FULLDRIVE2よりもレンジが広く使い易さ抜群FULLTONE OCD |
それではいってみましょう!
FULLDRIVE2よりもレンジが広く使い易さ抜群FULLTONE OCD |
コントロールはVOLUME、TONE、DRIVEと非常に一般的で、さらにLPとHPのモード切替スイッチを搭載しています。HP/LPとは、「ハイピーク」と「ローピーク」という意味ですね。LPはボトムエンドが強調され、中域の少し上が前に出てくるという、ブリティッシュサウンドをイメージしたモード、HPはより素直な増幅でアンプそのものの持つサウンドを作り出すモード、ということです。それでは、実際のところどうなのか試してみたいと思います。
まずは試奏セッティングからいきましょう。
FULLDRIVE2よりもレンジが広く使い易さ抜群FULLTONE OCD |
Marshall MG30DFX
今回このアンプを選んだのにはワケがあります。今私は、家で弾いて作れる「メインの歪み」といえる、「自分の音」的なものを探していて、それをフルチューブのアンプにするか、それとも一般的な家庭用小型アンプにエフェクターを繋いで歪みを作るか・・・と、いろいろ考えています。*1OCDをつないでもらったのです。そういうわけで、今回はあえて、JC-120ではなく、このMG-30につないでもらいました。
それでは、サウンドの方を見てみてみましょう。
- 操作性
非常に良好です。一般的なコントロールと、一つの切り替えスイッチのみで構成されていますので、感覚的に操作が行えます。各ツマミの効きもよく、使いやすいペダルですね。
- サウンドレポート
まず第一印象としては、ものすごい音圧だ、ということです。Z.VEX BOX OF ROCKと対等に張り合える音圧を持つ、数少ないペダルだと思います。このOCDも大きなヘッドルームを持っているということですが、こういったヘッドルームの広いエフェクターは、どれもハイファイ感があるように思います。TS9やOD1こそ「オーバードライブエフェクター」だと考えている方には、もしかするとこの感覚は嫌いだったりするのかな、と思いました。個人的にはとてもいい感じだと思います。
歪みの質は、基本的にTS系を踏襲していたFulltone FULL-DRIVE 2とはうってかわった荒々しい歪みで、どちらかというと少し低域によったサウンド、という雰囲気です。ゲインの最大幅は非常に高く、かなり上げてやるとこのペダルのもつ音圧さとあいまって、分厚いディストーションが得られますね。まさにロックにはうってつけなサウンドですが、ポップス系の曲だとフルドライブの方が合うのではないかと思います。
HPモードとLPモードの違いですが、回路を見たわけではないので分かりませんが、クリッピングを変更したときのような音の違いが表れます。HPでは全体にバランスよく歪みが乗る感じで、LPでは重厚な音圧を作り上げるモードという感じです。LPのサウンドはブリティッシュアンプをイメージしたということで、確かにZ.VEX BOX OF ROCKに近いニュアンスがありました。
とはいえ、HPモードでもエフェクターとしてはトップクラスの音圧があります。
よく言われる評判で、「ピッキングニュアンスやギター側のヴォリューム等への反応がいい」というのがありますが、これもたしかに、オーバードライブペダルの中ではトップクラスといっていいと思います。が、以前レポートしたLovepedal COT50のもつ、「まさにアンプ」というほどではなく、これもBOX OF ROCKとほぼ同じ程度の反応のよさでした。まぁ、反応に関しては、COT50が圧倒的過ぎるだけ、と考えていいと思います。OCDやBOX OF ROCKも十分どころか、抜きん出た反応のよさを誇っていることは間違いありません。
やはり評判はウソをつきませんでした。このサウンドは素晴らしいです。まだいくつか試したいペダルやアンプがあるので、即買いとはいきませんでしたが、間違いなく買って損はないペダルです。個人的には他の試したいものを試した後で、「これぞ自分の音」といえるペダルやアンプを決めようと思っています。
*1:既に持っているペダルが気に入っていない、ということはないんですが、けっこう個性的というか、例えばマーシャル系のBOX OF ROCKや、独特なSOLE PRESSUREと、「常にこれがあればいい」的なタイプではないんですね。なのでそういった「基本歪み」として常につないでおけるようなものを探しています。以前は「RUST DRIVER」がその位置にいたんですが・・・。贅沢になったものですw