AMT Electronics M1 |
ロシアン・ブリティッシュ
久々のぶりすと!ですw
今回は、話題のAMT Legend Amp Seriesからマーシャルサウンドを作り出すというペダル「M1」を取り上げてみたいと思います。
実は、今回のペダルは、お借りしたものを使っています。
一昨日発売されたTHE EFFECTOR book(vol.7)をお持ちの方は読まれたかもしれませんが、その中でAMTへのインタビュー記事を書かせていただいていて、その際に代理店のMontreuxさんからシンコーミュージックさんを通じてお借りしたものです。記事にはM1をはじめとするペダルの短いレビューも掲載されていますので、もし良かったら読んでいただけるとうれしいです。
では、前置きはこのくらいにして、ぶりすと!Vol.4、いってみたいと思います!
AMT M1
あ、ピントずれてる・・・こちらが、そのM1です。コントロールはLevel、Gainと3バンドEQとなっています。アウトプットが2種類あって、一つは通常の、もう一つはキャビネットシミュレートがかけられたアウトプットとなっています。
特に内部の公開を止められているというわけではないんですが、お借りしたものということで・・・今回写真はこれだけです。では、レビューいってみましょう!
- 操作性
ノブが多いですが、アンプのコントロールを模したものなので、特に使いにくい部分はないですね。フットスイッチとノブの間もしっかりと間隔が設けられていて、ストレスを感じることはないと思います。
- サウンドレポート
では、まずはぶりすと!共通バッキングを使ってのサンプルサウンドから。
ギターとアンプはストラトとGVA Customです。
バッキングトラックは
サンプル1
ミッドを強めにしたセッティングです。イコライジングはHIGHが10時、Midが2時、Lowが1時あたり、Gainは1時程度にしています。
サンプル2
続いてはドンシャリサウンドです。HIGHとLOWを最大、MIDを最小にしています。Gainはサンプル1同様です。
サンプル3
ファズフェイス系のWells Amp 5:00 Shadowを前段につないでのセッティングです。イコライジングは全部12時、Gain3時です。
サンプル4
こちらはオーバードライブ、Guyatone Heat Exchanger ODを接続してのサウンド。セッティングはサンプル1と同じです。
いつもならサンプルサウンドはここまでですが、このペダルはキャビネットシミュレートアウトもあるので・・・ライン録りもやってみました。ここからはアンプを使わず、オーディオインターフェイスに直接挿して録音しています。
サンプル5
サンプル3同様、イコライジングはフラット、ゲイン3時のセッティングです。
サンプル6
サンプル5と同じセッティングに、Guyatone Heat Exchanger ODを接続してのサウンドです。
サウンドはこんな感じでしょうか。
音ですが、通常の接続でアンプにつないだ場合、ちょっとストラト・・・というかシングルピックアップとの相性が良くないタイプのペダルなのかもしれません。というのも、かなり高域が強く出てしまうんです(しかもリアポジションですし)。今回はサンプルということで、他機種との比較も考えてあえてそのまま録音していますが、シングルコイルのようにハイが強いタイプのピックアップの場合は、キャビネットシミュレートアウトからアンプに接続すると、かなり良い感じになります。
サウンドは、JCM800をシミュレートしたというだけあって、現代的なマーシャルサウンドの雰囲気があります。特にゲインを上げたときのサウンドは非常にマーシャルらしさが出ているのではないかと思います。Legend Amp Seriesは、F1以外はどれもハイゲインを得意としているので、そういう使い方でこそ真価を発揮すると言えそうですね。オーバードライブなどでブーストしても良い結果が得られます。
しかし、何よりも驚いたのはキャビネットシミュレートアウトからのライン録りの音です。
エフェクターをラインで録ると、かなりの高級なプリアンプでも、どうしても空気感がなくなってしまって、「ラインらしい音」になってしまうんですが・・・このペダルはライン録りでも非常に自然な音になっているのが特徴的ですね。
オーバードライブでのブーストも非常に良くて、粘りけのあるまさに「ロックな」音になっていると思います。サンプル6では弾いていないときにかなりノイズが出てしまっていますが、これはPCの画面の前で弾いているためですw
それにしても、こんなにライン録りがいいペダルってのはなかなかないですね。ロシアでは「ペダルプリアンプ」を使うプレイヤーが非常に多いそうで、そのためAMTでもSS-20のようなペダル型のプリアンプを長年製作しています。そういったノウハウがあってこそ、と言えるのではないかと思います。
とある楽器店の方に聞いたんですが、このLegend Amp Seriesで最も人気が高いのはボグナーをシミュレートしたB1だそうです。B1はどんな音かというと・・・
AMT B1
こんな感じです。全体的にバランスの良い出音で、こちらはラインよりもアンプを使った方がいい結果になるように思いました。
というわけで、Legend Amp Series M1のレビューでした。今回ちょっと不利な組み合わせでのサウンドになってしまったかもしれませんが、音の傾向だけでも分かっていただければと思います。リーズナブルで使えるペダルだと思います。