話題の限定ブースター、「VEMURAM Neoplex」レポートします！ - きになるおもちゃ -ギター・エフェクター・アンプ・DTM関連の情報サイト-

突如、現れた話題の国産エフェクターブランド、Vemuram。
そのラインナップの中で、限定モデルとなっているブースター「Vemuram Neoplex」を弾いてきましたのでレポートしたいと思います。
ではでは、いってみましょう！

Vemuram Neoplex

USトップミュージシャンの間で話題沸騰中の日本製極上ペダル！VEMURAM Neoplex
価格：38,500円（税込、送料込）

こちらが、そのNeoplexです。
有名なテープエコー、Maestro Echoplex EP-3のバッファー部を元にしたブースターペダルです。似た方向性のものにXotic EP BoosterやTBCFX MEP等のモデルがあり、クリーンブースターの1つとして人気のモデルです。
このNeoplexでは、オリジナルEP-3同様、NOSのFET、TIS58を用いたモデルで、ヴィンテージパーツ使用ということもあって数量限定のモデルとなっています。
コントロールはVolume、Gain、Bounce。および本体奥にバイアストリマが搭載されています。今回は試奏レポートということで、トリマは触っていません。

セッティング

Fender Japan Stratocaster / Lindy Fralin Tall D

↓

Vemuram Neoplex

↓
Roland JC120

セッティングはこんな感じでした。ストラトは同行した人のギターで、フジゲン期のFender Japanストラトを元に、Lindy Fralin VINTAGE HOT TALL D SETピックアップを搭載したものです。ざっくりと言うと、非常に分離感が良くストラトらしい音の出るストラトです。

操作性

まず、操作性ですが特に難しいと感じることはないと思います。各ノブそれぞれ、分かりやすく音も変わります。ただ、ノブにラベルがないので、最初はどれがどのノブなのかと一瞬とまどいもありました。
筐体も変わっていて、ブラスを使ったオリジナル筐体を採用。大きさは通常MXRサイズとそれほど変わりませんが、若干重ためです。作りはとてもしっかりしていて、実際どうか、というところまでは試せていませんが、外来ノイズも少なそうな印象でした。外観もきれいで高級感があります。

サウンドレポート

では、音について。
基本的にはクリーンブースターですが、いわゆるギターの音をそのまま大きくするというタイプのものではありません。ONにすると音が若干柔らかくなる印象です。ただこもるとかそういう方向ではなく、エッジが滑らかになるような方向性の変化をします。
ブーストも、それほど大きな増幅をするタイプではなく、まろやかに出力を上げるようなスタイルです。どちらかというと音質の変化に重点を置いたペダルですね。
Volumeを上げれば音量、Gainを上げれば音量と共に音が若干太くなるような変化をします。Gain最小でも音は出ますが、その場合はVolumeをかなり上げたセッティングになると思います。VolumeとGainに関しては、スタンダードなコントロールという感じでした。
特徴的なのは中央のBounceコントロールです。これは音の「艶とハリをコントロール」するというものですね。動かすとミッドを中心にローミッド〜ハイミッドあたりの帯域が強めになるという感じで、よくあるコントロール名にするとBodyコントロールに近い印象を受けました。単純に帯域の操作だけでなく、右に回せば若干硬め、左に回せば柔らかめの音に変わる感じです。
ブーストしたときのサウンドには立体感があり、滑らかというか、ぬるっとした印象（？）の音になると感じました。音自体が有機的になるような雰囲気があります。
全てのコントロールや出音が、あえて「控えめ」で「上品」な方向を向いているので、アグレッシブなブーストをするというよりは、常時ONにしてギターの音全体をなめらかにしたり、ソロ時に使用して音量をすこし上げつつ、柔らかな質感に変えたりする、というサウンドではないかと思います。
このあたりは日本製ペダルらしい質感と言えそうですね。非常に真面目に作られているペダルだと思います。
　
というわけで、Vemuram Neoplexのレポートでした。
控えめで上品なペダルなんですが、クリーンブースターというペダルとして考えればかなり個性的なモデルと言えますね。一般的なクリーンブースターを探している方には合わないかもしれません。逆に、この音が好きならば他の選択肢はあまり無さそうだと思います。
あと個人的に、この外観はとても好きです。ブラス筐体というのもおもしろいですし、トップに施されたグラデーションやモデル名、ブランド名の浮かび上がり方もとても綺麗でした。
限定数量がどのくらいあるのかは分かりませんが、入手の機会が限られているかもしれませんので、もし機会が在れば是非試してみてください。他ではあまり見ないタイプの音が出るブースターだと思います。