PLAYTECHといえば、激安ギターのブランド・・・と思っていました。
違ったんですね。PLAYTECHは、サウンドハウスさんのオリジナルブランドで、その第一弾ギターとして激安モデルを出していただけなんですね。
そんなPLAYTECHから、こだわり、というよりすでにマニアックといっていいような、そんなカスタムストラトが登場です。そのこだわりの中身を見ていきましょう。
あまり知られていませんが、サウンドハウスはギターリペアも行っています。これがまたはっきり言って破格のお値段でして、私も何かあったときはお願いしようかと思っていたのですが、そのリペアを担当しておられるスタッフさんの組み上げによるギターが、このPLAYTECH CUSTOM STRAT TYPE#1 Korina Topだということですね。
ブラックコリーナトップ/コアバックというマニアックな材の選択、チェンバードボディ(ホロウ構造で、fホール等の穴が開いていない構造)のストラトです。トップのコリーナはギター材として、バックのコア材はウクレレの材としても使用されますね。基本的にレスポールのメイプルトップ/マホガニーバック同様、トップ材はやわらかく、ボディ大半を占めるバック材には硬い材を使用しているようです。
ネックにはウェンジという、さらに硬く、重い、そして安定した材を使用しています。高級家具などに使われることが多いようですね。ヘッドはスモールヘッドの形状ですが、できる限りネックを重たくしてサスティンを出そうとしているように思えます。硬いエボニー指板で、非常に太い音が出るのではないかと思われますね。これらの材は、全てアメリカの一流ギターカスタムメーカー、Warmothによって作られたもののようです。日本におけるフジゲンのようなメーカーですね。
ネックにはGOTOH製のサイドアジャスターを搭載していて、(ネックのジョイント部のサイドに見える穴がそれです)ネックをはずすことなくサイド部からトラスロッドを調整でき、ペグにはSPARZEL TRIM LOCKを搭載することでチューニングの安定性を図っています。弦交換もラクですね。フレットは少し大きめのミディアムサイズ、Jim Dunlop 6105を使っているようです。
ピックアップにはスティーブ・ルカサー仕様の、アクティブながらパッシブトーンを目指したEMG SAV SETで、コントロールはいたってシンプルな5WAYスイッチに1VOL、2TONE仕様となっています。ブリッジにはGOTOH VS100GGLと記されていますが、これは2点支持のスムーズさで定評のあるウィルキンソントレモロです。現在ウィルキンソンのライセンスはGOTOHが持っていて、生産もGOTOHが行っているため、こういう表記になっているのだと思います。
ここまでこだわってこの値段ですから、やはりPLAYTECHは激安ギターブランドといってもいいかも知れません。絶対的には安いどころか、一流ギターの価格ですが、相対的に見れば、これは破格といっていい、と思います。一度音を聴いてみたいですね。(直接サウンドハウスさんのお店に行けば、在庫さえあれば試奏できると思います)
今回はやたらとこだわったマニアック仕様のストラトを見てみました。形こそストラトですが、これはオリジナルギターといってもいいんじゃないかと思います。まるでシグネチャーモデルを見ているようなスペックですね。ESPが出せばこの1.5倍、Fender CSが出せばこの2倍以上の値段になる・・・そんな気がします。
今後もプレイテックからおもしろいギターが出るかもしれません。注目ですね。