrumentsが生産していました。(他にSchector DiamondシリーズやGretch Electromatic、Line6、Ibanezの一部、2017年頃までのStrandberg OSシリーズなどを作っている工場です。現在のSEシリーズを製造するインドネシア工場はPRS SE専用の工場となっています。(工場自体は韓国Cort(Cor-Tek)の工場とのことです。)

PRSにはいろいろなギターモデルがありますが、その中でも看板モデルの1つである「Custom24」はCore、S2、SE全てでラインナップされていますので、各クラスの違いを見てみたいと思います。

●基本スペック

全モデル、スペック上で共通するのがメイプルトップ、マホガニーバックのボディ、セットネック、24Fという点です。ネックはどのモデルも25インチスケールとなっています。
ピックアップはオープンタイプのハムバッカー×2、1Vol、1ToneとPUセレクターを搭載しています。

では、違う点について見ていきましょう。

  • ボディ

ボディ形状は正面から見る限りでは違いはなく、PRS特有のダブルカットフォームですが、ボディトップの形が異なります。
CoreモデルはViolinトップという、エッジから少し凹んでアーチを描くダイナミックなアーチトップです。
S2モデルは非対称ベベルドトップ。ボディの元も高いところ(ピックアップがついているところ)はフラットで、ボディのエッジ部を削った形です。かつてのSEモデルでもこの形でしたね。
現在のSEはShallow Violinトップという形で、浅いアーチトップとなっています。

また、ボディの材の構造もちょっと異なります。
CoreとS2モデルは、トップにメイプル材、バックにマホガニーという構造。SEモデルも同様にメイプルトップ、マホガニーバックですが、その上にフレイムメイプルのベニヤ(化粧板)が貼り付けられた構造となっています。
CoreとS2モデルで、使用されている材のグレード自体に大きな違いはありません。ただしCoreモデルの10Topなどではより美しい杢の入ったメイプル材が使用されます。

Coreモデルはトップのメイプル材のトップにのみ塗装を載せ、側面はそのまま使用するナチュラルバインディング、SEモデルはトップのメイプル材(化粧板の下)は塗装しないナチュラルバインディングとなります。そのため、Coreモデルはトップ材と側面のナチュラルバインディング部の杢がつながります。ベベルドトップのS2モデルはトップとバックが続けて塗装されています。
S2のみバインディングが無いように見えるのはそのためです。(実際は全てバインディングなしですが、CoreとSEは塗装方法によりバインディングに見せています。)

また、Coreモデルではコントロールノブ部の周りを落とし込む処理がされていますが、S2とSEにはこれはありません。また、ノブはCoreとS2が共通のPRSオリジナルノブ(多角形で操作性が高いノブ)、SEは普通のコントロールノブです。

ボディ裏、キャビティ蓋部の処理も異なり、S2とSEモデルではキャビティ蓋の落とし込みがありません。(SEモデルも落とし込まれていた時期のものもあります。)

  • ネック

ネックの違いです。ネックはSEモデルがメイプル材、CoreとS2はマホガニー材の柾目ネックとなります。
Coreはマホガニー1ピースネック、S2はネックとヘッドの角度がつく部分で材を分けて接合するスカーフジョイントとなります。SEはメイプルマルチプライネックです。
ネック形状はCoreとS2はPattern Thin、SEはWide Thinというシェイプです。基本的には似ていて、指板のRは全て10”、ナット部の幅が1 11/16"、ネックエンド(ボディ)部の幅が2 1/4"という点は共通。ネックの厚さが異なり、CoreとS2はナット部の厚さが53/64"、SEは 13/16"となり、SEがちょっとだけ薄いです。
※Pattern Thinが標準スペックですが、一部モデルではヴィンテージスタイルのPattern Regularシェイプの場合もあります。
トラスロッドは全てPRSダブルアクションロッドでローズ指板です。CoreとS2はボディ同様、材自体のグレードに違いはありません。
ヘッドのロゴは、Coreモデルのみインレイ、S2とSEはデカールです。SEモデルのみ”SE”の文字が入ります。また、指板のインレイは全てバードインレイですが、SEはパール、S2は樹脂、Coreはパールとアヴァロンを組み合わせたインレイとなります。

  • ピックアップ・電装系

ピックアップはCoreモデルのみTCI 85/15ピックアップ。S2とSEは韓国製85/15 “S”ピックアップとなります。
また、Coreモデルは1Vol、1Tone、5Wayセレクター。S2とSEは1Vol、1Tone、3WayセレクターでToneノブでコイルタップとなります。
Coreモデルの5Wayはフロント側から順にフロントPU、フロント+リア(内側のコイルのみ)、フロント+リア(ハムバッカーミックス)、フロント+リア(リアハム+フロント内側のみ)、リアPUという構成です。

