トランスとディスクリート回路でオールドビンテージ機器の音をそのまま再現。完全アナログなが... |
この「Conisis TFDV01」は、分類としてはDI、ですが、Conisisでは「トラディショナルサウンドシフター」と呼んでいます。
本体には、ギターやベース等を接続するアンバランス入力端子と、ラインレベルの機材を接続するバランス入力端子(XLR)を搭載。出力はラインレベルのXLR端子のみとなっています。
そして、「Sound Shift」「Output」の2つのコントロールノブを搭載。Outputは音量で、Sound Shiftはサウンドをアナログサウンドらしくするアナログの歪み回路の調整です。
歪みは、自然なアナログディストーションということなんですが、そもそもDIですし、オーディオ屋さんのいう「ディストーション」ですから、ギターエフェクターの強力な歪みというよりも、ヴィンテージアナログ機器で発生する微細な歪みをシミュレートして、クリアすぎるデジタルサウンドをヴィンテージサウンドのように変換する、というものではないかと思います。
コンセプトとしては、Electro-Harmonix The Analogizerとよく似ていますね。違いは、Analogizerがギターサウンドだけに対応していたのに対し、こちらは数多くの楽器やサウンドに対応しているという点と、あとはおそらく、コストの掛け方の違いという感じでしょうか。
一般的なギターアンプを使ってマイクで録る場合、最近のデジタルエフェクターならそこまで「デジタルサウンド」って感じにはならないんですが、ラインで出すような場合はどうしてもデジタルっぽさがちょっと出てきてしまうことがあります。そんな時、マルチエフェクターとミキサーの間にこのDIを入れたりすれば、ギターサウンドもよりナチュラルになりそうですね。もちろんDIなので、インピーダンスを下げる機器として、音を安定させる機器として、さらにブースターとしても使えます。ただXLRバランスアウトなので、ギターアンプとの間に使うことはないとでしょうね。
今のデジタル機器全盛(もちろんギターエフェクターもそうですが、シンセやDJ系機材を含め、デジタルの割合はすでにかなりのものですし、今後高まっていくと思います)の時代だからこそ、こういうコンセプトの製品がまた生きてきますね。
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