  • ハードウェア

ブリッジとペグも、それぞれのラインで異なります。まずブリッジですが、全てPRS Patented Tremolo。CoreモデルはPRS Patented Tremolo, Gen III、S2とSEはPRS Patented Tremolo, Moldedです。
構造は基本的に同じですがCoreモデルは削り出し、S2とSEは鋳造で作られます。ちなみにPrivete Stockや一部モデルではさらにロックサドルを備えたモデルとなります。

また、ペグは、CoreがPRS Phase III Lockingチューナー、S2はPRS Low Mass Lockingチューナー、SEはPRS Designed Tunersとなります。CoreとS2はロックペグとなります。Coreの方は軽量化されたペグで、ヘッドの重さにも違いがあります。

標準弦は、CoreとS2が10-46、SEは9-42となります。

  • 精度など

PRSギターの特徴として、ナットの精度やセットアップ精度が非常に高いことが挙げられます。これに関しては、CoreとS2はどちらもPRS本国工場で仕上げられています。SEモデルについてはPRSによる指導はあると思いますが、Core、S2と比べるとばらつきがあったりナットの溝の精度や出荷時の弦の高さなどにばらつきがあるということです。

  • 総評

PRSのCore、S2、SE各ラインの看板モデル、Custom24についていろいろ比べて見て来ました。
まず、なぜこの記事を書いてみようかと思ったかというと・・・まぁ正直この比較なんてあっちこっちで書かれているわけです。多少いろんなところの情報を合わせているので多少詳しくは書けたかなと思いますが、基本的にCoreは細部までこだわった仕様、S2は本国製造ですがこだわりを持ちつつ価格を下げた仕様、SEは最も安価で、かつ外観の良さを維持した仕様という感じかとは思います。

ただ、PRSは他ブランドと比べ、安価なラインでもかなり評価が高いという特徴があります。SEも2000年代初期の頃だと、まぁ正直「普通の韓国製低価格ギター」という感じがあったんですが、最近はとても評価が高いです。実際、ギター自体が纏っている雰囲気も全然違いますね。これって大事なんですよ。

まぁこれはIbanezとかでもそうなんですが、韓国やインドネシアなどのギター製造のノウハウ、レベルが本当に上がっていることは大きいです。特にPRS SEシリーズは、PRSの中では安価なモデルですが、韓国やインドネシアの低価格ギターの中では最上位クラスの価格帯であることも大きいと思います。相対的に同工場の中ではコストがかかっているということですね。
また、個人的にS2というシリーズについて、ちゃんと述べておきたかったというのがあります。というのも、S2シリーズは今後PRSギターの中核となるというか、ならなければならない価格帯のギターになっているからです。正直言って、これまでS2シリーズに全然興味なかったんですよ。Coreモデルがあって、SEも人気が高くて、S2ってなんか中途半端に見えていたというか。
ですが、きちんとPRSのラインナップを見直してみると、S2シリーズこそ今後最も重要になってくるのではと思いました。いわゆるFender USAやGibson USAのレギュラーラインクラスの価格帯です。ハイエンドな価格帯になるCoreモデルは、本当に良いギターが欲しくて、それだけの値段を出せると考える人のためのモデルになってきます。
ですが、S2は、普通に良いギターが欲しいと考える人が現実的に見れる価格帯になるわけなので、PRSというブランドにとっても中核はCore(まさに核です)としても、実際の主力はS2になるのではと思います。なので、一度きちんと比較した記事を載せておきたいと思いました。

ちなみにサウンド面で言うと・・・いろんな動画とかを見ても分かると思いますが、ことCustom24というモデルでは、どれもくっきりとした輪郭を持つサウンドです。
SEはその中でも最もブライトなトーンで、比較すると最も硬めな音。Coreは輪郭がはっきりしているのに柔らかく奥行きのあるサウンドという印象でです。S2は音はSEに近くちょっとCoreよりですが、演奏性の高さやチューニング安定性はCoreに近い、という特徴があるようです。
これに関してはCoreしか弾いたことがないので詳細なレビューとかはできないんですが・・・まぁPUとかの特性という感じではないかと思います。

ということで、PRS Custom24のCore、S2、SEの違いでした。ギターを選ぶ基準はいろいろあると思います。そんな時にちょっとでも参考になれば嬉しいです。


www.youtube.com

 
Lineアカウントからブログ更新をお知らせ!
がっきや速報
人気blogランキングへ にほんブログ村 音楽ブログへ 友だち追加



にほんブログ村 音楽ブログへ
免責:
紹介している商品のリンク先の販売店、およびメーカーと管理人は関係ありません。
仮に御購入の際になんらかのトラブルがおきましても管理人は責任を負いかねます。
当サイトは楽天アフィリエイト、Amazon.co.jp アソシエイト、Yahoo!アフィリエイト、アクセストレード、A8.net、リンクシェア、Google Adsence、iTunesのリンクを使用しています。
また、当サイトと同じ改造を行って何らかの問題が発生した場合も責任は負いかねます。ご了承ください。
Privacy Policy